2021年新緑の季節に

工房は、新緑の季節を迎えました。
今日は、朝から雨だったこともあって、夕方の雨上がりに見る新緑は、とても鮮やか。
工房前に自生するシバ栗の小さな若葉の緑も、とても美しく感じます。
工房の一番いい季節です。ちょうど3年前の今頃、雑誌「住む。」の取材を受け、工房で一番お気に入りの風景を記事にしていただきました。
そんな折しも、つい先日、「住む。」編集長の伊藤宏子さんが、近くに取材に来たからと言って、取材の帰りに工房に立ち寄ってくださいました。
同行のカメラマンさん、ライターの日野明子さん、日野さんは、ライターと言うより、私にとっては、私が師と仰ぐ秋岡芳夫さんの下で直に多くを学ばれたことを生かされて、クラフトや生活用品の目利きとして、活躍されておられるお会いしたかった方。
当工房へは、まったくプライベートにお立ちお寄りいただいて、3年前の当工房の取材時の話や、ものづくりなどの話で楽しい時間を過ごさせていただきました。

春蘭を頂く

工房に時々立ち寄られる隣町の鍛冶師さんから春蘭(シュンラン)をいただきました。
鍛冶師さんは、木工業界では伝説的と言えるほどの、鉋や鑿を造られる方ですが、山野草にも造詣が深い方で、これまでもいろいろ山野草についても教わってきました。
鍛冶師さんから電話で、春蘭を植えへんかと連絡があり、私も春蘭は、好きな花だったので、二つ返事でいただきますと。
庭のかたずけで、取り除くことになった沢山の春蘭の株が、私の工房の敷地にやって来ました。
春蘭は、北海道から九州に広く分布し、日本を代表する野生ランで、シンビジウムの仲間だそうで、主に里山や人里に近い山地の雑木林などに自生し、古くより季節の花や祝いの花として親しまれてきました。
春蘭は、ランとしての派手さはなく、里山に自生する、清楚な感じが魅力的です。上手く工房の日陰に根付いてくれるといいのですが。
そして、鍛冶師さんから春蘭にまつわる頂きものをもう一つ。春蘭の花を塩漬けしたもの。
塩漬けした春蘭の花を白湯にいれると、湯呑の中で、きれいに花が開きます。春蘭の香りと塩味のきいた飲み物を美味しくいただくことができます。
鍛冶師さんとは、いつもこんな感じで、感謝に堪えません。

工房えらむ外壁工事中

先日から、工房えらむの建物の外壁工事をしています。
廃材を使って、建築家の方と一緒に建てた建物ですが、外壁は、コストダウンを図るため、漆喰、土、セメントを混ぜ合わせたものを、自分でブレンドして塗っています。
しかし建設から13年が経過し、経年の劣化で、雨水がしみ込むようになり、風雨の強い時には、壁から水が大量に浸水するようになり、最近の強い台風などには、とても耐えられそうにない状況となりました。
このままでは無理と判断し、工房建設に携わっていただいた建築家の方と相談して、外壁に焼杉板を張ることにしました。焼杉は、耐久性を増すために、杉板の表面を焼き焦がし炭素層を人為的に形成したもので、焼板とも言われます。
西日本を中心に使用される伝統技法で、焼き焦がした炭素層は、丈夫で耐久性があり、ほとんどメンテナンスが不要で、化学素材を一切使用しない、完全な自然素材だけの非常にエコな外壁材です。
この度使用したのは、15ミリ厚の杉板を伝統的に素焼きした、一番丈夫で、真っ黒なものです。
焼杉は、私には張ることができず、大工さんにお願いしましたが、最近では、炭の層で服が汚れるとか、洗濯物が干しにくいとかで、焼杉を外壁に使う家は、非常に少なくなったそうで、大工さんも全身真っ黒になりながら作業していただいています。
見慣れた土壁の工房も、焼杉板の黒い外壁で、なかなかきりっとした雰囲気に変わりつつあります。

木の抹茶茶碗

先日紹介させていただいた、木の抹茶茶碗の出来上がりの様子です。
栗の木を彫って作った、口径約13センチ、高さは約8.5センチの茶碗です。
拭き漆塗りですが、少し黒っぽく仕上げながら、木の質感や杢目を感じれるようにしています。
私なりに茶碗の高台もつくってみました。
陶器のものとは一味違った、軽やかで、暖か味のある手触りの木の茶碗でいただくお茶は、いかがなものでしょうか。

木の抹茶茶碗木の抹茶茶碗

桜とミツバツツジの開花

今年は、例年になく早く、工房の桜が開花しましたが、それを追いかけるかのように工房に自生するミツバツツジの花が開花しました。
例年は、4月上旬に桜が咲き始め、桜がほぼ咲き終わるころ、ミツバツツジが咲き始めるのが通例ですが、今年は、ほぼ同時に、それも4月に入ったと同時に満開です。
大変美しい桜とミツバツツジのツーショットが楽しめています。
気温や気象条件がもたらす、ささやかな自然現象の彩は、なんともドラマチックで感動的なものです。