しのぎ片口を彫る

栗の木で、鎬(しのぎ)の片口を彫ってみました。
長い年月をかけて年輪を重ねながら成長した木に、尊敬の念をいだきながら、その時間を重ねるように、手でしのぎを一本、一本彫りこんでいく作業が面白くなって、最近は、しのぎの器をよく彫るようになりました。
とは言っても、木が成長に費やした年月と比較すると、手仕事の時間は、ほんの一瞬に過ぎないのですが。
今回の片口は、オーソドックスな片口ですが、少し包み込むような丸い形のものなので、しのぎのラインも、丸鑿で一気に彫るのが私には難しく、少しずつ彫り進んでいく作業の繰り返しで、美しいラインとは言い難いかもしれません。
それでも、漆を塗った出来上がりを想像しながら楽しく彫りました。

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2016年4月9日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

我谷盆風のお盆を彫る

我谷盆(わがたぼん)と呼ばれる、大変美しいお盆がありますが、それに倣って我谷盆風のお盆を彫ってみました。
我谷盆は、石川県の旧 我谷村(わがたにむら)で、江戸時代初期以来、生活具として作られた木地盆で、材は主として栗を用いられ、のみで縁まわりをくりだし、底には丸のみの平行線を刻み付けているところが特色のお盆と言われています。素朴ななかにも、凛とした力強さと美しさの感じられる、大変魅力的なお盆です。
最近は、器の側面に鎬(しのぎ)と呼ばれる細かい彫り跡を残した、器の製作が面白くなって、鎬の器を製作することが増えたことから、お盆の底の面に直線的な彫り跡を刻んだ我谷盆と通じるところがあって、今回、栗の木で何枚か彫ってみました。
我谷盆は、意匠的に彫り跡をつけたというより、生活用具として効率的に製作する過程でできた鑿跡が、そのまま残されて、それが自然な美しさと力強さを、醸し出していると言えるのではないかと思います。
私の彫ったお盆は、どちらかと言うと、意匠的に彫り跡をつけたようなもので、我谷盆というには、ほど遠いものなので、我谷盆風のお盆としました。
もっと研鑽を積んで、我谷盆の魅力に近づけるお盆を彫れるようになりたいものです。

栗の木のお盆

 

 

 

 

 

 

2016年3月15日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

5寸丸鉢を彫る

昨年末に、お店の方から冬の鍋料理の取り鉢に使うような木の鉢を作ってほしいと言う依頼をいただいて、納品させていただいた栗の木の5寸丸鉢。
すぐ追加製作の依頼をいただいて彫っています。
5寸径(15cm)と言えば、鍋料理の取り鉢としては、少し大きめかと思いますが、大きな具材も出汁もしっかり取り込め、手に持った時熱くなく、保温性が良いことがいいのかもしれません。
そして器の底も少し平らにして、見込みを広くし、いろいろな料理を盛り付けやすくしています。
このような鉢だと、木工ろくろを使うと効率的に、端正な器ができるかと思いますが、どうも手で彫る方が性に合っているようで、 手で彫って作っています。
手彫り故に、ひとつひとつ微妙に形の違う鉢ですが、この陶芸で言う手びねりの感覚が好きなようです。
彫る際には、あらかじめドリルなどで、下穴を開けておきますが、やはり大半は手彫り作業で、一日数個しかできません。当然写真のものは、一日で彫った訳ではありません。
武骨な鉢ですが、しっかり拭き漆を施して、栗材の趣を生かした、堅牢な扱いやすい木の器にしていきます。

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2016年2月16日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

第55回 日本クラフト展出品作品

先月、第55回日本クラフト展が終了しました。
私の今年の出品は、桧と栗の木で作ったキャニスター。
桧も漆も抗菌作用があると言われていることから、蓋の部分は無塗装の桧を使用し、容器の部分は水に強い栗材を黒めの拭き漆塗りで仕上げました。
最近は、抗菌作用のあるいろいろな商品がありますが、私は、食品のための自然素材による、優しいキャニスターを提案してみました。
製作は、ルーターなどを使用していませんので、日頃の刳りものの器を作る要領で、あくまで手彫りの少々まったりとした容器になっています。
茶筒のような密閉性はありませんが、食卓にそのまま置いておいても良いような、気軽に使える容器になればと言う思いで製作しました。

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2016年2月9日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

栃のだ円皿を彫る

1月22日から24日まで地元小野市で開催される、彫刻家、画家、写真家の方との合同展「アートプランおの展覧会」に向けて、何か新作をとぎりぎりまで製作していました。
かなり暴れた栃の板、割れ、入り皮、節ととても上質な板とは言えないけれど、何か引き寄せられるものがあって、買った板。だ円の皿に彫りました。
そんな個性的な板と対峙しながら彫るのは、とてもたのしい。
出来上がりが、どうなるのか?どうなっていくのか?彫って見ないと判らない。
木は、とりわけ個性のあるマテリアルだと思うので、素材との一期一会を楽しむ作品作りがあってもいいのではないかと思います。
先日、地元の新聞社より「アートプランおの展覧会」の事前取材を受けました。それぞれ作品を持ってきてくださいということだったので、私はこの皿を持参しました。
アートと言えるのかどうか判りませんが、私なりに木のある暮らしは楽しい、優しい、面白いを表現したいと思います。

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2016年 新年明けましておめでとうございます

新年明けましておめでとうございます。
2016年の年が明けました。工房えらむの活動も5年目を迎えます。
今年の最初のイベントは、1月22日からの「アートプランおの展覧会」。
地元、兵庫県小野市在住の彫刻家、画家、写真家の方との合同の展覧会です。
木工で出品する私にとって、アート作家の方との合同の展覧会は初めて。日頃は、生活用品としての木の器を製作していますので、アートと言うにはいささかほど遠い部分もあるのですが、私なりに木とかかわってものづくりをしてきた思いを、少しでも表現できればと思います。
幅広いジャンルの方との交流の機会をいただいたことをプラスにして、少しずつ活動の幅を広げながら、多くの方に喜んでいただける作品づくりを目指して、今年も活動していきたいと思います。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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写真の木彫は、兵庫県、但馬木彫の石田えいじ氏の作品。

 

 

2016年1月1日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

入れ子の角鉢

栗の木で入れ子の角鉢を作りました。
11月に神戸市のギャラリーで個展をさせていただいた時に、オーダーをいただいたものです。
お届は、年明けでよいということでしたが、私としてはせっかくなので、お正月までにお届けしたいという思いで、個展の開催期間中に取り急ぎ製作準備をはじめていたものです。
なんとか漆塗りも時間をかけて乾かして、年内にお届けできそうです。
3個の入れ子の角鉢で、収まりをフラットにするために大きさを調整して製作しています。
どんな風に使っていただけるのか楽しみです。

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2015年12月27日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

細かいしのぎの片口

栗の木で細かいしのぎの片口を彫っています。
昨年ごろから、細かいしのぎを入れるのが面白くなって、しのぎの器をいろいろ作っています。
ただ、木にしのぎを入れる作業は、けっこう骨の折れる時間のかかる作業で、ひとつ作るのにかなり時間がかかってしまうのが難点です。
でも出来上がりは、木の杢目と相まって、独特の雰囲気を作り出してくれるので、彫り上がった時の快感が、またやる気を起こさせてくれるようです。
今回は、高さ7センチと11センチのだ円の片口。
注ぎ口をあえて面倒な筒状にして、ちょっと特別な気分でお酒を楽しんでいただけるような酒器になればという思いで作りました。
木の片口は、熱燗も持ちやすく、冷めにくいのでいががでしょうか。

木のしのぎ片口

 

 

 

 

 

 

 

2015年12月21日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

豆皿を彫る

豆皿は好きで、以前からちょこちょこ彫っていたのですが、今回は年末のイベントに向けて、少したくさん、いろんな種類を彫っています。
15ミリ厚の栗材を彫っています。
少し古典的な松や木瓜などのかたちと、だ円やそら豆型の皿など、ばらばらと彫り上がったものをテーブルの上にならべてみると、何となく面白い雰囲気です。
オイル仕上げ、拭き漆仕上げ、どちらがいいか思案しています。
両方あってもいいか。

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2015年12月11日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

第28回 丹波の森ウッドクラフト展(木のおもちゃ大賞展)の作品

先日、第28回 丹波の森ウッドクラフト展(木のおもちゃ大賞展)に応募した作品が、グランプリ(文部科学大臣賞)をいただいた報告をさせていただきましたが、どんな作品ですか、と言うお問い合わせを沢山いただきましたので、ご紹介させていただきます。

作品は、地球はいろいろな生き物が、仲よく、バランスを保ちながら生きていくことで、維持されていることを、感じてもらいたいと言う思いで創りました。
中央の青い玉は地球。下の半球は、仮想の地表。不安定な地表に、いろいろな生き物のパーツを、地球を傾けないように、バランスを取りながら配置して遊びます。パーツは、ペグに挿たり、地表に置いたり、重ねたり、立てたりしてバランスをとります。ペグ付のバーを使えば、配置のバリエーションはさらに広がります。安定させると、倒れないコマのように、地球をゆっくりと自転させることができます。

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