工房 えらむ

木の器と手織の工房

11月

工房の紅葉

工房のまわりの木々が紅葉のピークを迎えました。
シバグリ、コナラ、もみじ、ハゼ等がそれぞれ、鮮やかな色に変わりました。
今年もたくさんの実を落とした、シバグリの葉は、濃い黄色になると、はらはらと舞い始めます。
ひときわ鮮やかな赤色は工房建設まもないころに植えたもみじ、小さな木でしたが、土地との相性が良かったせいか、ぐんぐん成長し、枝ぶりの良い大きな木になりました。
間もなく落葉樹は、一斉に葉を落とし、工房の辺り一面は落ち葉が敷きつめられます。落ち葉をを踏みしめて歩く感触は、ちょっと日常では味わえない、ささやかな快感です。

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薪ストーブに火を入れる

最近は寒い日が続き、工房もずいぶん冷え込んできました。とりわけ工房のある小野市郊外の高台は、風の通りも良く市街地に比べると寒いように感じます。
と言う訳で、数日前から工房の薪ストーブに火を入れました。
荒壁だけで隙間だらけの工房が温まるには、かなりの薪と時間が必要になります。おかげでしょっちゅうストーブの世話をしているので、仕事の効率が上がらないのが難点ですが、薪の炎を見ながら、温まるのは、冬の楽しみのひとつです。
薪は、ご近所の方から、工房周辺の圃場整備で雑木林を切るので、木が必要なら、運んできてもらうようにお願いしといてあげる。と言っていいただきました。
いただける雑木は、椎茸のほだ木ぐらいの木をイメージしていたのですが、数日後、ダンプカーが満載して運んで来たのは、長さ5〜6メートル、直径60センチ以上のものもあるようなコナラやカシの大木でした。
それから数か月、とても一人では動かせない巨大な木と、チェーンソーと薪割り機をフル回転させながらの薪づくりの日々が続きました。
おかげで今シーズンは薪に不自由しなくて済みそうです。
ストーブにのせた、愛用の南部鉄のケトルで入れたコーヒーで温まるのが、また格別です。

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彼谷利彬 乾漆の器展

今日は、「賑々しくお正月迎え展」でお世話になるギャラリー住吉倶楽部さんへ、納品に行ってきました。その延長で、親しくしていただいている漆芸家、彼谷利彬さんの作品展「乾漆の器展〜自由なかたちと表情」を大阪梅田の阪神百貨店へ見に行ってきました。
乾漆の器は、木で作った木地に漆を塗るものと違い、あらかじめ粘土などで器の型を作って、その上から漆を塗った麻布を重ねていく作業を何度も繰り返して、丈夫な器の素地をつくります。彼谷さんは、この工程だけで約3か月かかるそうです。そして出来上がった素地に漆を繰り返し塗っていくことで仕上げていかれます。この工程にさらに約3か月。一つの乾漆の器を完成させるのに6ヶ月かかるそうです。乾漆の作業は、根気いる作業ですと仰っておられました。
そして、何より普段使いの丈夫な器づくりを心がけておられるそうです。
彼谷さんの乾漆の作品は、手間を惜しまず、丁寧に根気よく続ける作業の中から表現される自由なかたちと、とても柔らかいフォルムが印象的でした。
彼谷さんの作品展は、大阪 阪神百貨店梅田本店7階で11月26日(火)までです。

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賑々しく正月迎え展

2013年11月23日(土)〜12月29日(日)の間、神戸市東灘区の「ギャラリー住吉倶楽部」で「賑々しく正月迎え展」が開催され、出展いたします。
工房えらむからは、お正月用品として、木を刳り抜いて作った重箱、盛鉢・皿、菓子鉢、片口、酒器などを出展いたします。
賑々しく正月迎え展では、陶磁器、木彫、ガラス、ぬりものの器、張子などの作家さんとともにお正月を彩る作品が販売されます。
どうぞお近くへお出かけの際はお立ち寄りください。

会         場    ギャラリー住吉倶楽部
本           店    神戸市東灘区住吉本町1-5-1-103
Shop 住吉店    神戸市東灘区住吉本町1-4-7

11時〜19時 水曜定休

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コナラの木とともに

工房の敷地にある一番大きな木は、コナラの木。
高さは10メートル近くある大木で、工房の屋根より高い。工房のシンボル的ツリーで、大好きな木。
刳りもの仕事の場所は、コナラの木を真正面に見る南側の窓の前。ここにいつも座布団を敷いて、座って作業をしている。
いつも目の前にコナラの大木がある。四季の移ろいを感じながら、この木とともに生活しているようなもの。
いろいろな鳥がやって来る。樹液を求めてさまざまな虫が集まる。新緑から落葉まで、一本の木との日々がこんなに楽しいとは。
少し寒くなって、葉っぱが黄色くなり始めました。
コナラのどんぐりが、工房のガルバリウム鋼板の屋根に落ちると、カーンと言う金属音が響く。映画「となりのトトロ」ワンシーンみたいで笑ってしまう。

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土川昇一さんの「めんぱ」

木の器作りに興味を持ち始めたころ、木曽漆器の産地を旅したことがありました。もうかなり以前のことです。
長野県の旧中仙道の宿場町、平沢から奈良井にかけては、木曽漆器の産地であると同時に、宿場町の風情の残る大変魅力的なところで、行ってみたいところでした。
2月上旬ごろの平日だったと思います。奈良井宿も観光客がほとんどおらず、寒々として本当にひっそりとしていました。
通りにあった、桧を曲げて作られた、漆器の並ぶ小さな間口の店に思わず引き込まれ、入っていきました。
そこは、木曽桧を曲げて器を作る曲物の職人さん、土川昇一さんのお店でした。
土川さんは、寒いこの時期は作ってないんだ。と言われ仕事を見ることはできませんでしたが、店の奥の作業場に通され、奥さんに入れていただいたお茶を飲みながら、仕事のことなどいろいろな話を聞かせていただきました。今日の宿は特に決めていないと言うと、親戚の方がされていると言う、数軒となりの民宿を紹介してもらい、宿泊しました。もちろん宿の泊り客は私ひとりですが、歓待していただきました。
そしてその時、とても気に入って買ったのが、中蓋付の「めんぱ」。
サラリーマン時代は、これを弁当箱として長く使っていました。物珍しげなまなざしも多かったですが、私はひとり悦に入って、とても気に入っていました。
素朴ですが、精巧な造りと、堅牢な仕上がりは、本当にすばらしいものだと思います。

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栃の角鉢を彫る

日頃は栗の木で器を彫っていることが多いが、栃の木も好きな木のひとつ。
今回は、栃の木で角鉢を彫った。
できるだけフリーハンドで、気分に任せて彫っていく。
栃の木は一見おとなしい木の印象があるが、内に秘めた個性の強い木だと思う。
その実、拭き漆を施すと、その個性が現れる。特別なことはなにもしない、ただ漆が木にまかせて染み込んでいくだけ。
その表情には、地味なものから派手なものまでさまざま。どんな表情と出会えるのか、そこが楽しみで栃の木を彫っているような気がする。

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青木有利子さん大杉康伸さん「陶ふたり展」

先月のアートクラフトフェスティバルinたんば2013で出会った陶芸家 大杉康伸さんが、兵庫県篠山市で「陶ふたり展」をされると教えていただいたので、見に行ってきました。
大杉さんは先日、私たちの工房に来られて、お互いの製作活動についていろいろ話をさせていただき、とても参考になりました。
「陶ふたり展」は、篠山市の備前焼陶芸家の青木有利子さんのご自宅での合同展です。
会場の青木さんのご自宅と窯場は、篠山市郊外の京都府にほど近い、山間のなんともしっとりとした、雰囲気のよいところでした。
大杉さんは、備前と伊賀で修業してこられた方で、実用性を重視した、落ち着いた雰囲気が私の好みの作風です。
最近では、糸井重里さんのホームページ「ほぼ日刊イトイ新聞」のサイトでも紹介され、多くの方の人気を得ています。
展示場で見せていただいた、お茶碗や湯飲みの作品は、使いやすく、表情もおだやかで、とても親しみのもてる作品でした。

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三木金物まつり2013に行ってきました

11月2日、3日と開催される「三木金物まつり2013」の初日に行ってきました。
例年どおり非常に多くの来場者が会場を埋め尽くしていました。
お目当ての木工道具類を販売するメーカーさん、鍛冶屋さんの屋内ブースが、今年は2会場に別れたことから、屋内会場は比較的ゆったりしていて、混雑が少なくなっているように感じました。
例年は、三木勤労者体育センターにすべてのメーカーブースが入っていたのですが、今年は、鋸、鑿、鉋、鏝のブースは少し離れた三木市体育館に分けて設けられています。
親しくさせていただいている鑿の鍛冶屋さんのブースを伺ったところ、ご主人は今、屋外の「金物古式鍛錬」の公開製作の方に行かれているとのことで、直接、道具のお話をすることはできませんでしたが、「金物古式鍛錬」の会場で職人の顔を拝見させていただきました。

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