先日、西国第二十五番霊場 播州清水寺の住職さんが、永眠されたことを知りました。
住職さんご夫妻は、私の木の器等の作品を気に入っていただいて、何度か工房を訪ねてくださいました。
私の拙いお椀を、住職さんの朝がゆを食べるのにちょうどいいと仰って、お使いいただりもしていました。
時折、お寺へ納品に伺うと、気さくにお声がけいただいて、いろいろな話をしてくださるのが楽しみでした。
標高約500メールの山上にあるお寺ですが、住職さんの子供のころは、現在のお寺への車道がまだ無くて、生活が大変だったことなど、とても気さくに話してくださり、昔のお寺の様子など、興味が尽きませんでした。
また別の日に、納品にお寺を伺った時には、先代の住職さんが、地中から偶然発見したという仏像があって、その仏像を明日から一般公開するのだけど、今ちょうど準備ができたところだから、よかったら見て帰りなさいと、その仏像を案内してくださったりして、特に信仰心のある訳でもない、ただ単なる木の器の作り手に過ぎない私を、ていねいに対応してくださる、本当に気さくで心優しいお人柄の方でした。
享年85歳で、もっとお会いしていろいろな話をお聞きしたかったのですが、本当に残念です。
住職さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。