ジャバラの車

私の古くからの木工友達で「木の家具工房 林工亘」を営んでいる神吉臣人さんが作った、玩具の車。
神吉さんは、岐阜の高山で木工技術を習得し、現在は、和歌山県の北山村の廃校の校舎を工房に活動しています。
写真の車は、北山村の特産品で、ジャバラと言う柑橘系のくだものの剪定した枝を車体として利用して作ったもの。彼の個展に展示されていたもので、しっかりしたデザイン家具の中に会って、ちょっと異色な存在でしたが、自然の木の曲がり具合を生かした、なんともシンプルでありながら、思わず手にしてみたくなる逸品でした。
持ってみたジャバラの木は、とても硬質で、しっかりしており、樹皮も簡単にはがれる感じもなく、自然の木の良さと、しっかり握って遊びたくなる感じがとても気に入り、思わず買ってしまいました。
一見単純そうな自然木の車ですが、曲がったいびつな枝に、4つの車輪を同じ高さにかつ垂直に取り付けるのは、私には出来そうにないなと感じました。

兵庫民芸 第51号

昨年、入会させていただいた兵庫県民芸協会の機関誌「兵庫民芸 第51号」が送られてきました。
私が、入会して始めて頂いた協会の機関誌です。
兵庫県民芸協会の存在は、かなり以前から知っていて、とても興味を持っていましたが、入会となると、会員の皆さんは、非常に優れた民芸・工芸の作家の集団と言うイメージがあり、入会など縁のない世界と思っていました。
昨年、展示会を見に行った会場で、兵庫県民芸協会は、民芸に興味のある方なら、だれでも入会できますよと言われ、会員の尊敬する作家の方や、親しい作家の方に勧められ入会を決めました。
冊子の会員募集の欄には、「民芸に興味のある方はどなたでも会員になれます。平和な世の中をしっかり守り、生活の中の美をみんなで育てていきましょう。」とあります。
売れる商品を作り、沢山収入を得ることが、暮らしに平穏をもたらすと考えがちなになる時代ですが、「平和な世の中をしっかり守り」と言う言葉が、どこかとても良い響きに感じます。
冊子「兵庫民芸」は47ページのとてもしっかりした内容の冊子で、これだけのものを発行すること事態、大変な作業だと思います。目次の版画は、棟方志功 氏によるものとあり、長きにわたって組織の趣旨を守り、組織を運営する方々の真摯な取り組みにより、運営されてきた会であることが感じられます。

光ファイバーアーティストを訪ねて

先日開催していた「アートプランおの展覧会」に、私の知り合いで、現在アメリカと日本の二重生活をしている、奥さんが日本人、ご主人かアメリカ人の夫妻に、良ければ見に来てほしいと連絡したところ、快く見に来てくれました。
展覧会場では話が弾み、主人は光ファイバーアーティストとして活動しているので、ぜひ今度は私の家に来なさいと招かれ、一緒に出展していた作家のKさんと昨夜、日本での住まいを訪ねて来ました。
ご主人のLさんは、光ファイバーによるアート作品を1985年に、世界に先駆けて、アメリカでいち早く開発されたそうで、開発当時光ファイバーによる装飾は大変斬新で、アメリカの有名シンガーやアーティストのコスチュームの装飾に使用されて有名になられたそうです。
現在は、LEDの普及により、低電力で携帯可能な光ファイバーによる装飾を応用して、より身近な生活用品やインテリア等の開発に取り組まれているそうです。
私個人は、普段あまり目にすることが無かった光ファイバーによるアート作品ですが、実際の作品を見せてもらうと、その緻密で繊細な輝きや、コンピューターやスマホによるプログラム制御により、動きのある、ドラマチックな点滅や演出が、なんとも魅力的で一度に虜になってしまいました。
Lさんから、今度は一緒にコラボした作品を作ろうと提案され、すっかりその気になってしまったのですが、冷静に考えると、なかなか簡単ではないコラボ作品になると思います。
こんな異素材との出会いは考えてもみなかったこと、これも何かのご縁と、楽しんでみたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東京のギャラリー巡り

先日は、テーブルウェア・フェスティバル2020の開催に合わせて、久しぶりの東京。せっかくなので、東京ドームでのフェスティバル以外にいくつかのギャラリーなどを訪ねてきました。

LIXIL GALLERY(銀座)
「九つの音色」宮田亮平・三田村有純・須田賢司 氏ら9名の超大御所による作品展。
「ものいう仕口」白山麓で集めた民家のかけらと題して、重厚な古民家の仕口の展示が圧巻。
「伊勢崎晃一朗 展」備前焼の人間国宝で父の 伊勢崎 淳 氏の下で修業された陶芸家の作品展

銀座 一穂堂(銀座)
「第5回 翔ぶ鳥 展」中堅実力派作家26名による美術工芸品の作品展。

AC . GALLERY(銀座)
「濱比嘉 詩子 展」味わい深い陶人形展。私が夏にグループでの企画展でお世話になることになり、ご挨拶を兼ねて。

Kaikai Kiki Gallery(元麻布)
「山田 隆太郎 陶展」アーティスト村上 隆さんが運営されているギャラリー、畳スペースもあって広くとても居心地の良いギャラリー。山田隆太郎さんの陶作品がすごく良かった。

桃居(六本木)
「浅井 庸佑 田中 俊也 二人展」陶芸家と漆の二人展で、おふたりとも凛として落ち着いた作品。

21₋21 DESIGN SIGHT(六本木)
「Hacoa Exhibtion & Shop」木工プロダクト製品のHacoaの木製雑貨からチョコレートにいたる物語の展示。
「まる秘 展 めったに見られないデザイナーたちの原画」日本の有名デザイナー、クリエイター、建築家など26名の普段公開されることのない舞台裏、作業現場の資料やノート、アイデアスケッチなどを公開展示。なかなか見どころ満載の貴重な展示会でしたが、来場者の多さに圧倒されました。

番外編(有楽町)
「大江戸骨董市」有楽町・東京国際フォーラム前の広場で開催されている骨董市を時間ぎりぎりまで楽しむ。骨董・古道具好きの私には興味津々。東京の骨董市はなぜこんなにいい会場でやっているのだろうと思う。

東京ドームで開催の「テーブルウェアフェスティバル2020」の見学と合わせ、これぞお上りさんと言うに相応しい、1泊2日で巡った東京は、どこも刺激的で楽しい時間を過ごすことができました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

兵庫県民芸協会 2020年度総会へ出席

昨年2019年の年末に、兵庫県民芸協会に入会させていただきました。
兵庫県民芸協会には、親しい作家の方も沢山入会されていて、皆さんに後押しされるかたちで、入会させていただきました。
昨日は、兵庫県民芸協会の2020年度総会が、神戸のポートピアホテルで開催され、出席してきました。
自身の作品が民芸的かと言えば、どうかと思う部分もありますが、そこに集う各ジャンルの作家の方々は実力派の方ばかりで、見習う事や刺激を受けることが沢山あり、私の今後の活動にとてもプラスになると思っています。
とりわけ、会長の笹倉 徹さんは、優れた木工家として長く活動しておられ、私が木の器を作り始めたころから、私の作品を見ていただいて、いろいろと励ましていただいたご縁のある方でもあり、入会を喜んでくださったことを、とても嬉しく思います。
民芸協会員は、特に民芸的な作品制作をしている方に限らず、民芸の愛好家、興味を持っておられる方、コレクターの方、販売や美術館など関連の仕事をしておられる方など、幅広い方がおられます。皆さんから非常に興味深いお話をお聞きし、交流させていただき、とても有意義な時間を過ごすことができました。

 

 

 

 

 

 

 

ウズベキスタンへの贈り物

今年もあとわずかとなりましたが、今年のちょっとした出来事として、私の作品が、中央アジアの国ウズベキスタンとの国際交流のための贈り物として、海を渡っていきました。
国際交流事業を行っている知り合いの方から、今度、日本の音楽団をウズベキスタンに派遣して、音楽の交流イベントを開催することになり、交流に際していくつかの贈り物を持って行きたいとのことで、私の漆塗りの器を贈り物として持参していただくことになりました。
渡航に際して、楽器などの荷物がかなりあるので、なるべくコンパクトで、日本らしい印象のあるものということで、いろいろ考えた結果、漆塗りの豆皿6枚を刳りものの箱に収めて、お渡しすることにしました。
私が、現地へ行く訳ではないので、現地へ行く代表の方に、日本は森林の国で、木の種類も多く、古くから木を使ったもの作りが盛んであること。とりわけ漆塗りの技法は古くから木の良さや美しさを生かす、日本の伝統技法として発展し、伝えられていることなどのメッセージを託しました。
漆塗りで栃の杢目の美しいところを蓋にした刳りものの箱に、6枚の豆皿を収めて、日本を代表する贈り物としては、何ともつたない作品ですが、コンパクトな贈り物をお渡しすることができました。
後日、ウズベキスタンの文化担当大臣の方への贈り物の贈呈時の写真が送られてきました。
私は、ウズベキスタンには行ったことはありませんが、シルクロードを連想させる、中央アジアのとても魅力的な国の印象があります。
ささやかではありますが、日本とウズベキスタンの国際交流に、お手伝いできたことを嬉しく思います。

 

 

 

 

 

 

 

陶芸工房suntrapを訪ねて

以前から一度伺って見たかった、陶芸家の森本陽子さんが主宰されている陶芸工房suntrapを訪ねてきました。
今年、京都から神戸に工房を移され、神戸の都心で陶芸の創作活動と陶芸教室をされています。
陶芸作品は、ほとんど手びねり作られているとのことで、私の手彫りの木の器と制作スタイルが近いこともあって、いろいろ参考になる話を聞かせていただきました。
陶芸作品は、工房名suntrapにあるように陽だまりを連想させるような、暖かい、やさしい雰囲気の使いやすい食器などを中心に制作されていますが、以前はオブジェ的な作品なども作られて、日展に入選や日本新工芸展で入賞されるなどの実力派の方です。
お互いに素材は違えど、多くの方に喜んでもらえる食器を目指して、頑張って行こうと言う思いは同じで、制作にまつわるいろいろな話は尽きず、私も仕事がひと段落付いたこともあって、長々と話し込んでしましました。
年末のお忙しい時間に、仕事の手を止めていただいた森本さんに感謝いたします。
工房では、作品の販売、陶芸教室もされています。ぜひ一度お訪ねください。

陶芸工房suntrap 兵庫県神戸市灘区水道筋6丁目2-16

 

 

 

 

 

 

 

 

2019年冬の個展・展示会巡り

最近、親しい作家の方から個展、展示会の案内が続々と届いています。
今日は、タイミングよく神戸市内で開催される3会場での個展、展示会の日程が重なったこともあって、久しぶりに神戸で、個展・展示会巡りをしてきました。
最初に訪れたのは、神戸三宮のさんちかホールで開催されている、兵庫県民芸協会主催の「第15回 くらしの工芸展」。技術の高い実力派ぞろいの各分野の民芸系の作家の方の展示会で、どれも欲しくなるような素晴らしい作品が沢山並んでいました。知り合いの作家の方が沢山出展されているので、久しぶりに会って、つい長話になってしまい、時間がいくらあっても足りない展示会でした。
「第15回 くらしの工芸展」2019年12月5日~10日 10:00~20:00
さんちかホール 神戸市中央区三宮町1町目7

次に訪れたのは、神戸の南京町ギャラリー蝶屋で開催の、親しくしていただいていしていただいてるジュエリー作家の石原辰朗さんの「第14回 創作ジュエリー展」。金属加工などの高い技術を駆使して、しっかりとした宝石に彩られた、斬新でアート的なジュエリーは、大変見ごたえのあるものばかりでした。
すっかり話し込んでしまって、後ろ髪を引かれる思いで、次の個展会場へ。
「石原辰朗 第14回 創作ジュエリー展」 2019年12月6日~10日 11:00~19:00
南京町ギャラリー蝶屋 神戸市中央区栄町通2-8-10

最後に訪れたのは、神戸元町のGALLERY&SPACE・DELLA-PACEで開催の「鐘ヶ江総代 展 -想いをカタチに-」展。私の工房のご近所さんで、バスケタリー工芸作家の鐘ヶ江総代 さんのこの度 2019 バスケタリージャパン大賞を受賞されての記念展。日々新しい技術の習得を目指し、素材の垣根を越えて、新しい作品を創作し続けて、この度、2019 バスケタリージャパン大賞を受賞されておられる姿勢は、本当に素晴らしいことだと思います。工芸家の大先輩としていろいろアドバイスをいただいたり、本当に学ぶべきことが沢山ある方です。
GALLERY&SPACE・DELLA-PACE 2019年12月5日~14日(9日休) 12:00~18:00
神戸市中央区北長狭通4-9-10 黒澤ビル1F

他にも案内をいただいた個展がいくつかあるのですが、すべてに伺うことはできませんでしたが、精力的に活動されている作家の方々に刺激をもらい、私たちも頑張って行かなければと思いを新たにしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上原由起子 展 インクペンシルの世界

親しくしている画家の上原由起子の個展を神戸の画廊へ見に行ってきました。
上原さんから久しぶりの個展の案内をいただき、最近は工房に籠りっきりの日々で、少し刺激をもらいに画廊を訪問しました。上原さんとは、数年前に一緒にギャラリーで展示会をさせていただいたこともあり、お互いに創作面で意気投合しながら、いつも刺激をもらっています。
上原さんの絵は、インクペンシルという水に溶ける鉛筆のようなペンを使って、シンプルな単色の微妙な濃淡を使いながら、独自の世界を表現しています。
作品の多くは、静物などをモチーフにされていますが、ほとんどモデルを使わず、心象風景的に書き上げて、奥深い世界観を感じさせてくれる絵です。

上原さんの個展は、12月4日(水)までです。(木・金曜日は休み)
ぜひご覧いただければと思います。

歩歩林堂画廊(ぶぶりんどうがろう) 神戸市中央区元町通1-10-11 元町エビスビル3F
TEL 078-321-1154
12:00~18:00 (最終日は16時まで)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

画家 石野善浩 展を見てきました

画家の石野善浩さんの個展を、兵庫県西脇市の西脇市岡之山美術館アトリエに見に行って来ました。
石野さんとは、同い年で親しくしていることもあり、石野さんから頼まれていた、愛用のぐい吞みの金継ぎが出来上がったので、個展の初日と言うこともあって、ぐい吞みのお届けも兼ねて、会場に行きました。
石野さんは、東京芸術大学の大学院を修了して、美術の教師などを経て画家として活動しているのですが、その間アジアからヨーロッパを沢木耕太郎のように旅したりして、いろいろな感性を磨き、今日に至っているようです。
同世代の人間として、私は彼の歩んできた世界には到底及びませんが、同じ時間を過ごしてきた者同士として、どこか共通の趣向や話題で盛り上がるところがあるのが嬉しいところです。
今回の個展の絵には、石野さんの豊かな感性や独特な視線が表現されていて、本当にどの絵も奥の深さを感じさせてくれる、いつまでも見ていたい絵ばかりでした。
機会がありましたら会場へ足をお運びください。

期間 2019年10月29日~11月17日 10:00~17:00 月曜休館
会場 西脇市岡之山美術館アトリエ棟 兵庫県西脇市上比延町345-1