木のおもちゃ

木の器づくりを職業としていますが、以前から販売目的ではなく、木のおもちゃも好きで作っていました。
私の作る木のおもちゃは、できるだけシンプルで、木の質感を楽しめるもの。
使う子供が想像力を膨らませながら、自由に遊べるおもちゃをコンセプトに作っていました。
最近の子供たちは、コンピューターによるロールプレイングゲームが主流で、これらは、あまりになにかも環境が整いすぎた遊びで、豊かな子供の感性や想像力が入り込む余地があまり無いように感じます。
私たちの世代は、いわゆる「ごっこ遊び」が楽しかった世代。わずかなおもちゃや、何かに見立てたもので、世界を膨らませて、時間を忘れて遊ぶことができたように思います。
写真のおもちゃは、木のおもちゃの公募展「丹波の森ウッドクラフト展」で奨励賞をいただいた作品です。
抽象的な何かを連想させるようなかたちの木のパーツを40個ほど作って、おもちゃ箱に入れたもの。子供たちが自由に想像力を膨らませて、いろいろな世界や場面を作って遊んでくれれば、と言う思いで作りました。

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2014年2月28日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

木工家の訪問

親しくしている木工家のKさんが、工房を訪ねて来られました。お土産に畑で採れた大根と白菜を持って。
木工ろくろを得意としているKさんの作品は、独創的でとても面白い。
時に、足踏み式の木工ろくろを自作して作品を作られたりと、いつも新しいことに挑戦されていることに刺激を受けます。
今度は、あまり一般的にはやられていないスタイルでの家具作りに挑戦されているとのことで、どんな作品ができるのか楽しみです。
お互いのペースが合うせいか、仕事を忘れてつい長話になってしまいます。
写真はKさんが持ってきてくれた独楽。子供でも老人でも廻せる独楽。長い軸が大人は片手で、子供や老人は両手で回せるように作っているとのこと。そういえばこんな独楽は、あまり見たことがないような気がします。何気ない作品だけど、しっかりした造りとデザインが、堅実なもの作りぶりを物語っているような気がします。

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2014年2月20日 | カテゴリー : 作家の方々 | 投稿者 : えらむ

兵庫陶芸美術館

工房から車で60分のところにある、兵庫陶芸美術館に行ってきました。
兵庫陶芸美術館は、兵庫県篠山市今田町にある、地元では立杭焼きと呼ばれている丹波焼の窯元が、60軒近く立ち並ぶ地域の中心にあります。
木の器を作っていると、以前から陶芸にも興味があり、工房から近いこともあって時々訪問しています。陶芸の集落の風情もあって、なかなか雰囲気のあるお気に入りの場所のひとつです。
陶芸美術館は、まだ出来て間もない新しい施設ですが、古典的なものからコンテンポラリーな作品まで幅広く企画され、いろいろ作品づくりの上で、刺激を受けることができます。ちょうどバレンタインウィークのイベントとして、入場者に窯元から提供された小皿のプレゼントがあって、とても得した気分になりました。
今回は、時間の関係で美術館だけで、窯元を巡ることはできなかったのが残念ですが、私たちにとって近くて良いところ、また落ちついたらゆっくりと訪ねたいと思います。

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お椀を彫る

栗の木でお椀を彫っています。
刳り物なので、厚さ2寸の板だとフリーハンドで、およそ4寸径のお椀に彫っていきます。
私にとっては正直なところ、このくらいのお椀を彫るのが、一番大変な作業かなと思います。
深い器を彫る場合、大抵ドリルでおおまかに穴を開けて彫っていきます。
大きな鉢だと、鑿を玄能で叩きながら、勢いよく彫っていくことができるのですが、 お椀くらいの口径と深さだと、玄能も使いますが、最終的には、手で彫ることの方が多くなります。底をさらえるのにも力が入り、結構大変な仕事です。
そして、お椀のフォルムは、見た目も重要ですが、使い勝手に大きく影響するので、こうしたフリーハンドのお椀を作るのは、かたちが一定ではないので、なかなか納得のいくものができません。

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2014年2月9日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ