木工家の忘年会

先日、親しくさせていただいている兵庫県内の木工家の方と忘年会をしました。
美しい山のふもとのロケーションが気に入って、古民家に工房を移された方のお宅にお邪魔して、囲炉裏を囲んで、鍋料理をいただきながらの楽しいひと時を過ごさせていただきました。
なかなかふだんは、ゆっくりと話す機会のない、8人の木工家が集まって、いろいろな話題で盛り上がりました。
とりわけ兵庫県の木材振興施設、兵庫県立丹波年輪の里が主催されて、本格的に今年からスタートした「ウッドワーカーズクラフト」について、木工家のみを対象とした、屋外展示会をどのように盛り上げていくかで、それぞれがいろいろな思いを出し合いました。来年のゴールデンウィークの開催時には、皆さんが手ごたえを感じ、来場者に楽しんでいただける内容を目指して、話は盛り上がりました。
脱サラすると忘年会の機会はほとんど無くなってしまうのですが、こうした木工家が集まっての、楽しい忘年会にお誘いいただいてとてもありがたく思っています。

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2015年12月6日 | カテゴリー : 作家の方々 | 投稿者 : えらむ

母の愛したお針箱と刺し子 展

兵庫県加古川市にある、ギャラリー歓喜洞(かんきどう)さんを始めて訪れたのは、十数年前、オーナーの池澤洋子さんのお母様の刺し子展を見に行った時でした。
そして、これをご縁に、私たちが、ものづくりで生活をしようとして、十数年前初めて夫婦で個展をさせていただいたギャラリーでもあります。
以来何度か個展をさせていただいて、オーナーの池澤さんには大変お世話になり、プロとして活動する足掛かりを作らせていただいたと思っています。
オーナーのお母様、神吉しづゑさんは、明治36年生まれ。大変針仕事の好きな方で、「刺し子ばあちゃん」と親しまれていたそうですが、8年前に亡くなられました。この度、お母様が遺された、布遊びの作品を「母の愛したお針箱と刺し子」展としてギャラリーで展示され、見に行ってきました。
当時使っておられた、お針箱や裁縫の教科書、足袋の型紙まで大切に保管されておられ、こころから針仕事を楽しんで作られた作品の数々は、見ていてなごやかで楽しいものでした。
手仕事のものづくりと言うのは、心からつくるものを愛し、つくることを楽しみながら行うことなのだろうと、しみじみと感じました。

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2015年12月2日 | カテゴリー : 作家の方々 | 投稿者 : えらむ

彼谷利彬 乾漆の器展 2015年

神戸三宮そごう百貨店で開催されている、親しくしていただいている漆芸家の彼谷利彬さんの、乾漆の器展を見てきました。
乾漆は、素地も漆と麻布を幾重にも重ね合わせながら製作し、大変根気のいる作業の繰り返しの中から生まれる漆塗り作品です。
彼谷さんは、今年は、兵庫県工芸美術展で大賞、兵庫県展で美術館賞を受賞されるなど、とても意欲的に素晴らしい作品作りをされておられます。
お話をお伺いすると、乾漆だからできる造形や表情を持った作品を作ることを目指して、手間暇を惜しまず、本当に真摯に製作活動をされておられるようです。
そして、作られる作品は、普段使いとしての漆器であることにこだわられ、つや消し漆を用いた、気軽に使える優しい表情になっていました。
神戸三宮そごう百貨店での展示は、11月2日までですが、
11月18日〜24日(10:00〜20:00)まで大阪梅田  阪神百貨店7階食器売場にて展示販売をされます。ぜひご覧いただければと思います。

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2015年11月2日 | カテゴリー : 作家の方々 | 投稿者 : えらむ

山仲間のポチ君がやって来た

愛称ポチ君は、私が山に熱中していたころの山仲間、いわゆるザイルパートナー。
病院に勤務しているポチ君が、久しぶりに工房にやって来きました。
病院のホスピスで療養中の患者さんが、家族への贈り物として作った木製品の仕上げを、患者さんから依頼されたとのこと。
病棟生活の中で、家族のために心を込めて作られた木製品。ご本人の息遣いや思いを損なうことのないよう、ふたりでいろいろ相談しながら仕上げていきました。
患者さんが喜んでくれるといいのですが。
ポチ君とは、いろんな山に行きました。
ヒマラヤは、時間的に無理だけど、アメリカのヨセミテのビッグウォール(大岩壁)なら行けそうだと、ふたりの目標にして、穂高や甲斐駒ケ岳の岩場に行っていました。
私は、神戸から小野市に転居したこともあって、山岳会から距離を置くことになり、次第に山から遠ざかり、山の傍で暮らすことに興味が移っていきました。
ポチ君は、新たなザイルパートナーとともに、ヨセミテのビッグウォールを目指し、二度目のヨセミテ行きで、ヨセミテ・エルキャピタンのゾディアックルートを完登し、私に写真の絵葉書を現地のキャンプから送ってくれました。彼の情熱には頭が下がります。
もう少し歳をとったら、スペインの巡礼路、サンティアゴ・デ・コンポステーラに行きたいね。となぜかふたりとも同じことを考えていました。

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2015年10月25日 | カテゴリー : 作家の方々 | 投稿者 : えらむ

林工亘 神吉臣人 木工作品展

長い付き合いになる友達の木工家 木の家具工房 林工亘の神吉臣人さんが、独立後初めての木工作品展を大阪府箕面市のギャラリーで開催するので、昨日お手伝いに行ってきました。
神吉さんは、岐阜の高山で木工技術を修得し、家具工房勤務などを経て、現在和歌山県の北山村で義理のお父さんが営んでおられた木工房を引き継ぐかたちで独立し、今回初めての個展の開催となりました。
彼の作る家具は、実直な性格を反映した、細かいところまで気持ちの行き届いた作品で、そしてどこか柔らか味のある、暖かい作品です。
彼のブログにある製作過程を読むと、経験に裏打ちされた技術と、良い家具づくりへの姿勢を窺い知ることができます。
家具のほかに使いやすい、額やフォトフレームもありますので、ぜひこの機会に彼の作品に触れていただければと思います。

会場 ミカリ・ギャラリー 大阪府箕面市箕面6-2-18 Cafe サルンポヮク2F (阪急箕面駅から徒歩3分)

期間 2015年10月22日(木)〜27日(火) 11:00〜18:00 (最終日は15:00まで)

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2015年10月22日 | カテゴリー : 作家の方々 | 投稿者 : えらむ

工房ギャラリーOpen日のお客様

8月の工房ギャラリーOpen日の初日にお出でいただいたお客様。
以前クラフトフェアで、工房えらむのブースを覘いていただいたお客様で、お話をしていると工房の比較的近くにお住まいとのことで、また工房に寄らせてもらいますとおっしゃられ、今日工房を訪問いただきました。
ご本人も手作り楽器の製作を趣味でしておられ、ものづくり大好きの方で、さっそく持参された、お手製の「カンカラ三線」を弾いていただきました。
お菓子の空き缶と米松を加工したものですが、丁寧に作られていて、沖縄情緒たっぷりの音色で十分演奏を楽しめるものでした。ギターアンプにも接続できるようにしてあり、いろいろな演奏シーンで使えるシンプルですが、なかなかのすぐれもので、欲しくなってしまいました。
木製楽器のカホンなども製作しておられ、ものづくり大好き同志は、話が弾みます。
工房ギャラリーは、8月16日(日)、17日(月)もOpenしています。お気軽にお立ち寄りください。

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「木の家具」羽賀達哉の木工作展

神戸市須磨区にある「ぎゃらりー ゆふ」で開催されている、「木の家具」羽賀達哉の木工作展を見てきました。
羽賀さんは、兵庫県篠山市今田町に工房を構えておられる木工作家さんで、オリジナルの洋家具を作っておられます。
今では篠山市周辺には、たくさんの木工作家の方がいらっしゃいますが、羽賀さんはなかでも、20年以上前に篠山市の空き家に移り住んで家具工房を始められた、先駆け的存在の方です。
ギャラリーには、確かな技術で製作された、使い心地のよさそうな、落ち着いたデザインの洋家具が並んでいました。
工房のある今田町は、丹波焼の陶芸の窯元が沢山あることから、陶芸家の方たちと検討を重ねて作られた皿立ては、脇役でありながら、使い勝手と見せ方を探求したすばらしい逸品と感じました。
「ぎゃらりー ゆふ」さんでは、11月に「工房えらむ」の個展をさせていただくことになりましたので、オーナーさんと打合せをさせていただきました。

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2015年8月2日 | カテゴリー : 作家の方々 | 投稿者 : えらむ

磯谷晴弘・榎本勝彦 造形展

兵庫県姫路市のギャラリー ルネッサンス・スクエアで開催されている「磯谷晴弘・榎本勝彦 造形展 ガラスと木」を見てきました。
どうしても見ておきたかった展示会でした。
磯谷晴弘さんのガラス造形は、ガラスとは思えない奥の深い、まるで深海や宇宙を覗き込んだような気持にさせてくれる、ガラスの表情に引き込まれる作品でした。
榎本勝彦さんの作品は、木をいろいろな素材と組み合わせながら、木の魅力を引き出し、表情豊かな造形作品にしておられました。
私が木の器を作り始めたころ、木工関係の雑誌に紹介されていた、初めて見た榎本さんの木の作品は、当時私が作っていた木の器とは全然違った、とても力強く奥の深い表情を持ったものでした。
以来、榎本さんの作品に、強い魅力を感じながら作品作りをしてきました。今回の作品展は、もう20年ほど前に神戸での展示会を見に行って以来だったので、是非見ておきたかった展示会でした。
会場には、榎本さんが在廊しておられて、私が最近、脱サラで木の器製作を仕事にしていることなどを話したら、丁寧に、作品のこと、素材のこと、技法のことなどを説明していただき、私としては本当に勉強になり、感謝の気持ちでいっぱいでした。

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2015年7月13日 | カテゴリー : 作家の方々 | 投稿者 : えらむ

神戸の松尾ビル

神戸に出かける機会があったので、JR神戸駅近くの元町通6丁目にある松尾ビルに立ち寄りました。
松尾ビルは、大正14年に建てられた、大変古いビルですが、私が一番お気に入りのビル。
周りのホテルやマンションに取り囲まれ、今はひっそりとたたずむビルですが、古いながらもとてもモダンなビルで、窓の造りや、ステンドグラス、ヨーロッパ風の柱など、どこを切り取っても絵になるビルです。極めつけは、大正時代のエレベーター、蛇腹式の鉄格子のような扉と、時計のような階を示す表示板がなんともレトロ。そんなビルのせいか、アーティストや美術家の方がアトリエを構えておられ、ギャラリーなどアート関係の方が多く入居されています。
2階には、親しくしていただいているジュエリーアーティストの石原辰朗さんのアトリエ・タツがあり、とてもアーティスティックなジュエリーが魅力的でです。以前、同ビルの空き部屋で、写真家の加藤加奈さんが石原さんのジュエリーを身に着けた、外国人モデルの写真展をされた時は、アンティークな部屋の雰囲気とぴったりマッチして、本当に素敵でした。
ビルには、イラストレーターのWAKKUNこと湧嶋克己さんのアトリエ、そして近く、神戸のギャラリー北野坂で個展をしますと案内をいただいた、画家の領家裕隆さんのアトリエもあり、私は、ここが神戸で一番アーティスティックなビルではないかと思っています。

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第5回 一脚展を見てきました

現在、神戸市の竹中大工道具館で開催されている「第5回一脚展 座れる兵庫の新作椅子展+木の工房家具展」を、親しくしていただいている木工家の方が運営され、案内をいただいたので見てきました。
会場は、1984年に神戸市中山手に設立された、日本で唯一の大工道具の博物館「竹中大工道具館」が、2014年秋、新神戸駅近くの竹中工務店ゆかりの地に移転して新たに開館されている施設の1階ホールですが、都心とは思えない、素晴らしい庭園に囲まれた、落ち着いた佇まいの会場です。
会場には、14名の木工作家が製作された新作の椅子一脚と家具が並べられ、椅子は、すべて座ることができ、アンケートにより、デザインや坐り心地を投票できるようになっています。
いずれの椅子も、日々の仕事の中から生まれてくる、座り心地と機能性を満たした椅子で、シンプルなものが多いと感じました
ちょうど会場には、著名な木工作家の方も沢山来場されておられ、展示会への関心の高さも感じました。
新しくなった竹中大工道具館の展示品も見てきました。
収集された古い時代の優れた道具は、とても見ごたえがあり、「道具」を使いこなす「人」の技と知恵や心、そこから生まれる「建築」とそれを取り巻く木の文化について、紹介されており、木工好きにはとても興味深い施設となっています。

一脚展は2015年6月14日までです。 詳細はホームページにて

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2015年6月11日 | カテゴリー : 作家の方々 | 投稿者 : えらむ