工房 えらむ

木の器と手織の工房

好きなもの・こと

神保町の古本屋にて

先日、東京ドームで開催されたテーブルウェアフェスティバル2018の開催日前日の受賞者招待展示の設営が終わって、夕方少し時間があったので、東京ドームのある水道橋からお茶の水方面へぶらり散歩。
久しぶりに神保町の古本屋街に立ち寄りました。
神戸市内の古本屋をめぐるのが結構好きだったのですが、最近では硬派な古本屋はめっきり減って、大手のチェーン店ばかりになってしまいました。
神保町の古本屋街は、まだまだ硬派な古本パラダイスで、すっかり入り込んでしまいました。
今回買ったのは、小谷方明 著「大阪の民具・民族志」昭和59年版、著者のサイン入りを1000円(税別)で、もう1冊は、雑誌「季刊 銀花 第61号」1985年を200円(税別)で購入しました。
「大阪の民具・民族志」は、詳細な記述が面白くて、たぶんもうこんな本は出版されることは、まずないだろうと思われる、私には貴重な本。
「季刊 銀花 第61号」は、かつて1990年頃から2010年に161号で廃刊になるまで定期購読していたとても好きだった雑誌。1990年以前のバックナンバーを折に触れ買い集めていますが、かつては古本でも1冊800円ぐらいだったのが、状態の良い古本が200円でありました。もうこの本に興味を持たれる方も少なくなったのでしょうか。この雑誌は、日本の暮らしの豊かさとは、安らぎとは、などを教えてくれる本のような気がします。
私のものづくりに多大な影響を与えてくれた雑誌で、今でも時折ページを開いています。
神保町の古本屋で買った2冊の本は、どちらも文化出版局の本だったのも不思議な縁を感じます。

 

 

 

 

 

 

三木金物まつり2017に行ってきました

工房の隣町の兵庫県三木市で開催された第31回三木金物まつり2017に行ってきました。
会場は、工房から車で20分ほどのところにあり、三木金物まつりは、三木市の大工・木工道具のほとんどのメーカー、鍛冶屋さんが出店しています。
必要な道具を見つけることができ、日頃より少し安く購入できる機会として、木工仕事をしている者にとっては大変ありがたいイベントです。
木工をしている者にとって、良い道具に出会うことは、いい作品作りをして行く上で、とても重要なことだと思います。
もうこのイベントには10年以上毎年行って必要な道具は、ほぼそろっているので、よほどの掘り出し物でもない限り、あまり買うこともなくなってしまって、ほとんど消耗品のようなものを買っている状況です。
手彫り中心の私にとって、ちょっと薄刃の鑿を作っておられるお気に入りの鑿鍛冶さんのブースに立ち寄って、道具の話を少ししたら欲しいと思っていた彫刻刀を1本買ってしまった。
あんたが、今年のおまつりの最初のお客さんやなどと言われて、一緒におられた奥さんと喜んでもらえたら、ちょっと嬉しくなって、こんな鍛冶屋さんと身近に仕事のできる環境にることを幸せに感じます。
良い道具は美しく、いつまで見ていても飽きないものです。

 

 

 

 

 

 

 

山の日

今日は山の日。
登山に熱中していたサラリーマン時代だったら、この時期必ず山に行っていたと思うのですが、今日も工房で仕事して、もう久しく山には行っていません。
元々、山登りに熱中したことが高じて、いつか山や自然とともに暮らす生活をしてみたいという思いから、木の器づくりを始めて脱サラし、今日に至っているのですが、恥ずかしながら、肝心の山にはほとんど行っていない日々を送っています。
細々と続いているのは、山や旅の本を読むこと。
山岳会に所属していたころ、山狂いが3人でシェアしていたマンションを訪ねていったところ、その一室がすべて山の本で埋まっていたのに衝撃を受け、登山に熱中するということは、山の本を読まなきゃいけないのだと、妙に思い込んで以来、山の本をむさぼり読むようになりました。
東京の神田の古本屋で段ボール箱ひと箱分の山の本を買って帰ったこともありました。
かつてお盆の時期は、サラリーマンにとって一番長く山に入る時。夏山合宿と称して山浸りの楽しい日々を送っていましたが、本でお茶を濁しているようではだめですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

小野市の好きな風景

工房のことを説明するとき、小野市ってどこにありますか、とよく尋ねられます。それも県外の方ではなくて、兵庫県内の方に。
確かに特別目立ったものもなく、小野市から何かを連想されるものは少ないようです。あまり目立たない、控えめな町ということなのでしょう。
自然が好きでこの地に住んでいるようなところがあるのですが、私の好きな高い山もなく、唯一、工房のあるところとは正反対の小野市の西の端に小野アルプスと呼ばれる山並みがあるのですが、その最高峰にして189メートルという、控えめな自然環境です。
特別なものはないけれど、人と自然がゆったりと関わりながら暮らせる町という感じがします。
工房は、小野市の東の端の少し高い位置にあります。車ですぐ近くの高台から見渡す、北播磨の山々が私のお気に入りの風景です。
特別高い山があるわけではありませんが、小野市の立ち位置を感じながら、遥かに続く兵庫県中部の里山の山並みを飽きずに見ているのが、私はとても好きです。


 

 

 

 

 

 

第3回 小野ハーフマラソン2016を走る

今日12月4日に開催された、「第3回 小野ハーフマラソン2016」を走りました。
工房での木工仕事は、体を使っているようで、実際はほとんど運動になっていない日々。
自然と寄り添いながら生活したいという思いのなかで、自身の体も少しは、自然の環境に対応できる体にしておかないと意味がないと感じるこのごろ。
今年で3回目になる地元で開催されるハーフマラソン大会を今年も走りました。
練習は、いつも仕事が終わってからの夜間のラニング、あまり街灯のない田舎道を時間がある限り走っていました。
この暗闇の中を走るランニングが、なんとなく異次元の世界を体験しているような、意外と楽しい時間になりました。
月の明るい時は、月明かりの影ができることを知りました。スーパームーンの当日は曇りでしたが、その翌日は、いつもより大きく見える月の下で走るのが、わくわくしてすごく楽しい。
月のない夜は、快晴の夜より曇天の方が明るくて走りやすい。ぽつりと見える民家の明かりが、昼間では感じることのない生活感と温かみを感じるなど。
そんな暗闇のランニングが、楽しくて続けられたのかなと思います。
今日のマラソンは、トレーニングの楽しさとは裏腹に、体力の限界を感じながら、完走するのがやっとと言った感じで、ゴールタイムは、2時間09分と、昨年を下回る記録。
無事完走できたことに満足しましたが、日頃運動していない体では、自然をしっかり受け止めて生活する体にはなっていないことをつくづく感じました。

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三木金物まつり2016に行ってきました

工房の隣町の兵庫県三木市で開催された三木金物まつり2016に行ってきました。
会場は、工房から車で20分ほどのところにあり、三木金物まつりは、三木市の大工・木工道具のほとんどのメーカー、鍛冶屋さんが出店していて、必要な道具を見つけることのできる、木工仕事をしている者にとって、大変ありがたいイベントです。
木工をしている者にとって、良い道具に出会うことは、いい作品作りをして行く上で、とても重要なことだと思います。
もうこのイベントには10年以上毎年行って必要な道具は、ほぼそろっているので、よほどの掘り出し物でもない限り、あまり買うこともなくなってしまって、ほとんど消耗品のようなものを買っている状況です。
それでも良い道具は美しく、いつまで見ていても飽きないものです。
やはりいくら道具があっても欲しくなってしまいます。

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すてきな曲物漆器

日々使う木の器で好きなのが、薄くした檜などの木を曲げて作られた、曲物と言われる器。とりわけ漆の塗られたものがお気に入りです。
軽くて丈夫、コンパクトにまとまって、漆が塗られているのでどんな料理でも入れることができて、とても使い勝手のよい器です。
写真のものは、長野県木曽の曲物で故 土川昇一さんが作られたものと、入れ子になってコンパクトにまとまる静岡県の井川めんぱ。
いづれも20年以上前に購入して以来、弁当箱や重箱代わりにと日々使っています。さすがに傷はたくさんついていますが、何ら器自体の傷みはなく、使用にはまったく支障はありません。
木曽の曲物の場合は、曲げる薄板も底板や蓋板の入る側の部分を薄くして、テーパー状にした板をはめ込むという構造で、丈夫に隙間なくはめ込み、反りの軽減や熱に対する収縮を抑える構造になっているそうです。
軽いにもかかわらず、丈夫で堅牢な作りに頭が下がります。
そしてシンプルだけどスタイリッシュで、使っていて飽きのこない、すてきな器です。

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有岡良益 氏の木の器

木の器を作りはじめたころは、いろんな木の器が見てみたかったのと、使ってみたかった。
大好きだった、工業デザイナーの故 秋岡芳夫さんの本の中に度々紹介される、香川県の木工家 有岡良益さんの木の器がとりわけ魅力的でした。
樹齢数百年経った肥松と呼ばれる、たっぷりと脂を含んだ松の木で作られた無塗装の器は、秋岡さんの本によると、十年ほど使い込むと、溜塗りの漆器のような器に完成すると紹介されていました。そのとき初めて無垢の木の器は使い込むほどに、独特の色合いと風合いが増し、器を美しくさせるということを知りました。
これを知ってから、どうしても有岡良益さんの肥松の器が欲しくなって、25年ほど前に購入しました。
販売されている肥松の器のそばに、それこそ使い込んだと思われる肥松の器が置いてあって、それは器全体に松脂がコーティングされた状態で、何とも言えない味のある美しい状態になっていました。日々使いながら、時折オリーブオイルなどを塗布して布で拭き込んでいくうちに、このような状態になるのだとか。
もう25年経つ買い求めた二つの肥松の器は、正直なところ日々使い込んだとは言えず、美しく完成するまでには至っていませんが、濃い飴色になった器に、木の器の良さをしみじみと感じています。
有岡良益さんは、2009年に亡くなられました。とても残念です。

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秋岡芳夫さんの本をいただきました

知り合いの木工家の方から、本をいただきました。
伝統工芸展にも出展されている木漆芸家の方から、本の整理をしているので、この本をあげましょうと、秋岡芳夫さんの本を3冊いただきました。
私が、以前に秋岡芳夫さんの本に出会ったことで、とても影響を受け、木工を本格的に始めるきっかけのひとつになったことをお話したことを覚えていただいていたようです。
たぶんもう絶版になっていると思われる故秋岡芳夫さんの本を、私に贈っていただいたことは、本当に嬉しく思いました。
それもすべて器と漆に関する本。
なんだか、しっかり器づくりをやって行きなさいと激励されているような気がします。
工業デザイナーだった故 秋岡芳夫さんは、器などの生活用品には、人の体に合った大きさがあることを常々力説されていました。
この本で、自身の製作する器が、とかく見栄などに意識がいきがちな点を、今一度見直していきたいと思います。

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薪ストーブと鋳物のアイテム

昨年末からお正月前後は、妙に暖かい日が続いて、工房の薪ストーブの出番が無い日も多かったのですが、さすがに最近は、本来の冬の姿に戻って、薪ストーブの本格的な季節となりました。
薪ストーブは、工房にとって大変重宝するアイテム。
もちろん第一に部屋を暖めてくれる。
火が燃えている姿を見ていると、心が休まる。
木工作業で出る木くずがすぐ焼却できる。
一日中湯が沸かせる。料理ができる。
なんと、すばらしいアイテムではないでしょうか。
と言うことで、薪ストーブにかかせないのが、ケトルと鍋。
愛用しているのは、東北の鋳物製のもの。ケトルは、所属している日本クラフトデザイン協会の会員の大先輩の増田尚紀氏のもの。まだ薪ストーブを使っていなかった、30年前にフォルムに惚れ込んで購入して、ずっと使っています。
鍋は、及源(oigen)ブランドのもので、これもスタイルと機能性に惚れ込んで購入したもの。
鋳物製のしっかりしたふたつのアイテムは、一日中ストーブの上にあって、スタイリッシュに空間を演出し(ちょっとストーブが小さいですが)、安らぎを与えてくれるお気に入りです。

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