工房 えらむ

木の器と手織の工房

作家の方々

高校生の訪問を受ける

今日は、工房に高校生の訪問を受けました。
以前、姫路市で開催された「ひめじアーティストフェスティバル」に参加した際に、制服姿の女子高生が私の出展ブースにやって来て、いつか工房を訪ねて仕事ぶりを見せてほしいとの申し出があり、快諾の返事をしたことがありました。
その後、正式な訪問の連絡を受け、今日、兵庫県立姫路工業高等学校 デザイン科写真クラブの有志3名が顧問の先生とともに工房を訪ねられました。
それぞれカメラを手に、工房の建物を撮ったり、私の仕事ぶりや、作品などを思い思いのアングルで写真に収めていきました。
そして、みんなでお茶を飲みながら、部活のこと、それぞれの夢や希望の仕事のことなどを話して、楽しい時間を過ごしました。
私たちも、ものづくりを仕事にしたいと言う思いから脱サラして始めた工房の経過などを話しながら、学生さんたちのこれから、学んだデザインをベースに、自分のやりたい分野のクリエイターの道を目指して行きたいと言う思いに、ささやかなエールを贈りました。
若い高校生が、私たちの仕事や暮らしに興味を持ってくれて、訪ねて来てくれるのは、私たちも刺激を受け、本当に嬉しいことです。

 

 

 

 

 

 

 

納品 と 座る・くらべる一脚展

昨日は、日頃、一点ものの木の器などを中心に販売していただいている、神戸市東灘区の「Gallery 住吉倶楽部」さんへ納品と、年末に向けての作品の打ち合わせを行いました。
そして現在、神戸市の「竹中大工道具館」で開催されている「第8回 座る・くらべる一脚展+2018」を、親しくしていただいている木工家の方が運営され、案内をいただいたので見てきました。
会場の竹中大工道具館は、1984年に神戸市中山手に設立された、日本で唯一の大工道具の博物館を、新神戸駅近くの竹中工務店ゆかりの地に移転して新たに開館されている施設の1階ホールですが、都心とは思えない、素晴らしい庭園に囲まれた、落ち着いた佇まいの会場です。
会場には、15名の木工作家が製作された新作の椅子一脚と家具が並べられ、椅子は、すべて座ることができ、アンケートにより、デザインや坐り心地を投票できるようになっています。
「シコウの椅子」と言うテーマで、日々の仕事の中から生まれてくる、座り心地と機能性を追求した椅子であったり、遊び心や素材にこだわった椅子など、それぞれの座り心地がありました。
今回は、時間がなかったので竹中大工道具館の展示を見ることはできなかったのですが、収集された古い時代の優れた道具や、「道具」を使いこなす「人」の技と知恵や心、そこから生まれる「建築」とそれを取り巻く木の文化について、紹介されており、木工好きにはとても興味深い施設となっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フォトグラファー ヨシダナギさんの話

昨日、フォトグラファー ヨシダナギさんの話をデザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)へ聞きに行ってきました。
人間ウォッチイング大好の私。どこに行っても、名勝旧跡よりも通りすがりの人たちを見ていると飽きないのです。人々の生き様や醸し出す表情にとても面白さを覚えます。
以前、ブラジル人写真家のセバスチャン・サルガド氏の労働者をテーマとした写真展を見に行ってとても感動したのですが、フォトグラファー ヨシダナギさんの被写体は、アフリカやアマゾンなどに暮らす少数民族。
とかくアフリカ人は貧困や飢餓の先入観がもたれるのですが、実際は、とてもかっこよく魅力的な人々であることを写真で伝えようとしています。
ヨシダさんの写真は、記録映像的に撮影されることが多い少数民族や、ほとんど外界との接触のない人たちの、本当にかっこいい姿を、かっこ良く撮ると言うスタンスで、場所を選びポーズを選び表現すると言う撮影の仕方です。
そのためには、人々に溶け込みながら信頼を得ると言うところがなにより重要ですが、ヨシダさんはそれをごくストレートに自然体でやっているところが、すごいと感じるところです。
外人に会ったことがない。カメラを見たことがない。車に乗ったことがない。
そんなピュアな被写体となるモデルを最大限にかっこよく撮る、それはなかなか難しいことですが、ヨシダさんの写された、そんなピュアな人々の見せる表情は、私たちの社会では垣間見ることのできないとても素晴らしいものでした。
紆余曲折を経てフォトグラファの仕事をしているヨシダさんですが、次は家具屋になりたいとのこと、この方の生きざまにも興味深々です。

 

 

 

 

 

 

三谷龍二さんのバターケース

もう30年以上前に買った木のバターケースを今も使っています。
これは、まだ社会人山岳会に所属して登山に熱中していたころ、1986年に北アルプスへ春山登山に行った帰りに、長野県の松本駅前の土産物店の片隅に置かれていた木のバターケースに目がとまったものです。
ペルソナ工房と言う名前で販売されていて、当時、木のバターケースはめずらしく、なんと言っても「BUTTER」と言う文字が丁寧に手彫りされていたのが、とても印象的で購入しました。
それから数年後、このバターケースの作者は、木工作家・デザイナーの三谷龍二さんの作品であることを知りました。
以来このバターケースは、我が家の唯一のバターケースとして今も使い続けています。
それからさらに何年か経って、神戸市内の工芸品店で、企画展をされていた三谷龍二さんにお会いする機会があって、バターケースの購入のお話をしましたら、ケースの状態は悪くなっていませんかとたずねられ、ひび割れや反りもなく、何の問題もなく使っていることをお伝えすると、喜んでいただいた記憶があります。
現在、私は自然とともに生活をしたいと言う思いから、サラリーマンを辞めて、木の器作りを仕事にしていますが、このバターケースを見ると、丈夫で飽きのこない、長く使い続けてもらえる作品を作っていかなければと、いつも思います。

 

 

 

 

 

 

木の家具 羽賀達哉 作品展

親しくしていただいている兵庫県篠山市の家具作家、羽賀達哉さんの作品展を見てきました。
私の工房からほど近い、兵庫県三木市の兵庫県立三木山森林公園にある風の森美術館で開催中の「木の家具 羽賀達哉 作品展 やさしい椅子と小さなテーブルたち そして 少しヘンなモノ」と言う展示会です。
羽賀さんの家具は、長いキャリアと確かな技術で洋家具を日本の暮らしに合うように作られ、木の質感を生かす手の込んだ塗装がほどこされた家具が中心です。
また洋家具以外に、随所に大変手の込んだ作りが施されているにも関わらず、それらが目立つことなく、使い手の立場に立ったやさしいフォルムの家具がたくさんありました。
そして、木工家ならではのアイデアに富んだ木のいろいろなグッズが、楽しませてくれます。
羽賀さんと久しぶりにお会いして、熟練の木工技術にしばし感心しながら、楽しい時間を過ごさせてもらいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

木の家具工房 林工亘 木工作品展

長い付き合いになる親友の木工家 木の家具工房 林工亘の神吉臣人さんが、木工作品展を大阪府箕面市のギャラリーで開催するので、会場設営の手伝いに行ってきました。
神吉さんとは、彼が美術大学卒業後、海外青年協力隊で中南米のエルサルバドルに赴任して帰国後まもなくに知り合いました。
その後、岐阜の高山で木工技術を修得し、家具工房勤務などを経て、現在和歌山県の北山村で廃校となった保育所に開かれた木工房で独立し、木工活動をしています。
昨年、テレビ番組の「遠くへ行きたい」で彼の工房が紹介されて、沢山の人に知られるようになってきました。
彼の作る家具は、実用性を重要視した、細かいところまで気持ちの行き届いた作品で、そしてどこか柔らか味のある、暖かい作品です。
家具のほかに使いやすいトレイや額、フォトフレーム、カトラリーも展示販売されています。神吉さんは毎日会場に在廊されています。家具のオーダーの受け付けもしていますので、ぜひこの機会に彼の作品に触れていただければと思います。

会場 ミカリ・ギャラリー 大阪府箕面市箕面6-2-18 Cafe サルンポヮク2F (阪急箕面駅から徒歩3分)

期間 2018年5月18日(金)〜21日(月) 11:00〜18:00 (最終日は14:00まで)

 

 

 

 

 

 

美術家 向井修二氏のご自宅を訪問

ご縁をいただいて、「アートプランおの」の代表で彫刻家の井上 直さんと美術家の向井修二 氏のご自宅・アトリエを訪問させていただきました。
向井修二さんは、元 具体美術協会の会員で現在も素晴らしい活動されておられる美術家の方。
ルイヴィトンのニューヨーク ソーホー店の店内装飾やシャネル銀座並木店において店舗にアートワークスを施されたり、作品は海外の美術館に収蔵されていたりと、現在も国内外で活動されておられます。
ご自宅・アトリエは自然に囲まれた、大変美しい場所で、室内も白を基調とした大変落ち着いた、そして少し緊張感漂う素敵な空間でした。
私たちを魅了する作品は、この空間から生まれるのだなと妙に納得。
「アートプランおの」の活動について助言をお願いすると、気さくにそして、とても真摯にいろいろな助言をいただくことができました。
日頃、私が感じることのない、目から鱗の貴重なお話を伺うことができ、本当に良い時間を過ごさせていただきました。

 

 

 

 

 

 

尾形良一 展を見てきました

兵庫県西脇市にある西脇岡之山美術館アトリエで開催されている、尾形良一 展を見てきました。
今回は絵画の展示会ではありますが、尾形良一さんは、私にとっては、陶芸の先生であり、日本クラフトデザイン協会会員の大先輩の方。
尾形先生の作品に初めて出会ったのは、もう20年以上前。当時、私はサラリーマンをしながら、いつか木の器づくりを仕事にできないか、独学で模索していたころ、当時は日本クラフト展の巡回展が大阪の阪神百貨店で開催されていて、その会場で尾形先生の陶芸作品に出合いました。
当時、いろいろな陶芸作品も見ていましたが、尾形先生の作品は、私にとって今まで見たことのないような、かたち、デザイン、模様など、どれも斬新で、これがクラフトデザインと言うものだろうかと大変感動し、記憶に残りました。
その後、尾形先生は、当時の私の勤務先から比較的近いところで活動しておられ、陶芸教室もされておられることを知って、勉強のためにと即、陶芸教室へ受講申し込みをしました。
結果的には、2年ほど通って転勤により受講は終わり、陶芸の基本の基を学んだだけで終わってしまいました。
その後私は、日本クラフト展での入選をひとつの目標にして、木の器作品作りをしてきました。5回入選したところで、日本クラフトデザイン協会から会員に勧められ、勉強になるのならと入会し、会員として在籍していますが、同じ会員の尾形先生とは、比較にならないレベルで恥ずかしい限りです。
久しぶりに先生から案内をいただいて、展示会を見てきましたが、100号はあると思われる大きな絵。モチーフは、何気ない杣道や小川の風景。
これらを光と影を巧みに表現された感動的な絵ばかりでした。
尾形先生のクラフト作品は、非常に高い絵画表現力にも支えられているのだと、つくづく感じました。

 

 

 

 

 

 

東京にて作品展をめぐる

所用で東京へ出かけました。
少し時間があったので、以前からぜひ見てみたいと思っていた陶芸と漆作家の方の作品展を見てきました。
ひとつは東京都港区虎ノ門にある菊池寛実記念 智美術館で開催されている、八木一夫と清水九兵衛 「陶芸と彫刻のあいだで」の展示会。
早い時代から前衛的な陶芸作品を世に送り出してきた走泥社の中心的な存在として活動してこられた八木一夫氏と、同時期に陶芸と彫刻の間に新たな領域を見出してこられた清水九兵衛氏の今は亡きおふたりの陶芸作品展。
おふたりの高く堅実な陶芸技術の下、その可能性と多様な表現を追求された作品は、どれも味わい深く豊かな作品に感じて、いつまでも見ていたい作品展でした。
ふたつめの展示会は、伊勢丹新宿で開催されている菱田賢治 個展「陶と漆」。
菱田賢治さんは、伊豆に工房を構えておられる漆芸家・陶胎漆器作家の方。
陶芸の良さ、漆芸の良さをそれぞれ織り交ぜて表現された、大変豊かな味わい深い作品ばかりで、俗な表現ですが、どの作品を見てもかっこいいな、と感じてしまうものばかりでした。
とてもいい作品に出合うことができました。この感動をなんとか自身の作品作りに生かしていくことができればいいのですが。

 

 

 

 

 

 

 

漆芸家 江藤雄造作品展

私の作品の多くは漆塗りの作品が中心です。しかしながら漆塗りそのものはほとんど独学でやっているので、技法も表現方法も限られていることから、今年の春から漆芸家の江藤雄造先生の下で漆塗りを習うことにしました。
独学でやってきた私にとっては、本格的な漆塗り技法はすべてが初体験のようなもので、ほとんど基本の基を学んでいるレベルですが、毎回目からうろこのような新鮮な体験とその難しさに苦労しています。
今日は、漆芸家の江藤雄造先生の漆・金継ぎの個展を姫路市の三木美術館へ見に行ってきました。
蒔絵や螺鈿、乾漆、籃胎漆器など多岐にわたる高度な技法の作品。
オリジナル作品より美しく見えてくる金継ぎの作品。金継ぎの中に蒔絵や螺鈿が施してあったり、わずかに残った貴重な陶片をもとに完品の状態に復元した作品など、金継ぎの高度で奥の深い作品も素晴らしいものでした。
そして漆をもっと身近なものに感じてもらう作品として、床に置いた漆作品の上を歩いてもらえるようにしたり、漆で染めた紙の蝶を来場者が会場に張って会場を演出していくなど、ほとんど体験したことのない漆作品の個展でもありました。
伝統的なものから現代的なアート作品まで、幅広い作品と漆の可能性や新たな表現方法に、本当に感動する作品展でした。
機会がありましたらご覧いただけましたらと思います。

三木美術館  2017年11月19日まで(火曜日休館)10:00~18:00
兵庫県姫路市本町241番地