隅切り盆の仕上がり

先日、栗の木を彫った、縦横32センチ、厚さ2.5センチの隅切盆の漆塗りが終わり、出来上がりました。
栗の木の杢目と彫り目を活かして仕上げるために、拭き漆塗りをしていますが、隅切盆の少しフォーマルな雰囲気を出すために、漆に煤を加えて、真っ黒ではない、ほど良い黒さと感じる色合いに仕上げました。
写真が良くないので、写真では彫りの凹凸ばかりが目立って、少々落ち着きのない雰囲気に見えるのが残念です。
1枚板の刳りものによるお盆は、少し重くなりますが、木組みの物とは違った、重厚さと質感で、料理やお茶などを演出してくれるのではないかと思います。
この隅切り盆は、既に納品済みです。

2024年2月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : えらむ

コウノトリがやって来た

工房の前のため池に、2羽のコウノトリがやって来ました。
池の水がかなり少なくなっているので、エサなどの取りやすくなった環境ができたためのようです。
写真を撮ろうと、そっと近づいたつもりでしたが、気配を感じてすぐに飛び去って行きました。
写真は、飛び去るところを、かろうじて撮れた1枚です。
年始早々に、工房前の池にコウノトリがやって来てくれたことが、とても嬉しく感じます。

 

2024年1月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : えらむ

土のミュージアム SHIDOを訪問

今日は、兵庫県淡路市(淡路島)にある、「土のミュージアム SHIDO」に行ってきました。
ミュージアムは、壁材の専門店の近畿壁材工業株式会社さんが今年開設されたのですが、工房えらむの建物を廃材で建築する際に、工房の壁材となる漆喰をおよそ17年前に購入させていただいた、壁材店さんなのです。
そんな「土のミュージアム SHIDO」のインスタグラムに私の作ったお盆で、お茶を出されている投稿を見て、すごいご縁を感じて訪問させていただきました。
17年前、私の工房を建てる最終段階で、壁材となる漆喰の購入の仕方が、素人の私には判らず、最終的にたどり着いたのが近畿壁材工業さんでした。直接会社へ買いに行くと、若い社長さん夫妻が、素人の私たち夫婦を丁寧にもてなしてくださり、サンプルなども沢山いただいて、本当に気持ちよく対応していただいた印象が強く残っていました。
近畿壁材工業さんのおかげで、私たちの工房も無事完成となり、木の器製作も本稼働に至りました。そしてこのミュージアムで、図らずも私の作品を販売店で購入して、使用していただいていると言う、思いがけない巡りあわせに、ただただ驚くばかりです。
社長さんご夫妻も私の訪問と、その経緯をとても喜んでくださいました。
「土のミュージアム SHIDO」は、地元の左官職人さんで、テレビの「情熱大陸」や「プロフェッショナル仕事の流儀」でも紹介された久住有生氏の土関係の施工によるもので、様々な土の表情を表現し、とても緊張感のあるアート的空間となっています。
屋上からは、海を一望できる素晴らしいロケーションです。機会がありましたら訪問されることをお勧めします。

土のミュージアム SHIDO  兵庫県淡路市多賀2150

茶と菓子 てしごと日日三周年企画展

兵庫県加古郡稲美町にある、てしごと日日さんで10月26日から11月5日まで開催される、茶と菓子 てしごと日日三周年企画展に出品させていただきます。
てしごと日日さんは、器を中心とした、てしごとのお店で、オーナーさんのセンスで集められた、落ち着いた雰囲気の器が揃うお店で、今年3周年を迎えられます。
お茶と菓子に纏わる道具をテーマに、いろいろな作家の方の作品が集められています。
私は、オーナーさんの希望を取り入れた、だ円皿と茶さじを少し出品させていただきました。
とても雰囲気のあるお店ですので、ぜひお訪ねください。

てしごと日日   Instagram → click
兵庫県加古郡稲美町国岡550-13
TEL 090-8524-1144
展示会期間 10月26日~11月5日 28.29日はお休み
11:00〜17:00

2022年10月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : えらむ

日本橋高島屋展への搬入

昨日は、9月7日~13日に東京 日本橋高島屋7F 暮しの工芸にて開催の、丹波焼のコウホ窯 市野吉記さんと工房えらむ田中陽三の二人による、「陶と木のある食卓」展への搬入。
台風の接近で心配された、神戸から東京行の飛行機も無事予定通りのフライトで、東京に着くことができました。
初めての場所での搬入に手間取りながらも、無事展示が完了しました。
コウホ窯 市野吉記さんの人気の作品もたくさん並びます。
期間中は在店していますので、機会がございましたら、お立ち寄りください。
2022年9月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : えらむ

だ円のバターケース

2022年4月10日まで、広島市中区にあります、Pier Lokki(ピエラロッキ)さんで個展をさせていただいておりますが、展示会用に製作したクルミの木のだ円のバターケースです。
バターケースと言えば、ほんとんどが長方形のものですが、だ円形のバターケースがあってもいいのではないかと、作ってみました。
長方形のバターケースにぴったり収まった固いバターを、バターナイフで取り出すのに苦労することがあるのですが、だ円だと四方に隙間ができるので、バターナイフでどこからでもバターが取り出せるのが少しメリット。
形状的には、所謂オーバルボックスとして多用途に使うことができるのですが、こんなバターケースも面白いかなと。
バターケースもに添えているのが、漆塗りのバターナイフ。
漆塗りのバターナイフと言うのもあまり見かけませんが、こんなものもあってもいいのではないかと、作ってみました。
現在、Pier Lokki(ピエラロッキ)さんで展示販売しておりますが、同店のオンラインストアでの販売も始まりましたので、よろしければご覧ください。
オンラインストア → click

「工房えらむ 田中陽三 Exhibition in Hiroshima」
日時 2022年3月19日(土)~4月10日(日) 11:00~17:00 水曜定休日
会場 Pier Lokki( ピエラロッキ) → click
広島県広島市中区本川町2丁目5-12 鳥越ビル3F

2022年4月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : えらむ

17年目の工房訪問

工房にS君がやって来た。
S君が私の仕事場に初めてやって来たのは17年前。友達家族の末っ子で、小学校1年生の時。
夏休みの宿題の工作を作りたいとやって来て以来、毎年のように夏休みの工作を作りに来るのが恒例になった。
夏休みの工作の必要がなくなっても、受験や浪人生活中以外の、ほぼ毎年1回やって来る。2浪の末、志望の大学に合格したと言って、嬉しそうにやって来てくれた。
大学生となって、アメリカに短期留学してきたと言って、お土産を持ってやって来て、アメリカの音楽事情を聞かせてもらい、いろいろ語り合った。
2浪しながらも、厳しい体育界系の部活に入部し、時間がないと言いながら年に1度は、訪ねて来てくれた。
そして、就職が決まり、明後日から東京へ行くと言って、工房を訪ねてくれた。S君が私のところに来て17年目の訪問となりました。もうしばらく会う事もないだろうと、いいながら、パソコンを持ち込んで、お互いの好きな音楽のことで盛り上がった。
たいした木工技術もない、つまらない私のところに、事あるごとにやって来てくれる、素直なS君の、社会人としての第一歩にエールを送りたいと思います。

2021年3月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : えらむ

Button Inspiration vol.15始まりました

東京・銀座のACギャラリーさんで、本日2月1日より、ボタン作品の合同展示会「Button Inspiration vol.15 」が始まりました。
陶器やガラス、布、木などさまざまな素材で創作活動されている、49名の作家により作られたボタンが、展示販売されます。
それぞれの作家の方が、既製のボタンの概念にとらわれず、自由な感性で作られた、本当に楽しく素敵なボタンが沢山集まりました。
私は木を素材とした、いろいろなバリエーションのボタンを出品していますが、各作家の方のボタンに関する発想のユニークさや面白さ、そして美しさは、非常に勉強になります。
コロナ禍での開催という事もあって、同展のオンラインでの作品の展示販売も開催されています。
徐々に作品をアップされて行かれるそうですので、ぜひこちらの方もご覧いただければと思います。
Button Inspiration vol.15 オンライン展 → click

会場 ACギャラリー 東京都中央区銀座5-5-9 岡崎ビル4F
期間 2021年2月1日(月)~2月7日(日) 11:30~18:30 最終日は17:00まで

2021年2月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : えらむ

2021年の初荷

今日1月5日、2021年最初の作品の納品のため、宅配会社に荷物を持って行って来ました。
最近では、あまり使わなくなりましたが今年の「初荷」です。
昨年暮れにオーダーをいただいていた作品で、できれば年末までに納品してほしいというご希望でしたが、作業の遅い私としては、漆をしっかり乾かして、落ち着かせてから納品させていただきたいとお願いをして、お正月明けに納品させていただくことにしました。
2021年の仕事始めは1月3日から、相変わらずの作業スピードの遅さから、年明け早々にバタバタと動いています。
今年もありがたいことに、少しづつですが展示会などの予定もいただいて、ボーっとして仕事をしていられない状況になってきました。
今年の最初は、私にとって新ジャンルの「ボタン」の合同作品展示会を銀座のギャラリーで。そしてその次は、台湾で開催される、日本と台湾のクラフトの交流展示会への出品。
ここ数年冬場になると体調不良に悩まされることが多くなってきたので、今年はしっかり体調管理して、体調良く作品作りに頑張って行きたいと思います。

2021年1月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : えらむ

隅入盆を彫る

日頃彫っている刳りものの角盆、隅切盆に加えて、今回は隅入盆を彫りました。
角盆は、和洋折衷の雰囲気ですが、隅を落とした隅切り盆は、どことなく和風になります。そして、四隅を隅入りの形にすると、和風の雰囲気が強くなり、少しフォーマルな雰囲気が加味されるように思います。
今回彫った隅入盆は、縁を浅めに深さは7ミリ程度に彫っているので、運び盆と言うより、お茶やお菓子をのせて、おもてなしのコーディネートのお盆や膳として使っていただくのに向いているかなと思います。
お盆は、実用的に軽く薄くするために、18ミリの目の積んだ栗の木の柾目材を使用しています。柾目材なので薄くしても反りの心配は少ないと思います。
黒っぽい漆を塗って仕上げる予定です。

栗の木 刳りもの隅入盆栗の木 刳りもの隅入盆

 

 

 

 

 

 

 

2019年8月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : えらむ