木の抹茶茶碗をつくる

以前から少しずつ木の抹茶茶碗の製作依頼をいただき、作っています。
刳り物の木の器を作っていますが、茶碗はやはり特別なものという思いです。
自分なりの木へのかかわり方や、これまで見てきたいろいろな道具から得たものを、自分なりの解釈で作っています。
しかし、以前に納めさせていただいた茶碗の高台の手直しを求められたりと、何より使い手の方のご意見を大切にしながら、日々勉強です。
今回は、3寸前後の栗の木を彫りました。
陶磁器とは違った、木の味わいを生かした茶碗になれば、と言う思いで作っていますが、なかなか難しいです。
刳り物の木の器を作っている者としては、木の茶碗の製作依頼をいただけることは、本当に感謝の思いです。

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2013年12月24日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

お食い初めセットの納品

お食い初めセットのご注文をいただき、出来上がりましたので、納品させていただきました。
セット内容はおまかせいただけると言うことでしたので、楽しんで作らせていただきました。せっかくなので、お祝いごとに使用された後も、長く普段使いできるものをという思いで製作しました。
トレイは、お盆としても使えるように少し大きめのものを、椀類は少し小さめで丈夫なものにしました。
お箸、スプーン、フォークは、蓋に名前と生年月日を入れたカトラリーボックスに収納できるようにしました。これは、やがて成長とともに使わなくなったカトラリーを、小さな歯型などのついた成長の記念の品として、ボックスで保管できればと言う思いでつくりました。
すべて木を彫って作ったので、少し素朴な感じのお食い初めセットですが、お使いいただけることに感謝し、子供さんの健やかな成長を、心からお祈りしたいと思います。

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2013年12月10日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

ぐい呑みを彫る

年末に入り、ぐい呑みの製作の依頼をいただきました。
年末年始、これから機会が増えるであろうお酒の場を楽しんでいただけることを考えながら、ぐい吞みを作っています。
木は、栗、欅、栃などで製作していますが、写真のぐい呑みは、栃を彫って、漆を塗ったものです。
かたちは、おとなしいシンプルなものですが、木の質感と口あたりのよいものになるように作りました。
このぐい呑みで、お酒の場が盛り上げればうれしいのですが。

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ぐい呑み 栃

 

 

栃の角鉢を彫る

日頃は栗の木で器を彫っていることが多いが、栃の木も好きな木のひとつ。
今回は、栃の木で角鉢を彫った。
できるだけフリーハンドで、気分に任せて彫っていく。
栃の木は一見おとなしい木の印象があるが、内に秘めた個性の強い木だと思う。
その実、拭き漆を施すと、その個性が現れる。特別なことはなにもしない、ただ漆が木にまかせて染み込んでいくだけ。
その表情には、地味なものから派手なものまでさまざま。どんな表情と出会えるのか、そこが楽しみで栃の木を彫っているような気がする。

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合鹿椀への思いを彫る

先のブログで紹介した、合鹿椀のような力強いお椀を作ってみたいと言う思いは、器づくりをする中でいつも持ち続けています。
合鹿椀は、高台の高い大ぶりのお椀で、3〜4寸近い厚みのある材からできているようです。そのくらいの厚い板になるとなかなか手に入らないので、手に入ると、合鹿椀のようなお椀を無性に作ってみたくなります。
今回、4寸近い厚みの栗の乾燥材が手に入ったので、彫ってみることにしました。
とは言え、合鹿椀は、欅などの材を、大まかに手斧で木取りしたものを、人力によるろくろで成形して作られたようですので、私のようにろくろを使わず、手で刳りぬいて作るお椀とは、異なることになります。
合鹿椀への思いを少しでも表現できればと、いつも思います。

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合鹿椀との出逢い

もうかなり以前のことですが、石川県の旧 鳳至郡柳田村に合鹿椀と呼ばれる、江戸時代以前から作られていた古椀があり、私はその写真を見て衝撃を受けました。
そのお椀には、素朴さの中に凛としたたたずまいがあり、それでいて何とも言えない力強さを感じました。
1986年ごろ、趣味の登山に明け暮れ、いつか山や自然の中で暮らしたいと思いをめぐらしながら、どこか移住者を受け入れてくれるような山村はないかと漠然と探していました。その時出会ったのが、石川県の柳田村の特別村民制度。村役場に入会の案内資料を取り寄せた中に、合鹿椀の小さな写真と紹介文がありました。その写真のお椀にこころ魅かれ、漆器の産地である輪島市に近いことから、木の器を作ってみたいと言う思いが重なって、1986年12月に柳田村特別村民となりました。
それから合鹿椀のことが気になり、いろいろ調べましたが、まだ当時はインターネットなどほとんど無い状況で、わずかに紹介された本を頼りに合鹿椀の世界を知るだけでしたが、その魅力に魅かれていきました。
恥かしながら、柳田村特別村民になりましたが、結局一度も柳田村を訪れることもなく、ましてや本物の合鹿椀を目にすることもなく、柳田村から送られてくる物産や村の広報を頼りに、村への思いをはせるだけに終わってしまいました。
しかし合鹿椀との出逢いが、自分で木の器を作るひとつのきっかけとなり、いつか合鹿椀のようなお椀を作ってみたいと強く思うようになりました。

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木の片口に鎬を彫る

先日、盛鉢に鎬(しのぎ)を久しぶりに彫ったことが面白くなって、今度は片口に鎬を入れることにしました。
6寸径ほどの栗材の片口なので、バランス的に細い鎬をたくさん入れることにして、12ミリの丸鑿で、1センチ前後の鎬を彫ります。
細い鎬なので、鉢の時のように玄能で勢いよく彫ることは、私にはどうも難しそうなので、すべて手で彫ることにしました。
慎重に一本ずつ器のカーブに添って彫っていきますが、結構木も堅く力が要り、休みながらの疲れる作業でした。
細い鎬は大変ですが、出来上がりはまた違った印象があります。

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木の鎬鉢を彫る

厚さ2寸弱のほぼ柾目の栗材で8寸の鉢を彫りました。
柾目で彫った鉢は少し印象が弱いので、鎬(しのぎ)を入れることにしました。
鎬は、陶芸だと柔らかい粘土をカンナで削っていくので、あまり力のいらない作業ですが、木の器に鎬を入れるのは、特に器の側面となると少々大変な作業です。
良く研いだ深丸の丸鑿を、私は器の側面のカーブに添って底から縁へ彫っていきます。始めは鑿を軽く手で押しながらその後、玄能で勢いよく彫っていきますが、私には力加減に気を使う骨の折れる作業です。

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重箱を彫る

工房でも猛暑日が続いていますが、お正月用の重箱を彫っています。
年末のお正月用品の企画展への出展依頼をいただいたので、真夏の今から準備を少しずつ始めています。
今私の作っている重箱は、板を彫って作る刳りものの重箱。栗材による7寸の三段重。
彫る際には、あらかじめ太い口径のドリルでおおよその穴をあけておいてから彫っていくのですが、三段重ともなると、一つ製作するのにもかなりの時間がかかります。なので、真夏の今から大汗をかきながら重箱づくりをしています。

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木の酒器を彫る

9月下旬〜10月上旬に兵庫県伊丹市の江戸時代に建てられた町屋で、「町家に集うクラフト」と言うイベントが開かれることになり、イベントの運営と出展をすることになりました。
そこでのイベントとして、地元酒造メーカーさんの協力をいただき、出展者による酒器で日本酒を楽しんでいただけるコーナーを設けることになり、酒器も出展させていただくことにしました。
一般的に木の酒器は意外と少ないのですが、木の酒器は保温性もあり、熱燗などの熱も和らげるので、使いやすいのではないかと思います。
イベント用に日本酒に合う木の酒器を、いくつか彫ってみることにしました。
今回は、栗材を彫って、お米と木の出会いをイメージして、お酒をひきたててくれるようなシンプルな酒器を作ってみました。
拭き漆で仕上げる予定です。
イベントの詳細は、後日お知らせいたします。

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