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「工房えらむ」の日々

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2020年 工房の梅雨

工房は、2020年の梅雨の季節を迎えました。
今年の梅雨は連日の雨空で、まさに典型的な梅雨の日々。
工房の敷地は、もともと水田の跡地であったこともあって、敷地の周囲に畔の名残があって、少し強い雨が降ると、すぐにおおきな水たまりが出来てしまうのが難点です。
その分、工房を取り巻く周辺の樹木は、しっかり水分吸収できるせいか、大変成長が早いように感じます。
工房を建設していたころは、小さかった木も、今では10メートルを超える大木になったものもあり、巨大化する木に、いつか工房が押しつぶされないかと心配になる始末です。
さすがに、こう雨の日が続くと、何もかもが湿っぽくて、鬱陶しい気分になりますが、この花の少ない時期に、工房の入り口付近に咲く、ホタルブクロとネジバナの花が、気持ちを和ませてくれます。

ジャバラの車

私の古くからの木工友達で「木の家具工房 林工亘」を営んでいる神吉臣人さんが作った、玩具の車。
神吉さんは、岐阜の高山で木工技術を習得し、現在は、和歌山県の北山村の廃校の校舎を工房に活動しています。
写真の車は、北山村の特産品で、ジャバラと言う柑橘系のくだものの剪定した枝を車体として利用して作ったもの。彼の個展に展示されていたもので、しっかりしたデザイン家具の中に会って、ちょっと異色な存在でしたが、自然の木の曲がり具合を生かした、なんともシンプルでありながら、思わず手にしてみたくなる逸品でした。
持ってみたジャバラの木は、とても硬質で、しっかりしており、樹皮も簡単にはがれる感じもなく、自然の木の良さと、しっかり握って遊びたくなる感じがとても気に入り、思わず買ってしまいました。
一見単純そうな自然木の車ですが、曲がったいびつな枝に、4つの車輪を同じ高さにかつ垂直に取り付けるのは、私には出来そうにないなと感じました。

欅しのぎ鉢

欅の木で、しのぎ鉢を作りました。
長く木を彫っていると、恥ずかしながらだんだん彫る力が弱くなってきて、堅い木はどうしても敬遠がちになります。
木工ろくろを使わないので、鉢ものを彫るとなると、どうしても栗の木などの彫りやすい木を使いたくなります。しかしながら、鉢を彫る上では、欅の木のような緻密で硬質な木は魅力的な木です。
今回は、しのぎの有る鉢を作ってみたかったので、欅を選択しました。
彫るのは大変ですが、やはり彫り上がりは、しっかりとした杢目と硬質な欅の木の良さが感じられます。しのぎを入れても、しのぎの山の部分が欠けたりせず、緊張感のあるしのぎを刻むことができました。
フリーハンドで彫った鉢の縁のラインに、しのぎの縦のラインが、面白い雰囲気を作ってくれたように思います。
欅の木に、生漆でそのまま拭き漆をすると、赤っぽい色が強くなるので、私の好みとして、漆に少し煤を混ぜて、少し黒っぽい色で仕上げました。

木のしのぎ鉢

きれいな杢目のお盆

きれいな杢目の栗の板がありましたので、お盆を彫りました。
最近は、薄目のお盆を彫ることが多くて、経年使用によるお盆の反りを考慮して、柾目の板を使うことが多くなっていました。柾目の板は、それなりに美しさはあるのですが、やはり杢目が単調で、少し物足りなさも感じます。
今回は、細かいきれいな杢目の板目の板があったので、少し厚めのお盆を彫りました。
おかげで、彫ると細かい複雑な杢目が、美しい景色を作ってくれました。
彫り上がったお盆は、柾目の板にはない、味わいのある雰囲気のお盆になりました。どちらかと言えば、杢目に助けられて味のあるお盆になったような感じです。
もっとお盆の造形的な部分で、美しい杢目をさらに生かせるようなお盆作りができるようにならなければと感じるところです。

栗の木のお盆

急須 ポット展

ここしばらくは、新型コロナウイルスの感染拡大回避のため、展示会等の活動は自粛しておりましたが、7月より展示会に参加して参りたいと思います。
兼ねてより予定しておりました、東京のACギャラリーさんで、7月13日より開催のグループ展「急須 ポット展」に出展いたします。
グループ展として、陶芸家4名の方のお茶にまつわる道具としての急須とポットをメインに、私はお茶にまつわる木製品としての各種のお盆、茶托、茶匙、片口などを出品予定です。
ACギャラリーさんは、東京の銀座5丁目にあるとても立地の良いギャラリーで、陶芸作品を出品される陶芸家の方も、皆さん実力派の方ばかりで、私は、とても身の引き締まる思いです。
会場が東京ですが、お近くの方がいらっしゃいましたら、ご高覧ください。

会場 ACギャラリー 東京都中央区銀座5-5-9 岡崎ビル4F
期間 2020年7月13日(月)~7月23日(木) 11:00~19:00 最終日は16:00まで

出展者
伊藤 成二
西川 聡
竹田 精一郎
山田 勇太朗
田中 陽三