工房 えらむ

木の器と手織の工房

03月

有岡良益 氏の木の器

木の器を作りはじめたころは、いろんな木の器が見てみたかったのと、使ってみたかった。
大好きだった、工業デザイナーの故 秋岡芳夫さんの本の中に度々紹介される、香川県の木工家 有岡良益さんの木の器がとりわけ魅力的でした。
樹齢数百年経った肥松と呼ばれる、たっぷりと脂を含んだ松の木で作られた無塗装の器は、秋岡さんの本によると、十年ほど使い込むと、溜塗りの漆器のような器に完成すると紹介されていました。そのとき初めて無垢の木の器は使い込むほどに、独特の色合いと風合いが増し、器を美しくさせるということを知りました。
これを知ってから、どうしても有岡良益さんの肥松の器が欲しくなって、25年ほど前に購入しました。
販売されている肥松の器のそばに、それこそ使い込んだと思われる肥松の器が置いてあって、それは器全体に松脂がコーティングされた状態で、何とも言えない味のある美しい状態になっていました。日々使いながら、時折オリーブオイルなどを塗布して布で拭き込んでいくうちに、このような状態になるのだとか。
もう25年経つ買い求めた二つの肥松の器は、正直なところ日々使い込んだとは言えず、美しく完成するまでには至っていませんが、濃い飴色になった器に、木の器の良さをしみじみと感じています。
有岡良益さんは、2009年に亡くなられました。とても残念です。

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井上有一さんの本をいただきました

先日、井上有一さんの「湘南の墨跡」という本をいただきました。
本をくださったのは、最近すぐご近所に引っ越してこられた、彫刻家のSさん。
アメリカ、ニューヨークで30年間、彫刻家として活動してこられ、最近活動拠点を日本に移され、ご近所に引っ越してこられました。
先日、私の工房でアート作品の模型用の木材加工をされた時に、残っていた材をご自宅にお持ちしたところ、ご自宅に招き入れてくださり、作品集を見せていただいたり、いろいろなアート活動の話をしていた際に、井上有一さんの本を見せていただきました。
本は、故 井上有一氏の書と画の作品集。その魅力的な書と画にすっかり魅せられていたところ、Sさんから2冊あるので1冊あげましょうと、いただきました。
本は大好きなので、本をいただくのはこの上なく嬉しく感じます。
そして持ち帰ってあらためて本を読んで、井上有一氏の作品と人柄に益々惚れ込んでしまいました。

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「しあわせごはん」に行ってきました

先日、友達の女性が昨年末に始めた「しあわせごはん」に行ってきました。
JR神戸駅の北側、湊川神社の西側にある、静かな街の一角に開いたごはんカフェ。
木をたくさん使った小さな店内に、品の良いしつらい。
靴を脱いで上がるというのが、自然にオンとオフを切り替えてくれるのがいい。
ひとりでお店をすべてやっているので、厨房から目の行き届く範囲に、椅子とテーブルを配置して、波動スピーカーから流れるきれいな音のBGMが心地いい。
ごはんカフェと言う言い方が適当なのかどうかわかりませんが、食事は家庭料理の昼食が一日10食のみで、あとはカフェタイム。
自分のできる範囲のことを、気負わずおこなう「しあわせごはん」は、訪れる人だれもが自然にくつろげるところでした。

しあわせごはんフェイスブック

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宮内知子さんの木工作品展

今日は、朝から大阪~神戸と駆け巡る一日。
まず、一番目に訪れたのは、高島屋大阪店での「宮内知子の木工作品展」。
宮内知子さんと初めて出会ったのは、確か2003年の朝日現代クラフト展の表彰式のセレモニー会場。
入賞者の表彰式が終わって、立食パーティーの時、たまたまそばに居た人に声をかけ、木工の話などをしたのが、宮内さんでした。
当時は、お互いコンペでは入選でしたが、宮内さんはその後、同クラフト展で優秀賞を受賞され、他のクラフト展でも入賞されるなど、素晴らしい作品を製作されています。
宮内さんの独特の感性と、ものすごく手間のかかった木工作は、年を追うごとに楽しく豊かなものになって、本やショップなどいろいろな場面で見かけるようになり、お会いしたいと思いながら、なかなかお会いする機会がなく、ほとんど13年ぶりの再会でした。
実際に作品を見て、いろいろ情報交換させていただいて、いい時間を過ごさせていただきました。

高島屋大阪店を後にして、その後は、大阪心斎橋のギャラリーで個展をされている、親しくしていただいている陶芸家の馬川晴美さんとお会いして、作品を見て神戸へ。
神戸では、三宮のさんちかホールで開催中の「飛騨の工房家具展と兵庫クラフトの手仕事展」へ、素晴らしい木工家具作品を見て、兵庫のクラフト手仕事に出展されている、親しい作家お二人とお会いして、その後は、かつての同僚が始めた、ごはんカフェへ開店祝いを届けに行って、最後は、先日の西宮市のギャラリーでの3人展でオーダーいただいた作品をお客様のもとへお届けして、あわただしくも充実した一日が終わりました。

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我谷盆風のお盆を彫る

我谷盆(わがたぼん)と呼ばれる、大変美しいお盆がありますが、それに倣って我谷盆風のお盆を彫ってみました。
我谷盆は、石川県の旧 我谷村(わがたにむら)で、江戸時代初期以来、生活具として作られた木地盆で、材は主として栗を用いられ、のみで縁まわりをくりだし、底には丸のみの平行線を刻み付けているところが特色のお盆と言われています。素朴ななかにも、凛とした力強さと美しさの感じられる、大変魅力的なお盆です。
最近は、器の側面に鎬(しのぎ)と呼ばれる細かい彫り跡を残した、器の製作が面白くなって、鎬の器を製作することが増えたことから、お盆の底の面に直線的な彫り跡を刻んだ我谷盆と通じるところがあって、今回、栗の木で何枚か彫ってみました。
我谷盆は、意匠的に彫り跡をつけたというより、生活用具として効率的に製作する過程でできた鑿跡が、そのまま残されて、それが自然な美しさと力強さを、醸し出していると言えるのではないかと思います。
私の彫ったお盆は、どちらかと言うと、意匠的に彫り跡をつけたようなもので、我谷盆というには、ほど遠いものなので、我谷盆風のお盆としました。
もっと研鑽を積んで、我谷盆の魅力に近づけるお盆を彫れるようになりたいものです。

栗の木のお盆

 

 

 

 

 

 

2016年3月の工房Open日

毎月、第3土曜、日曜、月曜の3日間、工房ギャラリーをOpenしています。
2016年3月の工房Openは、3月19日(土)、20日(日)、21日(月)10:00〜16:00 の3日間です。
日頃製作しています木の器等の作品、織の作品と、あると楽しい古道具、古民具を展示販売いたします。
寒暖の激しさに少々戸惑う3月の日々ですが、さすがに工房周辺も春めいてきました。
雑木林では、ウグイスもしきりに鳴くようになりました。
そして、桜より一足先に工房の片隅に植えたサクランボの花が満開となりました。
工房の敷地に自生している馬酔木(アセビ)も満開ですが、どちらも工房Open日には、花は終わってしまうかもしれません。
少し春めいてきた工房へお気軽にお立ち寄りください。
なお、4月の工房Openは、お休みさせていただく予定です。

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秋岡芳夫さんの本をいただきました

知り合いの木工家の方から、本をいただきました。
伝統工芸展にも出展されている木漆芸家の方から、本の整理をしているので、この本をあげましょうと、秋岡芳夫さんの本を3冊いただきました。
私が、以前に秋岡芳夫さんの本に出会ったことで、とても影響を受け、木工を本格的に始めるきっかけのひとつになったことをお話したことを覚えていただいていたようです。
たぶんもう絶版になっていると思われる故秋岡芳夫さんの本を、私に贈っていただいたことは、本当に嬉しく思いました。
それもすべて器と漆に関する本。
なんだか、しっかり器づくりをやって行きなさいと激励されているような気がします。
工業デザイナーだった故 秋岡芳夫さんは、器などの生活用品には、人の体に合った大きさがあることを常々力説されていました。
この本で、自身の製作する器が、とかく見栄などに意識がいきがちな点を、今一度見直していきたいと思います。

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画家の方との三人展「gift:自然の声」終了しました

コンピューターシステムの不具合により、ブログ等の更新が出来なくなっておりました。
ご心配をおかけいたしました。

2016年2月26日から3月2日まで、兵庫県西宮市の「ギャラリー甲風画苑」で開催しておりました画家の方との三人展、「gift:自然の声」が終了しました。
画家の上原由起子さん、日本在住のアメリカ人画家、アラン・ミラーさんと私、木の器の田中陽三の三人での展示会でしたが、会期の6日間、終日ほとんどお客様の途切れることがなく、本当にたくさんの方にお越しいただきました。
画家の方との初めての展示会でしたが、本当にたくさんの方にお会いし、作品を見ていただくことができ、楽しい時間を過ごさせていただきました。
お越しいただいた皆様、最後の撤収作業まで手伝っていただいた方々、三人展を素敵に演出してくださったコピーライターご夫妻、キャプション制作から会場設営まで親切に対応してくださったギャラリーの方々、そして画家の上原さん、アランさん、みなさん本当にありがとうございました。

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