工房えらむも2023年の大晦日を迎えました。
今年もやり残したことがいっぱいで、大晦日が仕事納めとなりました。
2023年の前半は、昨年から続く慢性的な肩こり、首こりからくる緊張型頭痛に悩まされ、医者通いの日々。
どうにか頭痛が治まったものの、肩こり、首こりがすっきりしない故の、製作スピードの遅さ、納品に時間がかかるなど、順調な作品作りには程遠い一年でした。
肩こり解消に、日々歩くことを勧められ、時間がゆるす限り毎日、仕事始めと仕事終わりに、工房の周辺を20分程度歩くことを日課にしました。
これが、とても気分良く、未舗装のあぜ道に咲く草花に感動したり、日々の夕景に癒されたりと、身近な何気ない自然の気づきが仕事の励みになっています。
木と言う自然からの頂き物の作品素材に感謝して、そして自然から与えられる日々の感動を作品に生かしながら、これからも仕事をしていきたいと思います。
そしてこの一年本当に沢山の方のお世話になりました。
皆様に心より感謝申し上げます。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
2023年のアーカイブ
隅切り盆の製作
2023年の暮れも押し迫り、隅切り盆を彫りました。
2.5センチ厚の栗の板を彫った32×32センチの隅切り盆です。
私の作るものは、指物的なものではなく、ほとんどざっくりと丸のみで彫り上げています。
これから漆を塗って仕上げます。
年内の納品に向けて製作していましたが、間に合わず、お客様には申し訳なく思います。
カトラリーを作る
年末になると、こまごました作品の製作が増えるとと書きましたが、相変わらず小さなカトラリーを製作しています。
特に年末用と言うことはないのですが、既存のお取り引きからご注文をいただいた分の製作が、なかなか捗らず、歳も押し迫って、カトラリーをせっせと作っていると言う状況です。
こまごましたものを沢山つくると、どうも落ち着かず、年の瀬の慌ただしさを感じます。
カトラリー作りは、どうも苦手で、自分ではあまり自信はないのですが、こんなカトラリーでもご注文をいただけることに感謝して、作らせていただいています。
これからは、もっと計画的に仕事をして、年末はどっしりと構えて、1年の集大成となるような作品作りをしたいものです。
3か所のギャラリーを訪問
一日で、3か所のギャラリーを訪問しました。
すべて仕事に関係しての訪問は、あまりないことです。
1か所目は、来年年明けにグループ展をさせていただく、「ギャラリー風来」。展示会の案内はがき作成用のための、写真撮影用の作品を持参のため。
タイミング的に、陶芸家の大村剛さんの個展の最中で、人気作家の大村さんの作品も拝見できて、いろいろ勉強になり、ギャラリー訪問が良い機会となりました。
2か所目は、「ギャラリーとーく」、先月下旬に出展していた、お茶会にまつわる展示会の、作品の搬出と販売の清算のため。展示会の会期中の様子を聞かせていただき、次回の展示会のお話もいただきました。
3か所目は、「ギャラリールネッサンス・スクエア」。出品協力させていただいている、現在開催中のチャリティーのためのミニアチュール展を見てきました。
兵庫県内外で活躍されている絵画、工芸、彫刻などの約150名の作品は、なかなか見ごたえがありました。
12月17日までの開催ですので、よろしければチャリティー作品の入札にご協力ください。
(写真は、ギャラリー風来で開催中の大村剛さんの陶芸作品)
小物作品の製作
毎年、年末になると増えるのが、豆皿や小鉢などの小物作品の製作。
小さな器は、注文いただく数も多くなるので、ひたすら同じものを作り続ける日々が多くなります。
沢山ご注文いただけることは、とてもありがたいことですが、ちょっと単調で、いかにモチベーションを維持しながら、質を落とさないようにするかが課題です。
最近は、音の良いブルートゥーススピーカーを購入して、スマホの音楽アプリで、あらゆるジャンルの音楽を聴きながら仕事をしています。
以前は、手持ちのCDを繰り返して聴いたり、FM放送を聴いたりしていましたが、段々それも飽きてしまうので、スマホの音楽アプリはとても便利です。
時には、音楽以外に英会話学習、落語、小説の朗読などなど何でも聴けるので、便利な時代になりました。
早く小物作品の製作を終えて、フリー製作に入りたいなと思います。
チャリティーのためのミニアチュール展に出品
出品された作品を入札形式で、最高額の方にお譲りするオークション形式で、入札額の一部がチャリティーとして寄付されます。
兵庫県内の作家の方を中心に県内外の各分野から150名の小作品、約300点が出品されます。
私としても、脱サラで始めた木工房ですが、何とか続けて来られたのは、お客様や地域の皆さんの支援のおかげと言う思いもあり、微力ながら何かお返しさせていただく機会として、数年前から出品させていただいています。
このチャリティーイベントは歴史もあり、私も以前に入札して絵画を落札購入したこともあります。良い作品を、場合によっては安価で購入できる機会でもあります。
入場無料、もちろん観覧だけでもお楽しみいただけます。
私は、木の小品を出品しています。ギャラリー会場でもインターネットでも入札できますので、よろしければチャリティーにご協力ください。
寄物陳思 冬じたく展にて
今日は、2023年11月21日から26日に、兵庫県姫路市の姫路市書写の里・美術工芸館内 交流庵で開催されている、お茶会にまつわる展示会「寄物陳思 冬じたく」に行ってきました。
書写の里・美術工芸館 交流庵は、竹林に囲まれた大変趣ある場所で、この度の展示会にぴったりの場所でした。
いろいな素材の作家により、それぞれの解釈と技法で表現されたお茶道具は、とても見ごたえのある作品展でした。
展示会は、11月26日までです。
ぜひ機会がございましたら展示会にお越しください。
期間 2023年11月21日(火)~26日(日) 休み 24日(金)
10:30~16:30(初日は13:00から、最終日は15:00まで)
会場 姫路市書写の里・美術工芸館内 交流庵 兵庫県姫路市書写1223番地
茶道具の納品
2023年11月21日から26日に、兵庫県姫路市の姫路市書写の里・美術工芸館内 交流庵で開催される、お茶会にまつわる展示会「寄物陳思 冬じたく」に出品するお茶道具を、主催されておられる「ギャラリーとーく」へ納品してきました。
ギャラリーのオーナーさんは、茶道と布仕事に精通されておられる方で、今年、国宝や重要文化財の工芸品などを収蔵されておられる藤田美術館が企画された、掌茶箱と道具の仕覆の製作に関する仕事を担当され、苦労されて収められたその充実した思いを繋いで、この度の展示会「寄物陳思」を企画されたそうです。
私は、茶道具や茶箱のことをいろいろ教えていただきながら、茶道具を製作させていただきました。
ギャラリーにお持ちして、作った茶箱に、オーナーさんがお持ちのいろんな道具を、箱に収めてみながら、あれがいい、これがいいと楽しい時間を過ごさせていただきました。
私は、小さな茶箱にいかに茶道の世界観を楽しく収めるかと言う、茶箱遊びの魅力にすっかり魅せられました。
ぜひ機会がございましたら11月21日からの展示会にお越しください。
期間 2023年11月21日(火)~26日(日) 休み 24日(金)
10:30~16:30(初日は13:00から、最終日は15:00まで)
会場 姫路市書写の里・美術工芸館内 交流庵 兵庫県姫路市書写1223番地
茶箱と茶道具を作る
2023年11月21日から26日に、兵庫県姫路市の姫路市書写の里・美術工芸館内 交流庵で開催される、お茶会にまつわる展示会「寄物陳思」展に出品するお茶道具を作りました。
「寄物陳思」展は、いろいろな素材で製作している作家が、それぞれの解釈や個性で作られた茶道具を持ち寄っての展示会となります。
もちろんお茶会も開催されます。
私が製作したひとつは、「茶箱あそびのすすめ」のテーマに沿って、栗の木を刳り抜いて作った茶箱。
主催される「ギャラリーとーく」のオーナーさんのご希望で、栗の木を彫って、無塗装で仕上げた利休形のコンパクトな茶箱。縦18.5㎝、横16㎝、高さ12.5㎝。箱の深さは10.5㎝ありますので、コンパクト故、彫り抜くのに苦労しました。
専用の細身で小さめの茶筅に合わせた茶筅筒も栗と山桜で作って、漆塗りで仕上げました。
お茶用のお盆なども製作してみました。
その他に、茶巾筒、茶入れ、小皿なども出品予定です。
これまでは、木のお茶碗を中心に作ってきましたが、今回、ギャラリーのオーナーさんからいろいろな茶道具の製作依頼をいただいて、お茶道具をつくる面白さに、すっかり魅せられてしまいました。
未来へつなぐ陶芸 伝統工芸のチカラ展
現在、兵庫陶芸美術館で開催中の「未来へつなぐ陶芸 伝統工芸のチカラ」展を見てきました。
日本の工芸を多様な技術や表現で製作された、人間国宝から現代作家までの素晴しい作品139点。
伝統工芸としての数百年のバックグラウンドのあるものから、現代の創作まで、どれも長い年月をかけ、苦労してたどりついた、素晴らしい作品ばかりで、感動し刺激をもらいました。
自分の昨今の作品作りは、ほとんど商品製作ばかりで、時間をかけた渾身の作と言ったものは、ほとんど作っていない日々。
木の器を作り始めて30年ほどになりますが、拙い技術しか持ち合わせていないけれど、自分の持てる力を存分に出して表現した作品を、もっと作っていかなければいけないとつくづく思う機会となりました。