エンディングノート入れの文箱を彫る

ご依頼をいただいて、エンディングノートを入れる文箱を彫りました。
エンディングノートは、終末期や死後に、家族が様々な判断や手続きを進める際に必要な情報を書き残すためのノートですが、その保管のための文箱の制作です。
A4
サイズのノートや書類がゆったり入る箱を、と言うご要望以外に特に難しいご注文はありませんでしたので、その方のイメージから作らせてもらうことにしました。
その方の人生を大木になぞらえて、栗の木の厚板を刳り抜いて作ることにしました。
選んだ栗の木は、緻密な年輪の木なので、ご本人が亡くなられて、ご家族がそっとその文箱を開けるとき、その方の歩まれた永い人生や、実直なお人柄が偲ばれる文箱になればと言う思いで彫り上げました。
しっかり杢目の感じられる拭き漆塗りにて仕上げます。

エンディングノート入れの箱エンディングノート入れの箱

 

 

 

 

 

 

 

2018年7月28日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

豆鉢を彫る

ご依頼をいただいて、小さな豆鉢を彫りました。
栗の木で、直径6.5センチ、厚さ3センチの小さなものです。
手で彫るので、ひとつずつ微妙に形の違う、陶芸で言う手びねり感覚の器です。
日頃作っている豆皿の口径が10センチほどなので、器としては、かなり小さく感じます。
木製のものは、このくらいの小ささになると意外と少ないようです。
漆を塗って仕上げますので、どのような料理にでも対応できるようになります。
木製のごく小さな器ですが、テーブルコーディネートの中で、脇役として汎用性の高い器になってくれればと思います。

木の豆鉢

 

 

 

 

 

 

 

2018年7月25日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

栗と栃の木でお椀を彫る

栗と栃の木でお椀を彫っています。
お椀と言えば、端正な丸いお椀を木工ろくろを使って、作るのが一般的ですが、私は手で彫って作っています。
時間をかけて手で彫って作ることに、どれほどの意義があるのかとも思いますが、手で彫って出来上がる端正ではない丸いお椀の個性が面白いかなと思っています。
高度なろくろ技術で、使いやすいお椀の飲み口や外側の絶妙なカーブを考えて量産されるお椀は、安定感のある素晴らしいものだと思います。
その点、私のものは、陶芸で言うところの手びねりに近い作り方ですので、ひとつずつが微妙に違っています。
なので、持った感じや、飲み口の感じもそれぞれ異なりますし、それも持った位置によって、また違ってくると言うことになります。
私が考えて、使いやすいようにと思って作ったお椀の個性が、使い手の方にうまくマッチングして、しっくりとなじむマイ椀として使っていただけるようになればと思います。
これから漆塗りで仕上げます。

手彫りのお椀

 

 

 

 

 

 

2018年7月14日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

酒蔵「ふく蔵」さんでの常設販売

兵庫県加西市の酒造会社 株式会社富久錦さんのギャラリー「ふく蔵」にて、作品の常設販売をしていただけることになり、納品に行ってきました。
以前から陶芸家の方との合同展示会などでお世話になっている、「ギャラリーふく蔵」さんで、かねてより作品を一部常設販売していただいていたのですが、販売コーナーの整理のため、常設販売をお休みされていましたが、あらためて販売の再開していただけることになりました。
加西市の郊外にある酒蔵は、美しい屋敷に囲まれたとても落ち着いた、雰囲気のある場所です。
酒蔵である「ふく蔵」は、お酒の販売の販売はもちろんのこと、季節の食事もできます。
株式会社富久錦のお酒のラベルやロゴマークなどのCI.ブランディングは、世界的に有名なグラフィックデザイナー・アートディレクターの北川一成さんによるもので、なかなかおしゃれな雰囲気もあります。
現在、ギャラリーコーナーでは、親しくしていただいている、木工家の永瀬浩之・水晴(籐工芸)ご夫妻と陶芸家の伊藤岱玲・花青ご夫妻による「丹波の手仕事 四重奏(カルテット)」が7月16日まで開催されています。素敵な展示会になっていますのでぜひご覧ください。
私の作品の常設販売は、カッティングボードや豆皿だけですが、よろしければ手に取ってご覧ください。

 

 

 

 

 

 

2018年7月10日 | カテゴリー : 展示会 | 投稿者 : えらむ

茶庵 瀧屋さんを訪ねてきました。

先日、開業にあたり、お店で使用される木製食器やカトラリーの一部を作らせていただいた、兵庫県芦屋市の日本茶の専門店「茶庵 瀧屋」さんを訪ねてきました。
今年、5月8日にグランドオープンされて、またお訪ねくださいと案内をいただいていたのですが、なかなか訪問の機会がなく、やっと先日訪ねてきました。
JR芦屋駅から北東へ宮川沿いを約10分のところにお店はあります。
宮川の川面に面した落ち着いた佇まいのお店です。店内は、和洋折衷の落ち着いた作りに、大変居心地の良いインテリアでまとめられています。
カウンターも広くとられ、日本茶を楽しむバーのような雰囲気もあります。
お茶は、生産農家さんから直接買い付けされた厳選の日本茶を、最良の入れ方で、入れていただけます。茶器も全国から日本茶にふさわしいものを選ばれて、器とともに味わうことができます。
かき氷やわらび餅などのお茶請けや卵掛けごはんやお蕎麦などの軽食も楽しめます。
私は、煎茶と国産の本わらび粉のみで作られたわらび餅をいただきましたが、これまで経験したことのない、上質の味わいを楽しませていただきました。
機会がございましたらぜひお訪ねください。

「茶庵 瀧屋」ホームページ