昨年から、漆塗り技術を身に着ける一貫として、金継ぎを習っています。
金継ぎは、割れたり欠けたりした陶器などを漆を使い、金粉や銀粉で意匠的に修復し、修復された姿を、完品とは違った趣として見立てる修復の仕方です。
兵庫県の漆芸家の江藤雄造先生の講座で、習っていますが、江藤先生は、文化財の修復や古美術品の修復、金継ぎも仕事として行っておられるので、技術的に大変高度で、また美術価値の高いものとして、修復をされています。
講座の最初は、割れた器を接着剤で張り合わせる、簡易的な技法で金継ぎの簡単な流れを体験するところから始めました。
その後は、すべて漆で修復する金継ぎを習っていますが、用途に応じた漆の扱いそのものから学んでいく必要があり、その奥の深さと難しさをつくづく感じます。
先生の話では、一口に金継ぎと言っても、その技術や表現は多様で、陶器の種類や欠けひびの状態により、やり方を見極めていくそうです。
今は、所有している古伊万里などを中心に金継ぎをしていますが、修復後の器に趣を感じるまでにはなっていないようです。
なかなか、しっかりとした技術の習得には至りませんが、漆を扱う面白さとその奥の深さに興味が尽きません。