ケヤキの大皿の拭き漆塗りを終えて仕上がったものです。
丸いお皿ですが、木工ろくろは使用せず、手で彫って、仕上げは四方反りの豆鉋を使用して仕上げています。
この真円ではない丸い皿、手彫りと鉋仕上げの手の跡のテクスチャーを生かすため、拭き漆塗りの色を微妙に調整しながら仕上げました。
なんとか、意図した雰囲気に仕上がったと思います。
お皿の端に、節のような小さな欠けがありますが、これも自然の表情を付け加えてくれているように思います。
この作品も、2024年11月21日(木)~26日(火)まで神戸三宮駅地下街のさんちかホールにて開催の「第16回 くらしの工芸展」に出品予定です。
機会がござましたらご覧ください。
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ケヤキの大皿の製作
ケヤキの大皿を製作中の様子。
私は、丸い皿も木工ろくろは使用せず、手で彫って製作します。
いつもは、仕上げはノミ跡を残したものが多いのですが、ざっくりと鉋で仕上げたテクスチャーも味わい深い表情があるので、四方反りの豆鉋を使用して仕上げました。
ケヤキの美しい杢目と鉋仕上げの表情を表現するために、拭き漆塗りで塗装します。
ハイジのお椀その2
以前、親しいお客様から、ハイジのお椀を作って欲しいと、ご注文をいただき、その時は、実用性を勘案して漆塗りのお椀をお渡ししたのですが、再度ハイジのお椀のご注文をいただきました。
今回は、より忠実に再現したハイジのお椀をお作りすることに。
ハイジのお椀とは、1800年代後期のスイスの物語、アルプスの少女ハイジが使っていたであろうお椀。
とは言え、イメージされるのはアニメに登場してくる、食事シーンのお椀のことだと思うのですが、どんなものが本当のハイジのお椀かは定かではありません。
多分、グリーンウッド的な手法で作られた白木のお椀だと思うのですが、私は、栃の木を手で彫って作ってみました。
お客様から頼まれたのは、お椀だけでしたが、せっかくなので私がイメージで作ったスプーンをプレゼントすることにしました。
正解のないファンタジーな器作り、こんなオーダーは、なぜかとても嬉しくなります。
オーダーいただいたお客様からは、このお椀を来られたお客様にお出ししたら、ハイジの椀のようですね、と仰ったとのことでした。
静かな器
栃の木で大きなお皿を作りました。
縦約40㎝、横30㎝の大皿です。
特に、器そのものの自己主張は求めず、静かに自然な表情を伝えるシンプルなお皿にしました。
仕上げも、ナチュラルな表情としながらも、しっかり料理の盛れる塗装として、食品衛生法に適合したウレタンオイルを塗布しました。
仕上がりは、ほとんど塗装感がありませんが、水分にも強く、匂い移り、色移りを気にすることなく、どんな料理も気兼ねなく盛り付けることができます。
大きなお皿なので、収納には困りますが、そのままテーブルの上に置きっぱなしにて、買ってきた野菜をのせたり、季節の果物を入れたり、時にはドライフラワーを置いたりして、楽しむのも良いかと思います。
静かに食卓を彩るお皿です。
ぐい吞みを彫る
栃の木でぐい吞みを彫りました。
最近は、日本はもとより、海外でも日本酒ブームとあって、ぐい吞みの需要も増えているようです。
ぐい吞みは、陶器が主流でしたが、最近ではガラス、金属、木製のものも増えてきました。
栃の木の少しクセの強いところを彫ってみました。
漆を塗って、できるだけ味わい深い雰囲気に仕上げたいと思います。
どのような味わいになるか、薪窯で焼く陶器のような楽しみがあります。
八角八寸皿
栗の木で、八角形の八寸皿をざっくりと彫りました。
八寸皿なので24センチ径で、厚さは3センチ。
拭き漆塗りで仕上げますので、どんな料理も入れられるようになります。
器の見込み部分は、平らにしていますので、いわゆる懐石料理の八寸の盛り付けにも使用できそうです。
八並びで縁起の良い器になれば、楽しいかなと思います。
陶器とは一味違った、木の食器の良さを楽しんでいただければと思います。
隅入りのお皿を彫る
栗の木で、長方形の隅入りのお皿を彫りました。
縦26㎝、横16㎝、厚さ2㎝サイズで、小盆としても使用できます。
栗の木の素朴さと、ざっくりとした彫り跡の掛け合いのような雰囲気が、面白いかなと思います。
杢目を生かした、少し黒っぽい拭き漆塗りで仕上げる予定です。
栗の隅切り盆
栗の木を彫った隅切り盆が、彫り上がりました。
サイズは、縦横32㎝、厚さ2.5㎝。
丸のみで彫ったのみ跡をそのままに、緩やかな雰囲気の隅切り盆です。
お客様のご要望により、黒く拭き漆塗りで仕上げます。
塗らない方が好みと言う声も聞こえて来そうですが、黒く仕上げた拭き漆塗りもまた味わいある雰囲気になります。
彫りたての隅切り盆に、7月22日から東京のギャラリーで予定している豆皿展用の豆皿の一部をのせてみました。
栃の手刳り椀
栃の木を彫ってお椀を作りました。
高さ約7センチ、口径約14センチの少し大ぶりなもの。
手彫りで、ゆったりとした雰囲気のお椀にしています。
手彫りと言っても、純粋に手鑿のみですべて彫り上げたものではありません。
ドリルで下穴を開けたり、グラインダー等で削ったりしてかたち作っています。
木工ろくろを使っていないので、歪みのある円形で、お椀の縁もまっすぐではないので、ひとつずつ微妙に異なるお椀です。
この緩やかなお椀で、料理をリラックスして味わっていただければとと思っています。
漆塗りで仕上げます。
茶箱の納品
アメリカから帰って、長らく仕事の投稿をしていなかったので、久しぶりに仕事と作品の投稿。
茶道を長くされておられるギャラリーのオーナさんからのご依頼で、茶箱を作らせていただき納品してきました。
茶道具一式をコンパクトに収めるための茶箱。
厚い栗の木を彫って、刳り抜きで作らせていただきましたが、深さが10センチあるので、彫るのになかなか苦労しました。
納品させていただいた茶箱に、フルセットではありませんが、道具を実際に収めてみると、雰囲気良く収まってくれました。
ギャラリーのオーナーさんから茶箱遊びを教えていただき、すっかりその魅力に魅せられました。
今度は、木で遊び心のある道具を作って、自分用の茶箱セットを作ってみたいと思います。