アメリカ滞在記 後編
カリフォルニア州のデイビスと言う町滞在していました。
デイビスの町の中心には、UC DAVIS と言うカリフォルニア州立大学のデイビス校があります。
カリフォルニア州ロサンゼルスにはUCLA言う聞き馴染のある大学がありますが、デイビス校は、世界でも屈指の生物及び農業関連の研究設備を誇る名門校として、約3万人の学生が学んでいます。
大学の敷地は広大で、大学エリアは、一般市民に開放されていて出入りは自由。図書館や美術館、研究用の森林や庭園施設など多くの施設が自由に出入りできて、デイビスの町の一部となっています。
生物、植物系に強い大学と言うだけあって、校内の植栽は非常に豊富で美しい公園のよう、世界中のナラの木を集めた森林は、木工仕事をしている者にとっては、興味尽きないところです。
大変広く美しい大学には何度も訪れて、コーヒーを飲んだりして、ゆっくり楽しませてもらいました。
写真はすべて大学構内で撮影したものです。
2024年のアーカイブ
アメリカ滞在記カリフォルニアにて
アメリカ滞在記。後編カリフォルニアにて。
アメリカ・ペンシルバニア州での滞在を終え、東海岸から西海岸へ時差3時間の移動。
息子家族の住むカリフォルニア州の州都サクラメント近郊の町、デイビスにやってきました。サンフランシスコからだと東へ車で2時間ぐらいのところ。
カリフォルニアと言うだけあって、気候は、ほぼ毎日快晴でドライ。
デイビスは高層ビルの無い、自然豊かなとても落ち着いた町で、しばらく滞在することにしました。
町には、大きな樹木が沢山あり、住宅と公園が混在している感じのところで、孫をストローラー(ベビーカーのこと)で散歩するのがなんとも快適なところでした。
散歩ですれ違うアメリカ人は、みんな優しく親切、車は必ず止まってくれる、人は道を譲ってくれる、そして挨拶して、話しかけて来る。英語力が乏しいので会話が続かないのが残念。
栃の手刳り椀
栃の木を彫ってお椀を作りました。
高さ約7センチ、口径約14センチの少し大ぶりなもの。
手彫りで、ゆったりとした雰囲気のお椀にしています。
手彫りと言っても、純粋に手鑿のみですべて彫り上げたものではありません。
ドリルで下穴を開けたり、グラインダー等で削ったりしてかたち作っています。
木工ろくろを使っていないので、歪みのある円形で、お椀の縁もまっすぐではないので、ひとつずつ微妙に異なるお椀です。
この緩やかなお椀で、料理をリラックスして味わっていただければとと思っています。
漆塗りで仕上げます。
茶箱の納品
アメリカから帰って、長らく仕事の投稿をしていなかったので、久しぶりに仕事と作品の投稿。
茶道を長くされておられるギャラリーのオーナさんからのご依頼で、茶箱を作らせていただき納品してきました。
茶道具一式をコンパクトに収めるための茶箱。
厚い栗の木を彫って、刳り抜きで作らせていただきましたが、深さが10センチあるので、彫るのになかなか苦労しました。
納品させていただいた茶箱に、フルセットではありませんが、道具を実際に収めてみると、雰囲気良く収まってくれました。
ギャラリーのオーナーさんから茶箱遊びを教えていただき、すっかりその魅力に魅せられました。
今度は、木で遊び心のある道具を作って、自分用の茶箱セットを作ってみたいと思います。
空港雑感
アメリカ滞在記。
アメリカ東海岸、ペンシルバニア州での滞在を終え、息子家族の住む東海岸カリフォルニアへ移動。
空港雑感。
旅慣れている方には何でもないことですが、私は8年ぶりの海外で、いろんな空港を利用すると、感じること、戸惑うことがいろいろ。
搭乗手続きは、カウンター前にセルフチェックインの機械が沢山並んでいて、カウンターには職員がどこも非常に少ない。特にアメリカでは搭乗カウンターに職員が非常に少なくて、荷物預かりはするけど搭乗手続きは自分でやって、と言う雰囲気がありあり。
このセルフチェックインの機械が、慣れない者には難解で、日本語も選択できますが、日本語訳が微妙で判りづらいし、入力項目が結構多い。結局、息子にやってもらったり、教えてもらったり、セルフチェックインで、搭乗券と預入荷物のタグを取り出し、カウンターへ持っていく。旅慣れている方は、事前にWEBチェックインで済まされているそうです。
出国審査や搭乗チェックは、パスポートをスキャンして、カメラで顔認証、あちこちで指紋を取られる。これまでこんな経験は無かった。
パスポートへの出入国スタンプは無し。結局どこへ行ってもパスポートのスタンプは無しで、ちょっと淋しい。
アメリカでは、保安検査場でのセキュリティチェックが厳しい。
手荷物検査場へは、麻薬犬が付いてくる。検査場では、靴を脱ぐ、ベルトも外して検査のコンベアのトレイにのせる。金属探知機のゲートはボディースキャナーで、指定の停止位置と体の向きが決められていて、両手をあげて、全身スキャナーが終わるまで待つ。最初はこれが判らず、とまれ!こちらを向け!両手をあげろ!と何度も注意される。これが終わると、職員により体に触れての全身ボディーチェック。ポケットにパスポートを入れていて注意される。パスポートは、手に持ってホールドアップしろ!と。空港では戸惑いの連続でした。
写真の山積みのスーツケースは、サクラメント国際空港内のアート作品。
アメリカ滞在のお礼の作品
ペンシルバニア州アレンタウン近郊での滞在も終わりが近づき、マイアミから合流された音楽家の方と書道家の方は、一足先に帰国の途につかれ、ホームステイの滞在者も少なくなりました。
私たち夫婦もカリフォルニアの息子家族のもとへ出発する日が近づき、ホームステイさせていただいたお礼に、私たち夫婦の作品をお贈りすることにしました。
お住まいのご主人は、アールデコがお好きで、部屋の調度品や展示品などは、アールデコ調のこだわりの品で上品に室らえられ、お気に入りのアールデコの本を何冊も見せてくださいました。
私からは、この部屋の雰囲気に合うものとして、普段あまり作らない蒔絵の皿を、妻からは手製のコースターをお贈りました。
とても気に入っていただけたようです。
そして、もう一軒のホームステイのご家族の方が、私の木製品を気に入っていただいたようなので、豆皿や漆塗りのお皿と妻の手織りのコースターをプレゼントさせていただきました。
こちらのお住まいは、上品なインテリアと、美しいこだわりの木製家具が室らえられていて、木が本当に好きと言うことが感じられるお住まいでした。
プレゼントはとても気に入っていただけたようです。
あなたの木の作品はどこで買えるの?とお尋ねいただいたので、迷わずニューヨークのお店をご案内させていただきました。
ベツレヘムの工房施設を見学
アメリカ滞在記。
Fumikoさんの案内で、ペンシルベニア州ベツレヘムにある、Northampton Community Collegeを訪問しました。
ここは、市民に開かれたもの作りに関する工房で、大変充実した施設でした。
とりわけ、近くのペンシルベニア州ナザレスには、有名なマーチンギターの本社工場があることから、この工房施設内には、マーチンギターの元社員などによる、市民向けギターや楽器の製作工房があり、大変羨ましい施設です。
その他に大型木工機械や、ウッドターニングの機械などを備えた木工工房や、テキスタイル関係の工房、樹脂加工の工房など、大変充実した施設で、日本にはこれほどの施設の充実した公的施設はないのではないかと思います。
将来的に、私たちもここでのワークショップなどもできるのではないかと言うことで、それぞれの担当職員の方などを紹介してもらい、名刺を手渡し挨拶をさせていただきました。
ニューヨークの地下鉄雑感
アメリカ滞在記。
初めてのニューヨークの地下鉄雑感。
まるで、田舎の修学旅行生のような感想なのでご容赦のほどを。
ニューヨークの地下鉄には、何度か乗りましたが、いろいろ違和感を感じることが。
乗るには、所謂切符はなく、メトロカードと呼ばれる、プリペイドカードを販売機で購入する必要があります。スマホによる電子マネーを利用する方法もあるようですが、このメトロカードの販売機が、なんともごつくてレトロな雰囲気。
買ったメトロカードを改札のところにカードリーダーがあり、クレジットカードの読み取りの要領でスライドさせるのですが、このタイミングが難しい。なかなか上手く読み取ってくれない。
そして、改札の太い鉄のバーが行く手を遮っていて、自動的に開くのかと思ったら、自分の体で押しのけないと動かない。最初はこれが判らず、鉄のバーの前で開くのを待っていました。
メトロカードの読み取りが上手くいかないこともあって、バーが動かず、何度も行ったり戻ったり。
要領の悪い私は、なかなか上手く入場できず、少々トラウマに。
日本のような、タッチ式の読み取りと自動の開閉式改札ではないので、見ているとアメリカ人でさえ、立ち止まっている人がいたりしている。
日本の鉄道の改札と比べると、ちょっと旧式な印象のニューヨークの地下鉄でした。
国連本部内で開催のイベントに出席
再度、ペンシルバニアからニューヨークへの日帰り。
国連本部内のDining roomで催されるセレモニーに出席のため。
今回のアメリカ訪問のきっかけのひとつは、中学生時代の同級生Fumiko さんからこのイベントに誘われたこと。
彼女はアメリカの大学に進学、就職、そしてアメリカで生活。
彼女のこれまでの仕事柄、そして何よりその人柄から人脈は非常に広い。
この度の国連本部内の会場で催されるセレモニーの主催者と懇意にされていることから、セレモニーの協力者として、セレモニーの表彰者10名に手渡す記念品を、彼女の依頼で、私他3人が分担して作らせてもらいました。
彼女の人生の道のりには、いろいろな苦労があったのではないかと私は思う。
そんな彼女は、いつも世界を視野に仕事をしなけりゃダメよ!と励ましてくれて、記念品のたった一部を作ったに過ぎない私を、各国の出席者に紹介してあげようと、宿泊場所も用意するからとニューヨークまで誘ってくれた。
セレモニーのテーブルの一部に、記念品の製作に関わった作家の作品と、紹介カードを並べてもらい、各国の出席者にPRの機会をいただきました。
Fumikoさんには感謝に堪えない。
ベツレヘムを散策
ニューヨークからペンシルバニアに戻って、宿泊させていただいている最寄りの町、ベツレヘムを散策しました。
ベツレヘムは、1800年半ばごろから鉄鋼業で栄えた企業城下町として、都市を形成していましたが、1970年代には鉄鋼業の衰退により、都市の成長は止まることになりました。
豊かに栄えた往時の古い街並みを残した、大変美しい所でした。