工房 えらむ

木の器と手織の工房

作品づくり

面取りだ円箱を作る

栗の木で面取りだ円箱を作りました。
蓋物の箱としては、小さなものです。
縦13.5×横8.5×高さ7.5センチで、深さは4.7センチの手のひらサイズ。
以前から作りかけて途中になって、他の仕事をしてそのままになっている作品がいくつもあります。
久しぶりに、制作途中の作品を完成させました。
口径の小さな蓋ものは、ドリルで下穴を開けて、ノミで彫るのですが、深くなるとなかなか作業がしにくくなります。何故かこんなのが好きで、以前は気まぐれに良く作っていました。
木工ろくろで、茶筒のようなものを手際よく作られる方が多いので、私は手彫りでしかできない、だ円にしています。
面取りをして、つや消しの黒漆で仕上げると、少しシックな、民芸基調の雰囲気の蓋物になったかなと思います。
さて、用途はと言うと、おまかせしますとしか言えない作品です。

だ円の箱 手彫り

 

 

 

 

 

 

 

ひとり盆を彫る

最近お盆を彫ることが多くなりました。
少し前に作った定番のお盆の縦22センチ、横32センチのサイズのものよりさらに小さなサイズで、縦16センチ、横26センチサイズのもの。
ひとり盆と名前を付けた、このサイズのお盆のご要望が何故か多くなり、こつこつと彫っています。
栗の木の柾目材で厚さは1.7センチほどですが、お盆の底の深さは7ミリほどと浅くしていますので、お盆と言うより、トレイと言う方が相応しいかもしれません。
作業効率が悪く、制作に時間がかかるのが悩ましいところです。いろいろ電動工具なども使っていますが、何と言っても、ここぞと言うところで、一般的な電動工具を使っていないところが、作業効率を悪くしているようです。まあ、どちらかと言うと電動工具を持っていない、使い方が判らないと言うのが正直なところ。その分、出来上がりが少々ゆるい雰囲気になっているのが、気に入っていただいている点なのかもしれません。
こんなお盆ですが、お盆のスタッキングには、配慮するなどの使い勝手は、少し考えています。
用途に応じてオイル仕上げ、漆塗り仕上げを行います。

栗の木のお盆栗の木のお盆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒柿の入隅の皿を彫る

お客様から、とても気に入っている黒柿の板を持っているので、これで出来るだけ大きなお皿を作って欲しいとのご要望をいただき、作らせていただきました。
お持ちいただいた黒柿の板は、縦30センチ横60センチ以上もある大きな板。黒柿特有の黒い縞模様が、味わいのある景色を作っているのですが、ひび割れ、節穴、腐れ、虫くいなどがあり、なかなかの難もの。板の厚さも1.8センチほどの薄さにもかかわらず、ひび割れも両方向から入っているので、いつ割れても不思議ではない板。
こうした大きな個別の一点ものオーダーは、俄然闘志をかきたてられて、何とか仕上げて見せようという気分になります。
割れたり、欠けたりしないよう慎重に作業を進めます。私の彫り跡のある仕上げを気に入っていただいているので、最後は根気よくノミで仕上げていきます。
塗装は、オイル仕上げをご希望でしたが、黒柿特有の白と黒のコントラストをきれいに出すために、いろいろ試した結果、お客様に了解をいただいて、最近気に入っている撥水セラミック塗装にしました。
撥水セラミック塗装により、朽ちかけている部分の補強と、塗膜を作らない自然な風合い、そして黒柿本来の自然な美しさが出せたかなと思います。
納品させていただいたところ、ご自宅の肥松のダイニングテーブルに載せられて、雰囲気がぴったりだと大変喜んでいたけて、とても嬉しく思います。

黒柿の皿黒柿の皿

 

 

 

 

 

 

 

 

かんなテクスチャーの皿

最近作っているのが、かんなテクスチャーのお皿。
鉋で仕上げる木のお皿づくりに、熱中しています。
おおよそ荒彫りしたお皿を、裏表とも鉋で仕上げるもので、従来のノミ跡に代わって、かんなの削り跡をそのままに、器のテクスチャーとして生かしながら、ざっくりと仕上げます。
鉋の削り跡のテクスチャーをどのように、器に生かしていくと、味わい深い雰囲気に仕上がるか、まだまだ試行錯誤の段階ではあります。
基本的には、拭き漆塗りで仕上げて、杢目と鉋跡の表情が相まって、料理に生える器になればと思います。
早速、拭き漆塗りで仕上げてみたお皿は、なんとか思いに近いお皿になったかと思います。

木の皿 鉋仕上げ木の皿 鉋添上げ 拭き漆塗り

 

 

 

 

 

 

 

 

木のビンを作る

クスノキの丸太で、木の瓶を作りました。
木の瓶と言っても、実用性はなく単なるレプリカと言うか、かなり間延びした雰囲気の模型。
それでも、おおよそワインとシャンパンの実物大サイズ。
なぜこんなものを作っているかと言うと、私が所属している地元のアートグループ「アートプランおの」のグループ展が近く開催されるので、それに向けての展示用小道具。
私はいつもは、日頃作っている個性的な器などを、個別にタイトルを付けて展示しているのですが、今回は、作ったいろいろな器作品などを使って、デーブルコーディネートして、ひとつの作品とすることにしました。
テーブルセッティングの演出として、演出用小物も何なら木で作ってしまえとばかりに、薪ストーブの薪になる予定だったクスノキを使って、せっせと瓶を作ることに。
作品のオーダーをいただいているお客様から、そんな時間があるのなら、うちのを早く作ってよと言う声が聞こえてきそうですが、販売とは一切関係のない仕事は、なぜか楽しくて、つい熱中してしまいます。
「アートプランおの」のグループ展の詳細は後日お知らせします。

 

 

 

 

 

 

隅切盆の塗り上がり

先日、栗の木で少し大きめの、縦横32センチ、厚さ2.5センチの隅切盆を2枚彫りましたが、漆塗りが終わり、出来上がりました。
栗の木の杢目と彫り目を活かして仕上げるために、拭き漆塗りをしていますが、隅切盆の少しフォーマルな雰囲気を出すために、漆に煤を加えて、真っ黒ではない、ほど良い黒さと感じる色合いに仕上げました。
1枚板の刳りものによるお盆は、少し重くなりましたが、木組みの物とは違った、重厚さと質感で、料理やお茶などを演出してくれるのではないかと思います。
以前ご購入いただいたお客様からの、2度目の追加での制作のご依頼によるものでしたが、この隅切盆の雰囲気を気に入っていただけたことを、とても嬉しく思います。

刳りもの 栗の木の隅切盆

 

 

 

 

大きい隅切盆を彫る

栗の木で少し大きめの隅切盆を2枚彫りました。
これもほぼ定番で作っている、縦横32センチ、厚さ2.5センチの大きさのものです。
以前ご購入いただいたお客様から、2度目の追加での制作のご依頼によるもので、お使いいだだいて、少しづつ枚数を増やしていっていただけることは、作り手として本当に嬉しいことです。
隅切盆は、どちらかと言えば、ややフォーマルな雰囲気の中で用いられることが多いような気がしますが、私の作る手彫りの隅切盆は、いささかまったりとしたお盆で、カジュアルな雰囲気で気軽に、いろいろなシーンで使っていただけるかなと思います。
とは言え、隅切盆と言うお盆のもつ緊張感を損なうことのないよう、少し黒っぽい、拭き漆塗りで仕上げます。

栗の木 隅切盆 手彫り

 

 

 

 

 

 

 

一人用のお盆を彫る

栗の木で、定番の一人用のお盆を彫りました。
サイズは縦32センチ、横22センチ、厚さ1.8センチ。
薄く軽いお盆にすると、どうしても反りの心配があるので、極力柾目材を使用しますが、柾目だけだと見た目が単調なので、少し板目模様の含まれる、いわゆる追柾の板を使用しています。
追柾目の少し板目模様のある杢目が、ちょっと落ち着いた雰囲気で何となく好みです。
定番の一人盆は、カフェトレイとして、ちょっとした食事や甘味などを出すお盆として使いやすいので、折に触れ作らせていただいています。
仕上げは、用途に応じてオイル仕上げ、漆塗り仕上げも行います。
それぞれ味わい深い雰囲気になります。

栗の木 お盆

 

 

 

 

 

 

 

 

第59回 日本クラフト展出品作品

2020年1月6日より、所属している公益社団法人 日本クラフトデザイン協会主催の第59回日本クラフト展が、東京六本木の東京ミッドタウン・デザインハブで開催され、本日終了しました。
日本クラフト展は、公募展ですが、私はクラフトデザイン協会の会員であるため、応募は無審査になります。
公募展への入選を目指して応募されてこられる作品を見るにつけ、その技量や熱量は本当に頭が下がります。
私も、入選できるまで10年ぐらいかかったと思いますが、5回の入選の後、会員に推挙していただき、無審査での応募となると、私の作品は質を落としているんじゃないかと、いつも自問します。
今年の私の出品作品は、「Swaying leaves plate」と言う名前のゆらゆら揺れるシンプルな木のお皿。
いつもの自身の木を彫って作る作品と180度趣向を変えた作品です。
人類最初の食器は、木の葉だったのではないかと言う思いを形にして、山桜の板を熱処理して曲げ、シンプルな皿にしました。
料理をどう盛付けるのか、箸を向かわせるたびに器と料理が揺れる、そんな緩やかに揺れるお皿に遊び心を盛付けて、食事やテーブルのコーディネートを楽しんでもらいたいと言う思いで作りました。
形状だけ見ると、手抜きな作りの器じゃないか、と言う声か聞こえてきそうですが、私なりにこのお皿になるまで、それなりに試行錯誤の制作を繰り返してたどり着いた器です。
大げさに言えば、エポックメイキングな器として提案してみたいと言う思いで作ってみました。こんな器を使ってみたいなと言う方がどこかにいらっしゃったら嬉しいなと思います。

 

 

 

 

山荘 竹ふえ さんの木の器制作

この度、ご縁をいただいて、熊本県の阿蘇山のふもとにある旅館「秘境 白川源泉 山荘 竹ふえ」さんで使用される食器の一部の木製食器を作らせていただきました。
私にとって、今年の最後を締めくくる仕事となりました。
竹ふえさんとは、作る器の打合せを繰り返し、サンプル制作などを経て、秋から冬にかけて制作させていただき、ようやく年末に納品させていただきました。
私は、現地を訪問したことはありませんが、打合せの際に送っていただいた、旅館の紹介冊子を見せていただくと、山荘 竹ふえさんは、約5000坪の広大で自然豊かな竹林の敷地に、わずか12室の客室が点在する旅館で、すべての部屋に自家源泉かけ流しのお風呂があり、客室はそれぞれ異なった趣のある、こだわりのプライベート空間を演出されています。
私の受けた印象は、自然と調和した芸術的とも言える癒しの空間です。
ネット等で拝見すると、施設も含め、食事、サービスにおいても大変高い評価を受けておられます。
このような、素晴らしい空間やサービスを演出する一部を担う食器を作らせていただく、この度のご縁をいただいたことに感謝いたします。

秘境 白川源泉 山荘 竹ふえ
熊本県阿蘇郡南小国町満願寺5725-1