ご依頼をいただいて、エンディングノートを入れる文箱を彫りました。
エンディングノートは、終末期や死後に、家族が様々な判断や手続きを進める際に必要な情報を書き残すためのノートですが、その保管のための文箱の制作です。
A4サイズのノートや書類がゆったり入る箱を、と言うご要望以外に特に難しいご注文はありませんでしたので、その方のイメージから作らせてもらうことにしました。
その方の人生を大木になぞらえて、栗の木の厚板を刳り抜いて作ることにしました。
選んだ栗の木は、緻密な年輪の木なので、ご本人が亡くなられて、ご家族がそっとその文箱を開けるとき、その方の歩まれた永い人生や、実直なお人柄が偲ばれる文箱になればと言う思いで彫り上げました。
しっかり杢目の感じられる拭き漆塗りにて仕上げます。