ミツマタの花

工房の敷地の隅に植えた、ミツマタの花が咲いています。
やわらかい黄色い花が、春の風に揺れています。
ミツマタは、日本の自生種ではなく、1600年ごろ、中国から紙の材料として移植され、栽培されてきたものと言われています。
枝が3本づつ出て、三つ又に分かれるところから「ミツマタ」と言われるそうですが、 その名のとおり、枝が三つに分かれ、花も三つずつ咲いている姿が愛らしく感じます。
ミツマタの苗をいただいたのは、小野市周辺の野山や山野草に詳しい、お年を召した知人の方から。
工房の雰囲気がいいと気に入っていただいて、原付カブに乗って、自宅で育てた野草を持って来てくださいました。
久しくお会いしていないのですが、お元気いらっしゃるといいのですが。

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2014年4月4日 | カテゴリー : 工房の四季 | 投稿者 : えらむ

Blue Moon Quartet Live

久しぶりに、工房から車で30分のところにあるライブハウスへ出かけました。
最近、気になっていたBlue Moon Quartetのライブ。
コルネット、ギター、ベース、ドラムのパーソネルの若いQuartet。ジャズを中心とした、ともかく聞いてて楽しい音楽に惹かれて、久しぶりにライブ会場へ。
普段はカフェの小さなライブハウスなので、ともかく距離が近くて、グルーブ感がストレートに伝わって来ます。
演奏は、終始リラックスした雰囲気のなかで、ジャズを中心に様々なジャンルのごった煮風選曲もおもしろく、それぞれの個性とテクニックで、思いっきり楽しもう感で聴かせてくれました。
気難しいジャズも好きですが、今回のライブは、「おもしろかった!」そんな気分で会場をあとにしました。

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花型の皿を彫る

工房の周辺もだいぶ暖かくなり、春めいてきました。
いろいろな花も咲き始め、最近彫っていなかった、花型の皿を彫ることにしました。
まだ、蕾もある、のんびりと工房の片隅で咲いている梅の花をモデルにして、新しいかたちの皿を彫ります。
銘々皿として、茶托としても使えるものにしました。
栗の板をこつこつと彫っていくのですが、皿の内側より外側に時間がかかって、なかなかはかどりません。
それでも、少し数がある方が花らしいと、頑張って彫ってみました。

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2014年3月27日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

手刳り椀の漆塗り

1ヵ月ほど前に、栗の木で彫っていたお椀が出来上がったので、拭き漆塗りをしました。
栗の木は、とても個性のある木で、同じ樹種でもその表情は、すべて異なります。
私の作品のほとんどは拭き漆で、木の表情をできるだけ生かして、木の個性や味わいを大切にしたいと思って作品作りをしています。
フリーハンドで手繰りのお椀の、ざらりとした彫り跡に、少し色を加えたり、違う漆を塗り重ねるなどしながら、杢目と合わせて、器がよりおもしろいものになることをめざして拭き漆をしています。
陶芸で言えば、手びねりや手回しロクロで作った器を、薪窯で焼いたような味わいが出せればと思いながら、作っているのですが、意図したとおりには、なかなかならないようです。

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2014年3月12日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

HALF TIMEの思い出

久しぶりに神戸の街を少し歩きました。
サラリーマン時代に時々出かけた、Bar HALF TIME の前を通ったので、懐かしく記念撮影。
HALF TIMEは、私の好きな小説家のひとり、村上春樹さんのデビュー作「風の歌を聴け」を映画監督の大森一樹氏が、映画にした時のロケに使ったBar 。そのことは、ずっとむかしに新聞で読んで知っていたので、Bar の前を通る度に気になっていました。それが、不思議な縁でBar の扉を開けることになりました。(実際にはビルの2階に上がるだけで、扉はいつも開いたまま)
サラリーマン時代、ものづくりで生計を立てたいと思いながら、勉強のためにと、神戸市内のギャラリーをあちこち巡っていました。とりわけ元町駅の北側にある、とあるギャラリーが気に入って、金曜の夜ともなると、時間の許す限り出かけて行きました。
作品を見て、馴染のギャラリーのオーナーさんと、在廊している作家さんとお茶をいただくのが、楽しみでした。
ある日、オーナーさんが、「ここが終わったらBar の仕事があるの・・・・」と。聞けば、そこがあのHALF TIMEとのこと。一度行ってみたかったBar との接点ができたことで、さっそく気心の知れた仲間と訪ねました。そこは小説にあるジェイズ・バー の世界で、古いピンボールなんかが置いてあって、素敵な空間でした。時々訪ねては、お客さんの少ない時はダーツをしたり、カウンターでオセロゲームをしたりと、好きなジャズをBGMに、まったりとした時間を楽しんでいました。
阪神大震災後は、近くのビルに移って運営されていたギャラリーも、今はその活動を休止されているようです。Bar の看板を見ながら、今に至る日々をいろいろ思い出しました。

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木のうつわとカトラリー展

3月19日〜3月31日の期間、愛知県岡崎市の木の家具と雑貨の店「HELL-BENT(ヘルベント)」さんで開催されます、「木のうつわとカトラリー展」に出展いたします。
木工家の方のご紹介で、この度、出展させていただくことになりました。
全国から大勢の作家の方が作られた、個性ある木の器とカトラリーが一堂に展示販売されます。
私は、気軽に使える、拭き漆塗りの器を中心に出展したいと思っています。
お近くの方は、ぜひご覧いただければと思います。

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2014年3月3日 | カテゴリー : 展示会 | 投稿者 : えらむ

木のおもちゃ

木の器づくりを職業としていますが、以前から販売目的ではなく、木のおもちゃも好きで作っていました。
私の作る木のおもちゃは、できるだけシンプルで、木の質感を楽しめるもの。
使う子供が想像力を膨らませながら、自由に遊べるおもちゃをコンセプトに作っていました。
最近の子供たちは、コンピューターによるロールプレイングゲームが主流で、これらは、あまりになにかも環境が整いすぎた遊びで、豊かな子供の感性や想像力が入り込む余地があまり無いように感じます。
私たちの世代は、いわゆる「ごっこ遊び」が楽しかった世代。わずかなおもちゃや、何かに見立てたもので、世界を膨らませて、時間を忘れて遊ぶことができたように思います。
写真のおもちゃは、木のおもちゃの公募展「丹波の森ウッドクラフト展」で奨励賞をいただいた作品です。
抽象的な何かを連想させるようなかたちの木のパーツを40個ほど作って、おもちゃ箱に入れたもの。子供たちが自由に想像力を膨らませて、いろいろな世界や場面を作って遊んでくれれば、と言う思いで作りました。

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2014年2月28日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

木工家の訪問

親しくしている木工家のKさんが、工房を訪ねて来られました。お土産に畑で採れた大根と白菜を持って。
木工ろくろを得意としているKさんの作品は、独創的でとても面白い。
時に、足踏み式の木工ろくろを自作して作品を作られたりと、いつも新しいことに挑戦されていることに刺激を受けます。
今度は、あまり一般的にはやられていないスタイルでの家具作りに挑戦されているとのことで、どんな作品ができるのか楽しみです。
お互いのペースが合うせいか、仕事を忘れてつい長話になってしまいます。
写真はKさんが持ってきてくれた独楽。子供でも老人でも廻せる独楽。長い軸が大人は片手で、子供や老人は両手で回せるように作っているとのこと。そういえばこんな独楽は、あまり見たことがないような気がします。何気ない作品だけど、しっかりした造りとデザインが、堅実なもの作りぶりを物語っているような気がします。

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2014年2月20日 | カテゴリー : 作家の方々 | 投稿者 : えらむ

兵庫陶芸美術館

工房から車で60分のところにある、兵庫陶芸美術館に行ってきました。
兵庫陶芸美術館は、兵庫県篠山市今田町にある、地元では立杭焼きと呼ばれている丹波焼の窯元が、60軒近く立ち並ぶ地域の中心にあります。
木の器を作っていると、以前から陶芸にも興味があり、工房から近いこともあって時々訪問しています。陶芸の集落の風情もあって、なかなか雰囲気のあるお気に入りの場所のひとつです。
陶芸美術館は、まだ出来て間もない新しい施設ですが、古典的なものからコンテンポラリーな作品まで幅広く企画され、いろいろ作品づくりの上で、刺激を受けることができます。ちょうどバレンタインウィークのイベントとして、入場者に窯元から提供された小皿のプレゼントがあって、とても得した気分になりました。
今回は、時間の関係で美術館だけで、窯元を巡ることはできなかったのが残念ですが、私たちにとって近くて良いところ、また落ちついたらゆっくりと訪ねたいと思います。

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お椀を彫る

栗の木でお椀を彫っています。
刳り物なので、厚さ2寸の板だとフリーハンドで、およそ4寸径のお椀に彫っていきます。
私にとっては正直なところ、このくらいのお椀を彫るのが、一番大変な作業かなと思います。
深い器を彫る場合、大抵ドリルでおおまかに穴を開けて彫っていきます。
大きな鉢だと、鑿を玄能で叩きながら、勢いよく彫っていくことができるのですが、 お椀くらいの口径と深さだと、玄能も使いますが、最終的には、手で彫ることの方が多くなります。底をさらえるのにも力が入り、結構大変な仕事です。
そして、お椀のフォルムは、見た目も重要ですが、使い勝手に大きく影響するので、こうしたフリーハンドのお椀を作るのは、かたちが一定ではないので、なかなか納得のいくものができません。

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2014年2月9日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ