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MINGEI ALIVE いま、生きている民藝 展
2025年9月6日、兵庫県丹波篠山市にあります、兵庫陶芸美術館で開催されている「MINGEI ALIVE いま、生きている民藝」 展を見てきました。
開催初日は、記念講演とトークセッションがあり、展示作品とともに大変興味深いお話を聞くことができました。
鞍田崇氏(哲学者、明治大学理工学部准教授)による「いまなぜ民藝か」と言う記念講演と、鞍田崇氏を交えて出品作家の安藤雅信氏と内田剛一氏によるアーティストトークを聞かせていただきました。
今、民藝をどうとらえるか、そしてこれからの民藝はどのように暮らしのなかに息づいていくのかを、学者、作家の立場から熱く語られました。
安藤雅信氏と内田剛一氏、お二人ともその作品は、新しい感覚と味わい深いもので、今もその作品に私は興味深々の日々です。
お二人のトークセッションの話題の中で、雑誌「芸術新潮 2001年4月号の現代のうつわ」「芸術新潮2005年7月号の日本民藝館へいこう」は、作品のターニングポイントになったと語られていましたが、私も芸術新潮 2001年4月号の表紙で見た内田剛一氏の作品に衝撃を受け、掲載されていた安藤雅信氏の作品、 古道具 坂田和實氏のものの見方などに出会い、これまでなかった感覚を覚えました。
お二人の作品は新しくなりながら今なお多くの人の心をつかみ続けていることに、なにか民藝に由来する底力のようなものを感じずにはおられません。
2001年頃に出会った作品とこの感覚が、はたして私の今の作品に反映されているかと言えば、まったくお恥ずかしい限りです。
土のミュージアム SHIDOを訪問
先日、兵庫県淡路市(淡路島)にある、「土のミュージアム SHIDO」に行ってきました。
2023年のミュージアムオープン時以来の訪問です。
ミュージアムは、壁材の専門店の近畿壁材工業株式会社さんが運営されておられますが、工房えらむの建物を廃材で建築する際に、工房の壁材となる漆喰をおよそ20年前に購入させていただいた、壁材店さんなのです。
20年前、私の工房を建てる最終段階で、壁材となる漆喰の購入の仕方が、素人の私には判らず、最終的にたどり着いたのが近畿壁材工業さんでした。直接会社へ買いに行くと、若い社長さん夫妻が、知識のない私たち夫婦をとても丁寧に、気持ちよく対応してくださった印象が残っています。
近畿壁材工業さんのおかげで、私たちの工房も無事完成となり、木の器製作も本稼働に至りました。そしてこのミュージアムのカフェコーナーで、偶然にも私の作品を販売店で購入して、使用していただいていると言う、思いがけない巡りあわせに導かれての訪問です。
2年ぶりにお会いした社長さんご夫妻も私たちの訪問をとても喜んでくださいました。
「土のミュージアム SHIDO」は、地元の左官職人さんで、テレビの「情熱大陸」や「プロフェッショナル仕事の流儀」でも紹介された久住有生氏の土関係の施工(空間プロデュース)によるもので、様々な土の表情を表現し、とても緊張感のあるアート的空間となっています。
現在は、美術家スギサキハルナさんの作品展が開催されています。
土と言う地球を形成する根源的な素材の魅力と、それに導かれるように表現されるアート作品の空間づくりへのオーナー夫妻の思いを聞かせていただき、素晴らしいひと時を過ごさせていただきました。
土のミュージアム SHIDO @soil_museum_shido
兵庫県淡路市多賀2150
月蛙×ウエダキヨアキ CROSS SESSION展
兵庫県姫路市のギャラリーランズエンドで開催されている「月蛙×ウエダキヨアキ CROSS SESSION~アートとクラフトのあいだで~」の展示会に行ってきました。
月蛙こと石野善浩氏とウエダキヨアキ氏のお二人の展示会。
お二人と私は同年代で、親しくしてもらっている作家の方。
陶芸と洋画、染色と洋画の複数のジャンルを横断するとても魅力的な作品に触れることができました。
当日は、作家によるトークイベントがあり、美大をめざした経緯から美大を卒業して今日に至るまでの紆余曲折の活動の時代や、現代の作品作りの思いなど、とても興味深く聞かせてもらうことができました。
同じ時間を過ごしてきた私ですが、二人が辿ってきた創作活動と深い感性や表現力にはとても及びませんが、少しでも近づけるように頑張っていこうと言う思いにさせてもらいました。
酷暑の日々のもの作り
お盆も過ぎましたが、相変わらず暑さ厳しい日が続いています。
工房のとなりの畑の夏野菜もピークが過ぎ、激しい暑さに収穫も終盤を迎えました。
野菜の実は小さくなり、変形したものやしなびたものが多くなっていく様子を見ると寂しいものです。
これまで収穫した沢山の野菜のおかげで、元気に過ごせていますのでありがたものです。
酷暑の日々に人間も、さすがに体力を消耗してしなびていきそうです。
少なくなった野菜を、栗の木をざっくり彫って拭き漆塗りで仕上げた丸鉢に入れてみました。
自然のもの同士は、やはり相性が良いように思います。
夏の工房の散歩道
酷暑の日が続いていましたが、最近やっと雨も降り、少し救われた気持ちの日々です。
仕事の始めと終わりに、時間の許す限り工房周りの農道を散歩するようにしています。
短パンにタンクトップ、つばの広い麦わら帽子が夏の定番のスタイル。
朝夕とは言え、すでにじりじりと焼けるような日差しを、日傘代わりの麦わら帽子で受け止めながら、タンクトップのわきの下をすり抜けていく僅かな風が、妙に心地よい真夏の農道の散歩。
酷暑の農道にも、きちんと季節の花が咲いて楽しませてくれます。
マツヨイグサ
センブリ
ヒルガオ
ネジバナ
雑草は強い!