日差しぶりに、栗の木を彫って重箱を作りました。
コンパクトな5寸(15センチ角)二段重箱と、7寸(21センチ角)一ケ重箱。
時節柄、この時期になるとご要望の多い重箱ですが、私が作るのは、厚板を彫って作る手刳りの重箱のため、とても時間がかかる重労働なので、最近はあまり作っていませんでした。
以前は、三段重なども苦も無く作っていましたが、さすがに最近は、作り控えるようになってきました。
それでも、重箱の蓋や重ねた器が、ぴったりと収まった時の快感が楽しくて、また作ろうかなという気にさせてくれます。
漆を塗って仕上げますが、もうすでに現物は仕上がっていて、先日の書道家の方との展示会でお披露目の後、納品予定先への納品が決まっています。
11月 2021のアーカイブ
2021年晩秋の工房
工房をとりまく小さな雑木林の紅葉を楽しみにしていたのですが、今年は、鮮やかな紅葉を楽しむことなく、落葉の季節を迎えました。
工房内にあるコナラやシバ栗、モミジ、ハゼなどが、色づくのを楽しみに待っていたのですが、4日ほど展示会で神戸に行っている間に、ほとんど色づくことなく、茶色い枯葉に変わってしまいました。
今年は、11月が比較的暖かかったせいか、色づきが悪く、そのまま枯葉に変わって、落葉が工房を埋め尽くしてきました。
これも、木々が感じ取った気象条件に反応した表情として、受け入れるとしましょう。
自然は、人間の都合の良いようには決してできていないという、ごく当たり前のことを感じながら、工房の小さな自然を楽しみたいと思います。
書と木工で奏でる晩秋展が終了しました
書道家の近藤朱鳳さんと、2021年11月19日(金)~21日(日)まで、神戸市中央区の兵庫県民会館内 兵庫県民アートギャラリー1F特別展示室にて開催しておりました、「近藤朱鳳・田中陽三 書と木工で奏でる晩秋」展が終了いたしました。
開催日前日の開場設営の段階から、興味を持たれた方が、沢山会場に入って来られると言う始まりでした。
本番の3日間は、連日沢山の方に会場に足を運んでいただき、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
私としましては、書道家の方との初めての展示会で、どのような雰囲気になるのか、不安な部分もありましたが、なにか不思議と、作品が違和感なく馴染んで、とても素晴らしい展示空間ができたと思います。
美しく慈悲深い書に包まれ、花を入れていただいて生き生きとした器とともに、なんとも幸せな時間を過ごすことが出来ました。
会場にお出でいただいた皆さま、書道家の近藤朱鳳さんと展示会を支えていただいた皆さまに心より感謝申し上げます。
書と木工で奏でる晩秋展 始まりました
書道家の近藤朱鳳さんと、2021年11月19日(金)~21日(日)まで、神戸市中央区の兵庫県民会館内 兵庫県民アートギャラリー1F特別展示室にて開催させていただく「近藤朱鳳・田中陽三 書と木工で奏でる晩秋」展が始まりました。
書道家の近藤朱鳳さんの作品は、国内外で高い評価を受けれおられる作品ばかりですが、拙い私の木の器作品とも、馴染んでいただくことができて、私としては、とても良い展示空間ができたと思います。
また、私の器にお花を入れていただいたことで、とても引き締まった雰囲気となりました。
初日の開場とともに沢山のお客様にお出でいただけて、とても嬉しく思います。
期間中は、終日会場に居りますので、ご高覧いただけますと幸いです。
なお、作品の販売はいたしません。
期間 2021年11月19日(金)~21日(日) 11:00~18:30(最終日は17:00まで)
会場 兵庫県民会館内 兵庫県民アートギャラリー 1F特別展示室
神戸市中央区中山手通4‐16‐3
書と木工で奏でる晩秋展
この度、ご縁をいただきまして、書道家の近藤朱鳳さんと、2021年11月19日(金)~21日(日)まで、神戸市中央区の兵庫県民会館内 兵庫県民アートギャラリー1F特別展示室にて「近藤朱鳳・田中陽三 書と木工で奏でる晩秋」展を開催させていただきます。
書道家の近藤朱鳳さんは、国内外で活動されておられる方で、アメリカ・ニューヨークでも度々個展をされておられます。
私とは、いささかレベルの違いを感じるところですが、私の作品に興味をお持ちいただいて、ご一緒させていただく機会をいただきましたので、できるだけ良い展示会としたいと思います。
会場は、設備の整った広い会場ですので、私は、これまでの木の器製作の通過点を見ていただく展示会と位置付けて、これまであまり紹介することのなかった作品なども展示をしたいと思います。
期間中は、終日会場に居りますので、ご高覧いただけますと幸いです。
なお、作品の販売はいたしません。
期間 2021年11月19日(金)~21日(日) 11:00~18:30(最終日は17:00まで)
会場 兵庫県民会館内 兵庫県民アートギャラリー 1F特別展示室
神戸市中央区中山手通4‐16‐3
月蛙展を見てきました
先日、月蛙こと画家の石野善浩さんの個展を姫路市のギャラリールネッサンス・スクエアーへ見てきました。
画家の石野さんとは同じ年齢と言うこともあって、親しくさせてもらっています。
この度の「月蛙展 複数の私をかき混ぜる1992~2021」と言うタイトルの個展には、これまでの画業の集大成のような雰囲気もあって、深い表現力のある作品が並び、とても見ごたえのある個展でした。
東京藝術大学の大学院を修了して、画家となり、沢木耕太郎のようなスタイルで、アジアからヨーロッパを旅するなど、お互い同じ年齢で、同じだけ時間を過ごしてきたとは言え、磨いてきた感性や能力、表現力の豊かさの差を大いに感じました。
何かを想像して、第三者に伝えることを仕事にしていることに関しては、お互い似ているのですが、私などは、もっともっと深める努力をしていかなければならないと感じるところです。
私は、同ギャラリーで12月に開催されるチャリティー展用の作品を納品してきました。
その詳細は、後日お知らせします。
現在開催中の月蛙展、ぜひご覧いただければと思います。
ギャラリールネッサンス・スクエアー
兵庫県姫路市三左衛門西の町205-2 株式会社パナホーム兵庫1F
2021年11月6日~11月21日(水曜休み)10:00~18:00
アート・クラフトフェスティバルinたんば2021終了しました
今年で30周年を迎える、アート・クラフトフェスティバルinたんば2021が終了しました。
3年ぶりの野外フェアへの参加でしたが、好天にも恵まれ、本当に楽しい時間を過ごすことができました。
ひっきりなしに、ブースを訪問してくださる、お客様、友達、取引先の方、作家の方、SNSつながりの方など、お会いしたいと思っていた方が、皆さんやって来てくださって本当に感謝です。
最近は、コロナ禍であまり人と会う機会も少なかっただけに、こんなに沢山の方と喋ったのは、日差しぶりで、少々喋り疲れましたが、でも楽しくてしょうがない時間でした。
11月開催で、いつになく紅葉の美しいロケーションも素晴らしいのですが、会場では、ブースの傍に宿泊用テントを張って泊まれるので、小さな子供たちが、テントで遊んだり、お昼寝をして過ごしたり、ペットも同伴可能なので、とてもアットホームなフェアの空間がなんとも心地よい雰囲気でした。
こんな雰囲気のクラフトフェアは、全国的にもあまりないのではないかと思います。
最近では、野外のクラフトフェアには行かなくなってしまったのですが、やはり地元開催の「アート・クラフトフェスティバルinたんば」だけは、出展したくなります。
フェアにお出でいただいた方々、運営に携わっていただいた方々に、こころより感謝申し上げます。
明日からアート・クラフトフェスティバルinたんば
今日は、事前の搬入と会場運営のお手伝いに行って来ました。
およそ3年ぶりの野外クラフトフェアへの出展で、テント設営やら什器の準備やら久しぶりで捗らず、右往左往しながらの設営。
運営に携わっている多くのクラフト作家の方とは、親しい人がほとんど。コロナ禍で出歩くことが少なかっただけに、運営お手伝いでの久しぶりの再会が、とても楽しい。
会場の公園の樹木の紅葉がとても美しく、イベントを演出してくれています。
雨の多い丹波のクラフトフェアですが、2日間とも穏やかな天気の予報で、楽しく過ごせそうです。
行楽を兼ねて会場へお運びください。
私たち夫婦は、芝生広場の中央付近にテントを張っています。
手刳りのお椀
最近、お客様などからのご要望もあって、お椀を作ることが多くなりました。
私のお椀は、木工ろくろを使わない手刳りによるお椀なので、少々いびつなお椀ではあるのですが、私が思うところの使いやすく、かたちの良いお椀とはと言う思いで作っています。
今回作ったのは、直径13.5センチ、高さ10センチの栗の木を彫った少し大ぶりなお椀で、たっぷり入る多用途なお椀です。
お椀と一口に言いても、数百年前から使われ、多種多様な形状のものが存在するだけに、理想のかたちとはを考えるほどに、そのシンプルにして奥の深さを感じずにはいられません。
今、私が理想と感じるお椀を、手の中から刳り出したのが現在のお椀です。