工房 えらむ

木の器と手織の工房

朽ちたブナの木の器

朽ちたブナの木の器

もう10年ほど前なりますが、ブナの木を使った家具やクラフトのコンペがあり、応募しました。
その時、私は朽ちたブナの木で器を作りました。
器は、いわゆるテッポウ虫と呼ばれる、虫が穴を開け、そして一部は朽ち、ひび割れたブナの木をなんとか器にし、腐りかけた部分を漆で固めて作ったものでした。もちろん穴が開いていますので実用的とは言えません。
最近ではあまり話題にならなくなりましたが、当時は、ブナの森の保全が叫ばれ、保水力の高いブナの森を守る運動が高まっていたころだったように思います。たまたま、手元にあった朽ちかけたブナの木を見ていると、水と関係の深いブナの木は。どの木よりも倒れると、朽ちて土に帰っていくのが早いのではないかと思い、危ういブナの木の姿をそのままを器にして、応募することにしました。
コンペではもちろん入賞することはなく、ひとりよがりの作品で、主催者の方はきっと困惑されたのではないかと思います。
昨年の工房での展示会の時に、久しぶりに朽ちたブナの木の器を展示しました。多くの方が興味を示して手に取って見てくださり、「この器は、穴が開いているから使えないね」と言う方は、なぜかほとんどおられませんでした。

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