茶道具の納品

2023年11月21日から26日に、兵庫県姫路市の姫路市書写の里・美術工芸館内 交流庵で開催される、お茶会にまつわる展示会「寄物陳思 冬じたく」に出品するお茶道具を、主催されておられる「ギャラリーとーく」へ納品してきました。
ギャラリーのオーナーさんは、茶道と布仕事に精通されておられる方で、今年、国宝や重要文化財の工芸品などを収蔵されておられる藤田美術館が企画された、掌茶箱と道具の仕覆の製作に関する仕事を担当され、苦労されて収められたその充実した思いを繋いで、この度の展示会「寄物陳思」を企画されたそうです。
私は、茶道具や茶箱のことをいろいろ教えていただきながら、茶道具を製作させていただきました。
ギャラリーにお持ちして、作った茶箱に、オーナーさんがお持ちのいろんな道具を、箱に収めてみながら、あれがいい、これがいいと楽しい時間を過ごさせていただきました。
私は、小さな茶箱にいかに茶道の世界観を楽しく収めるかと言う、茶箱遊びの魅力にすっかり魅せられました。
ぜひ機会がございましたら11月21日からの展示会にお越しください。

期間 2023年11月21日(火)~26日(日)  休み 24日(金)
10:30~16:30(初日は13:00から、最終日は15:00まで)
会場 姫路市書写の里・美術工芸館内 交流庵  兵庫県姫路市書写1223番地

茶箱と茶道具を作る

2023年11月21日から26日に、兵庫県姫路市の姫路市書写の里・美術工芸館内 交流庵で開催される、お茶会にまつわる展示会「寄物陳思」展に出品するお茶道具を作りました。
「寄物陳思」展は、いろいろな素材で製作している作家が、それぞれの解釈や個性で作られた茶道具を持ち寄っての展示会となります。
もちろんお茶会も開催されます。
私が製作したひとつは、「茶箱あそびのすすめ」のテーマに沿って、栗の木を刳り抜いて作った茶箱。
主催される「ギャラリーとーく」のオーナーさんのご希望で、栗の木を彫って、無塗装で仕上げた利休形のコンパクトな茶箱。縦18.5㎝、横16㎝、高さ12.5㎝。箱の深さは10.5㎝ありますので、コンパクト故、彫り抜くのに苦労しました。
専用の細身で小さめの茶筅に合わせた茶筅筒も栗と山桜で作って、漆塗りで仕上げました。
お茶用のお盆なども製作してみました。
その他に、茶巾筒、茶入れ、小皿なども出品予定です。
これまでは、木のお茶碗を中心に作ってきましたが、今回、ギャラリーのオーナーさんからいろいろな茶道具の製作依頼をいただいて、お茶道具をつくる面白さに、すっかり魅せられてしまいました。

未来へつなぐ陶芸 伝統工芸のチカラ展

現在、兵庫陶芸美術館で開催中の「未来へつなぐ陶芸 伝統工芸のチカラ」展を見てきました。
日本の工芸を多様な技術や表現で製作された、人間国宝から現代作家までの素晴しい作品139点。
伝統工芸としての数百年のバックグラウンドのあるものから、現代の創作まで、どれも長い年月をかけ、苦労してたどりついた、素晴らしい作品ばかりで、感動し刺激をもらいました。
自分の昨今の作品作りは、ほとんど商品製作ばかりで、時間をかけた渾身の作と言ったものは、ほとんど作っていない日々。
木の器を作り始めて30年ほどになりますが、拙い技術しか持ち合わせていないけれど、自分の持てる力を存分に出して表現した作品を、もっと作っていかなければいけないとつくづく思う機会となりました。

 

2023年11月12日 | カテゴリー : 作家の方々 | 投稿者 : えらむ

アート・クラフトフェスティバルinたんば2023終了

アート・クラフトフェスティバルinたんば2023の出展が終了しました。
11月にもかかわらず、季節外れの暖かさと穏やかな天気の中で、とても楽しい時間を過ごすことができました。

昨今のクラフトフェアは、いかに販売が期待できるか、商談が期待できるかが、重要になっているようですが、アート・クラフトフェスティバルinたんばは、フリーな空間と空気感を生かして、ワークショップや制作実演を行いながら、もの作りの良さ、楽しさ、作品が生み出される背景を伝え、交流できるスタイルが、32年も続いている素敵なクラフトフェアだと思います。
年に一度のクラフトフェアの出展ですが、沢山の方とお話をし、交流でき、本当に楽しい時間を過ごすことができました。
フェアにお出でいただいた方々、運営に携わっていただいた方々に、心よりお礼申し上げます。
最後の写真は、2日間、来場者と私たちを和ませてくれた、隣のブースのエアデールテリア。

2023年11月5日 | カテゴリー : 展示会 | 投稿者 : えらむ

アート・クラフトフェスティバルinたんば2023出展

今週末、2023年11月3日〜4日に兵庫県丹波市にある兵庫県立丹波年輪の里で開催される、アート・クラフトフェスティバルinたんば2023に、工房えらむは、木の器と織の夫婦で出展いたします。

最近は、野外のクラフトフェアには、ほとんど出展しなくなってしまったのですが、アート・クラフトフェスティバルinたんばは、今のところ唯一出展しているクラフトフェアです。
30年前の1993年に、兵庫県立丹波年輪の里で開催されていたクラフトフェアに出会わなかったら、たぶんプロとして活動していなかっただろうと思う、思い入れのある地元のイベントです。
このフェアで出会ったお客様、作家の方、ギャラリーの方、お店の方、バイヤーの方のおかげで、今プロとして活動出来ている礎となっていると言っても過言ではありません。
美しい会場と自由な空気感の30年変わらず続いている魅力的なフェアです。
今年は、全国からさまざまなジャンルの作家167名が集まります。
今年は、金曜、土曜の開催ですので、ご注意ください。
会場で皆さんとお会いできることを楽しみにしております。

2023年10月30日 | カテゴリー : 展示会 | 投稿者 : えらむ

角偉三郎さんの器

2005年に65歳で亡くなられた輪島塗の作家、角偉三郎さんの器を、ご縁をいただいたお客様からいただきました。
漆塗りの産地、輪島の漆塗りの器作家の方で、高い技術と表現力で、日展入選17回、特選受賞の経歴をお持ちの方ですが、晩年は、卓越した技術を持たれながら、一方で素手で漆を塗るなど、伝統的な輪島塗を超越した前衛的な漆塗り表現がすごくて、私にとってはなんとも魅力的な、あこがれの漆の器作家の方でした。
クラフトの公募展、朝日現代クラフト展の1999年と2000年の審査員のお一人が、角偉三郎さんで、ここで入選したいという思いで応募し、角さんが一票を投じていただいたかどうかは定かではありませんが、私の漆塗り作品が両年入選できたことが、ささやかな思い出です。
そんな角偉三郎さんの器が欲しいと、何度も購入を考えては、その値段に躊躇してあきらめていたのですが、角さんが亡くなられてからは、ますます購入も難しくなり、遠い存在となっていました。
先日、ご縁をいただいて、お客様からもう断捨離をするので、この器の良さを一番理解してくれる人に、この器を引き継いでほしいと仰られ、思いがけず、角さんの器をふたつ渡してくださいました。
角さん特有の表現の、なんとも味のある美しい大きなお椀でした。
今度は、あなたが育ててくださいと。
感謝の思いを大切に、愛用していきたいと思います。

西条柿の収穫

工房の敷地に植えた、西条柿の収穫をしました。
今年は、収穫の裏年だったのか、それとも猛暑のせいだったのか、昨年は、1本の木から100個近く収穫できましたが、今年は、半分以下の収穫となりました。
それでも実は大きくて、ちょっと角ばって艶やかな西条柿の実は、なんとも美しく、秋を象徴する自然の色のように感じます。
栗の木の12センチの厚板をフリーハンドで彫って、黒く拭き漆塗りで仕上げた大鉢に、採れたての柿の実を入れてみました。
大きな木鉢が、西条柿の存在感を受け止めてくれているような気がします。
渋柿なので、干し柿にしていただきます。

 

2023年10月18日 | カテゴリー : 工房の四季 | 投稿者 : えらむ

アーティスト豆皿展

2023年10月18日~10月31日に大阪、阪神百貨店梅田本店7階 ギャザリングテーブルにて開催される「アーティスト豆皿展」に出品いたします。
さまざまなジャンルの、およそ70人以上のアーティストによる豆皿の展示販売のイベントです。
いろいろな豆皿が集まりますので、とても面白いイベントになると思います。
工房えらむからは、各種の木の豆皿を出品します。
期間中の在廊はありませんが、機会がございましたらお立ち寄りください。

会場 阪神百貨店梅田本店7階 ギャザリングテーブル  大阪市北区梅田1丁目13-13
期間 2023年10月18日(水)~10月31日(火) 10:00~20:00 (最終日は17:00まで)

2023年10月9日 | カテゴリー : 展示会 | 投稿者 : えらむ

硯の蓋とお椀

お寺の住職さんからのご注文で、硯の蓋とお椀を作らせていただき、お寺へ納品に行ってきました。
硯は、自然石を硯に加工したおおきなもので、かなり重量のある、少しいびつな形状のものですが、形状に合わせて栃の木を削り出して作らせていただきました。
栃の木の美しい模様を生かして、拭き漆塗りで仕上げました。
お椀は、栗の木を彫って、直径17センチ、高さ7.5センチの少し大ぶりなお椀です。
彫り跡を残したのもと、ある程度表面を滑らかに研いだものの2タイプで、拭き漆塗りで仕上げました。
どちらもそれなりの表情があって、良い感じになったかと思います。
住職さんには気に入っていただけて良かったです。

 

2023年10月5日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

秋の3人展 かたちあそび

2023年10月7日から10月17日まで、神戸市須磨区にあります、暮らしとてしごと natyにて、「秋の3人展 かたちあそび」が開催され、工房えらむの田中雅子が出展します。
工房えらむは、木の器製作の田中陽三と手織と小物雑貨製作の田中雅子による、夫婦のユニットですが、この度の展示会は、工房えらむ田中雅子の出品となります。
3人展として、絵付け陶芸作品の南部恭子さん、草木染の糸から作られる装身具作品の宇絲uitoさんの3人による展示会です。
異素材の3人の作家による、遊び心にあふれた作品が集まります。
機会がございましたら、会場へ足をお運びいただけますと幸いです。

日時 2023年10月7日(土)~10月17日(火)  水曜・日曜定休日 11:00~16:00
会場 暮らしと手しごと naty  兵庫県神戸市須磨区戎町4丁目1-12

2023年10月2日 | カテゴリー : 展示会 | 投稿者 : えらむ