2022年の栗の花の季節

工房は、栗の花の季節を迎えました。
コナラとシバグリの小さな雑木林に囲まれた工房は今、栗の花が真っ盛りです。
細く垂れ下がった白い花から放たれる、強い栗の花の匂いに工房は包まれています。以前は、決して良いとは言えないこの花の匂いがきつくて、けっこう気になりましたが、この工房で長く暮らしているとほとんど気にならなくなってしまいました。
工房には、4種類の栗の木があり、すべての花が真っ盛り。
工房の建物より背が高くなった、自生しているシバグリ。
栗の実収穫用に植えた、早生品種の「丹沢」、甘みの強い「銀寄」、そして地元品種の「大丹波」と工房の周りは栗の木に囲まれています。
木工仕事で使う木材の5~6割が栗の木で、そして工房をとりまく栗の木に囲まれて、栗の木とともに仕事をしている日々です。
2022年6月8日 | カテゴリー : 工房の四季 | 投稿者 : えらむ

hatsutokiの日傘のハンドル製作

兵庫県西脇市の播州織のファッションブランド「hatsutoki」さんの、自社ブランドのテキスタイルを使った、オリジナル日傘のセミオーダー用ハンドル(傘の柄)を今年も作らせていただきました。
自然をモチーフにした優しい色づかいやデザインのテキスタイルを使ったアパレル、ファッションアイテムを作られている、人気のファッションブランドhatsutokiさんが作られた日傘をイメージに、私がいろいろな木を使って、気ままにハンドルを削り出して作りました。
樹種もさまざまで、クルミ、トチ、ナラ、セン、山桜、栗、ウォールナットなど。
今年は、昨年の樹種に加えて、オリーブ、リンゴ、ツツジ、クロモジなど、ちょっと個性的な木も使ってみました。
ハンドルは、つるつるに磨かず、刃物で削り出した状態で仕上げているので、手にしっくり馴染みます。
塗装は、食器にも使われる安全な塗料を使い、木のナチュラル感をそのままに、汗などによるべたつきを抑えるようにしています。
今年は、ちょっと高級感も出して漆塗りのものも作りました。
自然をモチーフにした生地の日傘と、とてもしっくり馴染んで、自由に組み合わせて自分だけの素敵な日傘が作れます。
これから日差しの厳しい季節になります。この機会に一点もののマイ日傘をお供にされてはいかがでしょうか。
ご購入は、hatsutokiのオンラインストアにて → click

 

 

2022年6月4日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

日傘のハンドルの納品

今年も播州織のファッションブランド「hatsutoki」さんから依頼された、日傘のハンドルの納品に行ってきました。
工房からほど近い兵庫県西脇市にある播州織の会社、島田製織株式会社さんが運営されておられるファッションブランドで、今日は会社へ直接納品。
サラリーマン時代は、営業的な仕事もしていましたので、企業訪問は日常茶飯事でしたが、脱サラから10年も経つと企業訪問は、少々緊張します。
企業訪問の際は、いつも訪問の要件を伝える第一声に緊張したものでしたが、そんな過去の記憶が蘇ってきて、久しぶりに感じる懐かしい気分になります。
親しくしていただいているデザイナーの方とお会いして、気さくに話していただくと、緊張感など微塵もなく、作ってきた日傘のハンドルを見ていただいて、「これいいね」などと言っていただくと、つい嬉しくなってしまいます。
私が一つずつ削り出したハンドルと、hatsutokiオリジナル生地の日傘のコーディネートで、世界にだた一つの日傘を楽しんでいただければと思います。
ご購入は、hatsutokiのオンラインストアにて → click
作ったハンドルの紹介は、また後日。

2022年5月31日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

クルミの一人用トレイ

ご注文をいただいて、クルミの木でトレイを彫りました。
縦16センチ、横26センチ、厚さ2センチの小ぶりなサイズのものですが、一人用のトレイとしても食器としても、気軽に使える取り回しの良いサイズです。
塗装は、食器としての使用に問題のない、衛生的なウレタンオイルで塗装します。
染みが付きにくく、匂い移りもしにくい塗装なので、トレイとしても、そのまま料理を盛りつける器としても使用できます。
このサイズのトレイは、これまで栗の木で作った漆塗りのものが中心でしたが、最近は、カジュアルに使用できるクルミの木のオイル仕上げのもののご要望が多くなりました。
やはりこれからのシーズン、ガラス食器との相性がいいようです。
収納のスタッキングにも考慮して作っていますので、複数枚揃えていただいて、いろいろコーディネートして使っていただけると楽しいかなと思います。

2022年5月29日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

2022年 桑とグミの実

2022年の5月の下旬となり、工房の片隅に植えた桑の木と自生するグミの木に実がなり始めました。
知り合いが桑の木だと言って持って来てくれて植えたものですが、ブラックベリーかもしれませんが、定かではありません。今年は、沢山しっかり実を付けてくれました。昨年は、病気がちで実が大きくならず、固い小さな実が多かったのですが、今年は所謂豊作です。
桑の実は、ジャムやジュースにすると美味しくて、収穫がとても楽しみです。
一方、工房の敷地に自生するグミの木は、今年も不作。
もう5メートル以上もなる大きな木なのですが、良い年は枝が垂れ下がるほど、たわわに実をつけるのですが、昨年に引き続き、ほんの少ししか実がなっていません。
花の咲く時期が早まったせいか、ハチがほとんど来ないうちに、花が散ってしまったのが原因と思われます。よく実のなる年は、花が咲くとうるさいほど、沢山のマルハナバチがやってきて受粉しているようですが、今年はほとんど来ていませんでした。
自然界の巡り合わせのようなものに、一喜一憂しながらおくる工房の日々も楽しいものです。

2022年5月25日 | カテゴリー : 工房の四季 | 投稿者 : えらむ

アメリカでの豆皿の販売

この度、ご縁をいただいてアメリカ・カリフォルニアに会社を構え、日本の商品を販売するオンラインストアを運営されておられる、「ATAGO HOME」さんにてクルミの木の豆皿を販売していただくことになりました。
昨年あたりから、少しずつ海外からのご注文をいただくようになり、昨年は、香港のセレクトショップにて、工房えらむの各種の木の器を販売していただくことになりました。またデンマーク、コペンハーゲンのカフェよりお店で使用されるトレイやお盆のご注文をいだきました。
私の手彫り作品の、とても日本的で朴訥とした作品ですが、このような作品を海外の方が面白いと感じていただいて、販売していただけることをとても嬉しく思います。
作品のお声がけをいただいた「ATAGO HOME」のオーナーさんとは、いろいろメールのやり取りをする中で、非常に間接的ではありますが、偶然にもお互いの接点のようなものがあって、アメリカ在住の方との偶然の出会いに驚く一幕もありました。
工房を立ち上げて10年になりますが、海外にまで販路が広がるとは思いもよりませんでした。

2022年5月22日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

シンプルな30センチのクルミの丸盆

クルミの木で、30センチ径の丸盆を彫りました。
丸いお盆ですが、手で彫って作りましたので、どこかゆるい雰囲気の丸盆で、特別な彫り模様があるわけでもなく、いたってシンプルなお盆です。
クルミの木の明るい雰囲気が、これからの季節は、ガラス食器などによく似合いそうです。
浅めに作っていますので、折敷的に使うのもいいかもれません。
お盆には、衛生的なウレタン含有の植物性オイルを塗布していますので、水分に強く、匂い移り、色移りがほとんどありませんので、料理を盛りつけることもできるかと思います。
シンプル故の多用途さを楽しんでいただければと思います。

2022年5月20日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

クルミの木の隅入り盆

クルミの木で隅入り盆を彫りました。
お盆のサイズは、縦32センチ、横22センチ 厚さ2センチ、ちょうど一人分のお茶とお菓子の銘々皿がのるぐらい。
隅入りのお盆は、どことなく和の雰囲気で、日頃は、栗の木を彫って、拭き漆塗りで仕上げることの多い隅入り盆ですが、この度は、ご注文をいただいてクルミの木を彫って製作しました。
クルミの木のオイル仕上げでできたものは、どちらかと言えば洋の雰囲気の印象なので、クルミの木で作った隅入り盆は、和と洋の混ざり合った雰囲気になりました。
ガラスの食器などをのせてみると、意外と落ち着いて見えるので、これから夏に向けて、いろいろ使えそうな気がします。

2022年5月15日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

工房を彩るモチツツジ

工房の敷地に自生するモチツツジが、工房に彩を添えてくれています。
4月半ばには、工房に自生するミツバツツジの鮮やかな赤い花が、彩を添えてくれますが、モチツツジの柔らかいピンク色も、新緑に溶け込んで、とても美しく感じます。
それほど多くなかった、モチツツジの木が数年で、あちこちに広がって、工房のいろいろなところに花が咲くようになりました。
私には種らしいものが見当たらないのですが、どのようなプロセスで広がっていくのか、小さな工房の敷地内で繰り広げられる自然界の不思議を感じます。
園芸種ではない、野性の花の美しさは、また格別です。

 

2022年5月11日 | カテゴリー : 工房の四季 | 投稿者 : えらむ

鉋仕上げ皿とスナップエンドウ

今年は、工房の畑のスナップエンドウが上手くできました。
春の日差しを吸収して出来ているかのような、ライトグリーンの艶やかさが、とてもおいしそうに感じます。
栗の木の鉋仕上げの7寸皿に入れてみました。
黒っぽい拭き漆塗りで仕上げたお皿に、ライトグリーンのスナップエンドウが、映える写真が撮れるかと思ったのですが、どうも写真が上手くなくて、雰囲気が伝わらなのが残念です。
鉋仕上げのお皿は、四方反りの豆鉋で、削り出して杢目を引き立てながら、鉋の削り跡で表情を付けたお皿に仕上げているのですが、なかなか意図したものにならず、難しいところです。
四方反りの豆鉋は、工房によく来られるベテラン鍛冶師さんが作られた絶品ものですが、これも鍛冶師さんの鉋を生かしきれず、鉋のテクスチャがお皿の表情を作るところにまで至っていないようです。
体調も思わしくなく、何かとうまくいかない日々です。

 

2022年5月8日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ