ハイジのお椀その2

以前、親しいお客様から、ハイジのお椀を作って欲しいと、ご注文をいただき、その時は、実用性を勘案して漆塗りのお椀をお渡ししたのですが、再度ハイジのお椀のご注文をいただきました。
今回は、より忠実に再現したハイジのお椀をお作りすることに。
ハイジのお椀とは、1800年代後期のスイスの物語、アルプスの少女ハイジが使っていたであろうお椀。
とは言え、イメージされるのはアニメに登場してくる、食事シーンのお椀のことだと思うのですが、どんなものが本当のハイジのお椀かは定かではありません。
多分、グリーンウッド的な手法で作られた白木のお椀だと思うのですが、私は、栃の木を手で彫って作ってみました。
お客様から頼まれたのは、お椀だけでしたが、せっかくなので私がイメージで作ったスプーンをプレゼントすることにしました。
正解のないファンタジーな器作り、こんなオーダーは、なぜかとても嬉しくなります。
オーダーいただいたお客様からは、このお椀を来られたお客様にお出ししたら、ハイジの椀のようですね、と仰ったとのことでした。

2024年10月23日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

静かな器

栃の木で大きなお皿を作りました。
縦約40㎝、横30㎝の大皿です。
特に、器そのものの自己主張は求めず、静かに自然な表情を伝えるシンプルなお皿にしました。
仕上げも、ナチュラルな表情としながらも、しっかり料理の盛れる塗装として、食品衛生法に適合したウレタンオイルを塗布しました。
仕上がりは、ほとんど塗装感がありませんが、水分にも強く、匂い移り、色移りを気にすることなく、どんな料理も気兼ねなく盛り付けることができます。
大きなお皿なので、収納には困りますが、そのままテーブルの上に置きっぱなしにて、買ってきた野菜をのせたり、季節の果物を入れたり、時にはドライフラワーを置いたりして、楽しむのも良いかと思います。
静かに食卓を彩るお皿です。

 

2024年10月11日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

ぐい吞みを彫る

栃の木でぐい吞みを彫りました。
最近は、日本はもとより、海外でも日本酒ブームとあって、ぐい吞みの需要も増えているようです。
ぐい吞みは、陶器が主流でしたが、最近ではガラス、金属、木製のものも増えてきました。
栃の木の少しクセの強いところを彫ってみました。
漆を塗って、できるだけ味わい深い雰囲気に仕上げたいと思います。
どのような味わいになるか、薪窯で焼く陶器のような楽しみがあります。

2024年9月28日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

八角八寸皿

栗の木で、八角形の八寸皿をざっくりと彫りました。
八寸皿なので24センチ径で、厚さは3センチ。
拭き漆塗りで仕上げますので、どんな料理も入れられるようになります。
器の見込み部分は、平らにしていますので、いわゆる懐石料理の八寸の盛り付けにも使用できそうです。
八並びで縁起の良い器になれば、楽しいかなと思います。
陶器とは一味違った、木の食器の良さを楽しんでいただければと思います。

2024年9月17日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

隅入りのお皿を彫る

栗の木で、長方形の隅入りのお皿を彫りました。
縦26㎝、横16㎝、厚さ2㎝サイズで、小盆としても使用できます。
栗の木の素朴さと、ざっくりとした彫り跡の掛け合いのような雰囲気が、面白いかなと思います。
杢目を生かした、少し黒っぽい拭き漆塗りで仕上げる予定です。

2024年8月16日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

栗の隅切り盆

栗の木を彫った隅切り盆が、彫り上がりました。
サイズは、縦横32㎝、厚さ2.5㎝。
丸のみで彫ったのみ跡をそのままに、緩やかな雰囲気の隅切り盆です。
お客様のご要望により、黒く拭き漆塗りで仕上げます。
塗らない方が好みと言う声も聞こえて来そうですが、黒く仕上げた拭き漆塗りもまた味わいある雰囲気になります。
彫りたての隅切り盆に、7月22日から東京のギャラリーで予定している豆皿展用の豆皿の一部をのせてみました。

 

2024年7月5日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

栃の手刳り椀

栃の木を彫ってお椀を作りました。
高さ約7センチ、口径約14センチの少し大ぶりなもの。
手彫りで、ゆったりとした雰囲気のお椀にしています。
手彫りと言っても、純粋に手鑿のみですべて彫り上げたものではありません。
ドリルで下穴を開けたり、グラインダー等で削ったりしてかたち作っています。
木工ろくろを使っていないので、歪みのある円形で、お椀の縁もまっすぐではないので、ひとつずつ微妙に異なるお椀です。
この緩やかなお椀で、料理をリラックスして味わっていただければとと思っています。
漆塗りで仕上げます。

2024年6月2日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

茶箱の納品

アメリカから帰って、長らく仕事の投稿をしていなかったので、久しぶりに仕事と作品の投稿。
茶道を長くされておられるギャラリーのオーナさんからのご依頼で、茶箱を作らせていただき納品してきました。
茶道具一式をコンパクトに収めるための茶箱。
厚い栗の木を彫って、刳り抜きで作らせていただきましたが、深さが10センチあるので、彫るのになかなか苦労しました。
納品させていただいた茶箱に、フルセットではありませんが、道具を実際に収めてみると、雰囲気良く収まってくれました。
ギャラリーのオーナーさんから茶箱遊びを教えていただき、すっかりその魅力に魅せられました。
今度は、木で遊び心のある道具を作って、自分用の茶箱セットを作ってみたいと思います。

2024年5月31日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

アメリカ滞在のお礼の作品

ペンシルバニア州アレンタウン近郊での滞在も終わりが近づき、マイアミから合流された音楽家の方と書道家の方は、一足先に帰国の途につかれ、ホームステイの滞在者も少なくなりました。
私たち夫婦もカリフォルニアの息子家族のもとへ出発する日が近づき、ホームステイさせていただいたお礼に、私たち夫婦の作品をお贈りすることにしました。
お住まいのご主人は、アールデコがお好きで、部屋の調度品や展示品などは、アールデコ調のこだわりの品で上品に室らえられ、お気に入りのアールデコの本を何冊も見せてくださいました。
私からは、この部屋の雰囲気に合うものとして、普段あまり作らない蒔絵の皿を、妻からは手製のコースターをお贈りました。
とても気に入っていただけたようです。
そして、もう一軒のホームステイのご家族の方が、私の木製品を気に入っていただいたようなので、豆皿や漆塗りのお皿と妻の手織りのコースターをプレゼントさせていただきました。
こちらのお住まいは、上品なインテリアと、美しいこだわりの木製家具が室らえられていて、木が本当に好きと言うことが感じられるお住まいでした。
プレゼントはとても気に入っていただけたようです。
あなたの木の作品はどこで買えるの?とお尋ねいただいたので、迷わずニューヨークのお店をご案内させていただきました。

2024年5月29日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

小さめのお椀を作る

少し小さめのお椀を作りました。
栗の木で、口径11センチ、高さ7センチでそのうち高台部分は、少し低めの1センチとしました。
ご高齢の方が、持ちやすく取り回しの良いお椀と言うことの、ご注文でした。
私の経験で、作らせていただいたお椀です。
私の作るお椀は、手彫りのごつごつしたお椀ですが、その分、すべりにくく、持ちやすいのではないかと、私は良いように考えています。
このお椀が、食事にささやかながら、味わいをプラスしてくれることを願っています。

事情によりブログを少しお休みいたします。
拙いブログですが、またの再開までしばらくおまちください。

2024年4月16日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ