工房 えらむ

木の器と手織の工房

作品づくり

長方形隅切盆を彫る

栗の木で長方形隅切盆を彫っています。
縦32センチ×横22センチ×高さ2センチのサイズで、一人用のお茶のお盆などとして使い勝手の良いサイズです。
薄くして軽いお盆にしていますので、反りも考慮して、栗の木の目の積んだ柾目材を使っています。
これは、1日ですべて彫ったわけではありません。
あまりに非効率な仕事ぶりで、何日かかったかは恥ずかしくて言えません。
積み重ねた時の収まりも少し考えて作っています。
単なる長方形のお盆と比べ、角を切るだけで雰囲気がぐっと違って、どことなく和風のお盆になるのが隅切盆のおもしろいところです。
仕上げは、つや消しの黒い漆塗りで仕上げます。

栗の木の隅切盆栗の木の隅切盆

 

 

 

 

 

 

4寸茶托を彫る

定番の少し小ぶりな4寸(約直径12センチ)の茶托を彫っています。
厚さ1.8センチの栗の板を彫って作るのですが、高台のない分、薄い仕上がりで、多用途に使える茶托にしています。
薄くして、湯のみだけでなくグラスにも合わせやすいようにと作っています。
黒い漆を塗って仕上げるので、そのまま銘々皿としても使用できればと思っています。
茶托の重要なことは、茶托に器を載せて、バランスよく、しっかり親指と人先指、中指でつまんで持てるかどうかと言うこと。
この茶托では、縁をすこし立ち上げて、親指のかかりを良くして、飲み物を入れた器をバランスよく支えられるように彫っています。
高台のない薄い茶托なので、裏は指が入りやすいよう縁は少し薄くしています。
杢目を生かしながら、つや消しの黒い漆塗りで仕上げます。

 

 

 

 

 

 

まめに豆皿づくり

ご注文をいただいて、まめまめしく定番の豆皿を彫っています。
日々の木の器作りの中に豆皿が定番化して、約3年ほどになります。
日頃は漆塗りの一点ものの器などを中心に制作しているのですが、個展などで気軽に買っていただける器をと言う思いで、作り始めたのが豆皿でした。
細々と気まぐれに作っていた豆皿ですが、数年前から豆皿が注目されるようになって、陶器中心の豆皿の中で、まだ作る人の少なかった木の豆皿にも、少し注文をいただけるようになったようです。
おかげで、木の豆皿もいろいろなシーンで使っていただけるようになりました。
豆皿は、あくまでテーブルコーディネイトの脇役ではありますが、小ささ故の取り回しの良さや、数や種類での演出がしやすいことなど、個人の方から飲食店での使用など、いろいろな場面で使っていただけているのが嬉しい限りです。
豆皿を販売していただいているWeb Shopでの使用例が素敵なので、一部ご紹介させていただきます。

STYLE STORE

angers web shop

実店舗での販売もいただいています。機会がございましたら手に取ってご覧ください。(なお販売が終了している場合もあります)

スタイルストア・COCOMO(東京・代官山)
TODAY`S SPECIL ( 東京・日比谷、自由が丘)
cotogoto (東京・高円寺)
阪急うめだ本店10F SOUQ暮らしのアトリエ(大阪・北区)
ふく蔵 (兵庫県・加西市)

木の豆皿木の豆皿

 

 

 

 

 

 

 

テーブル作りのお手伝い

友達のKさんが、天板は桂と思われる1枚板を購入され、気に入った鉄の脚を接合してテーブルを作っています。
先日、Kさんから板のひびの割れ止めと、塗装をお手伝いしてほしいとのことで、工房にテーブルを持ち込まれ、私の出来る範囲のことで出来るだけお手伝いさせてもらいました。
ひび割れの止めは、黒檀のちぎりを入れましたが、久しぶりの加工で、彫りに少々緊張しました。
塗装は、食器にも使えるウレタンオイルを塗布しました。
黒檀のちぎりを入れると、アクセントとして雰囲気が引き締まり、オイルを塗布して耐水ペーパーで研磨すると杢目の美しい重厚感のあるテーブルに仕上がりました。
なんとか、いい感じのテーブルが出来上がったと思います。

 

 

 

 

 

 

 

金継ぎを習う

昨年から、漆塗り技術を身に着ける一貫として、金継ぎを習っています。
金継ぎは、割れたり欠けたりした陶器などを漆を使い、金粉や銀粉で意匠的に修復し、修復された姿を、完品とは違った趣として見立てる修復の仕方です。
兵庫県の漆芸家の江藤雄造先生の講座で、習っていますが、江藤先生は、文化財の修復や古美術品の修復、金継ぎも仕事として行っておられるので、技術的に大変高度で、また美術価値の高いものとして、修復をされています。
講座の最初は、割れた器を接着剤で張り合わせる、簡易的な技法で金継ぎの簡単な流れを体験するところから始めました。
その後は、すべて漆で修復する金継ぎを習っていますが、用途に応じた漆の扱いそのものから学んでいく必要があり、その奥の深さと難しさをつくづく感じます。
先生の話では、一口に金継ぎと言っても、その技術や表現は多様で、陶器の種類や欠けひびの状態により、やり方を見極めていくそうです。
今は、所有している古伊万里などを中心に金継ぎをしていますが、修復後の器に趣を感じるまでにはなっていないようです。
なかなか、しっかりとした技術の習得には至りませんが、漆を扱う面白さとその奥の深さに興味が尽きません。

 

 

 

 

 

 

 

暮らしに寄り添ったオーダーにお応えして

同じようなタイミングで、3人のお客様からオーダーをいただき、作らせていただきました。
お一人は、納豆べらのご注文。今まで使っていた、納豆べらがすり減ってしまったので、同じようなものを少し改良して作ってほしいとのこと。
柄を少し長くとのご注文でサクラの木で作りました。
お味噌を少しすくったりするのにも具合がいいのだとか。
お一人は、カッティングボードのご注文。料理をのせたりするのにちょうどいい希望のサイズの市販のものがないとのことで、ご希望のサイズでお作りしました。クルミ材で、少し細身で長めのもの。
もうお一人は、パンや料理をのせるプレート。こだわりのサイズで、10ミリ厚の薄いものがご希望とのことで、クルミ材を使いました。表面は、フラットなものより少し削り跡があるものをご希望により、鑿で彫り目を入れました。
すべて納品済みですが、みなさん気に入っていただいて良かったです。
昔は、どこの村や町にも鍛冶屋さんがいて、生活に必要な刃物類の道具や農具などを作って、また修理をすると言う環境があったようですが、私のものづくりも木の器に関連する狭い範囲の道具ですが、かつての鍛冶屋さんのように、暮らしに寄り添って、いろいろなご要望にお応えするかたちで、存在していくことができればいいかなと思います。

納豆べらのオーダークルミのカッティングボードクルミのプレート

 

 

 

 

 

 

 

エンディングノート入れの文箱を彫る

ご依頼をいただいて、エンディングノートを入れる文箱を彫りました。
エンディングノートは、終末期や死後に、家族が様々な判断や手続きを進める際に必要な情報を書き残すためのノートですが、その保管のための文箱の制作です。
A4
サイズのノートや書類がゆったり入る箱を、と言うご要望以外に特に難しいご注文はありませんでしたので、その方のイメージから作らせてもらうことにしました。
その方の人生を大木になぞらえて、栗の木の厚板を刳り抜いて作ることにしました。
選んだ栗の木は、緻密な年輪の木なので、ご本人が亡くなられて、ご家族がそっとその文箱を開けるとき、その方の歩まれた永い人生や、実直なお人柄が偲ばれる文箱になればと言う思いで彫り上げました。
しっかり杢目の感じられる拭き漆塗りにて仕上げます。

エンディングノート入れの箱エンディングノート入れの箱

 

 

 

 

 

 

 

豆鉢を彫る

ご依頼をいただいて、小さな豆鉢を彫りました。
栗の木で、直径6.5センチ、厚さ3センチの小さなものです。
手で彫るので、ひとつずつ微妙に形の違う、陶芸で言う手びねり感覚の器です。
日頃作っている豆皿の口径が10センチほどなので、器としては、かなり小さく感じます。
木製のものは、このくらいの小ささになると意外と少ないようです。
漆を塗って仕上げますので、どのような料理にでも対応できるようになります。
木製のごく小さな器ですが、テーブルコーディネートの中で、脇役として汎用性の高い器になってくれればと思います。

木の豆鉢

 

 

 

 

 

 

 

栗と栃の木でお椀を彫る

栗と栃の木でお椀を彫っています。
お椀と言えば、端正な丸いお椀を木工ろくろを使って、作るのが一般的ですが、私は手で彫って作っています。
時間をかけて手で彫って作ることに、どれほどの意義があるのかとも思いますが、手で彫って出来上がる端正ではない丸いお椀の個性が面白いかなと思っています。
高度なろくろ技術で、使いやすいお椀の飲み口や外側の絶妙なカーブを考えて量産されるお椀は、安定感のある素晴らしいものだと思います。
その点、私のものは、陶芸で言うところの手びねりに近い作り方ですので、ひとつずつが微妙に違っています。
なので、持った感じや、飲み口の感じもそれぞれ異なりますし、それも持った位置によって、また違ってくると言うことになります。
私が考えて、使いやすいようにと思って作ったお椀の個性が、使い手の方にうまくマッチングして、しっくりとなじむマイ椀として使っていただけるようになればと思います。
これから漆塗りで仕上げます。

手彫りのお椀

 

 

 

 

 

 

茶庵 瀧屋さんを訪ねてきました。

先日、開業にあたり、お店で使用される木製食器やカトラリーの一部を作らせていただいた、兵庫県芦屋市の日本茶の専門店「茶庵 瀧屋」さんを訪ねてきました。
今年、5月8日にグランドオープンされて、またお訪ねくださいと案内をいただいていたのですが、なかなか訪問の機会がなく、やっと先日訪ねてきました。
JR芦屋駅から北東へ宮川沿いを約10分のところにお店はあります。
宮川の川面に面した落ち着いた佇まいのお店です。店内は、和洋折衷の落ち着いた作りに、大変居心地の良いインテリアでまとめられています。
カウンターも広くとられ、日本茶を楽しむバーのような雰囲気もあります。
お茶は、生産農家さんから直接買い付けされた厳選の日本茶を、最良の入れ方で、入れていただけます。茶器も全国から日本茶にふさわしいものを選ばれて、器とともに味わうことができます。
かき氷やわらび餅などのお茶請けや卵掛けごはんやお蕎麦などの軽食も楽しめます。
私は、煎茶と国産の本わらび粉のみで作られたわらび餅をいただきましたが、これまで経験したことのない、上質の味わいを楽しませていただきました。
機会がございましたらぜひお訪ねください。

「茶庵 瀧屋」ホームページ