今年も工房の畑で、少しですが綿の栽培を始めました。
5月1日に蒔いた種が発芽し、双葉がでました。
綿は、アルカリ土壌を好むので、畑にはに苦土石灰と鶏糞、そして薪ストーブの灰を入れて種を蒔きました。
気温も上がり、おおむね2週間で発芽しています。
これから秋の収穫期まで、綿との付き合いが始まります。今年も順調に育ってくれればいいのですが。
久しぶりに姫路市にある「水上村 川のほとり美術館」に行ってきました。
「川のほとり美術館」は、姫路市在住の版画家 岩田健三郎さんご夫妻が建てられた、私設の小さな美術館です。
国内外のフォークアートを中心とした、展示も興味深いものがあるのですが、むしろ喫茶のコーナーで、のんびりと岩田さんご夫妻やご家族とおしゃべりをしながら過ごすのが、何より楽しいので、時々出かけています。
版画家 岩田健三郎さんを知ったのは、ちょうど20年前、もう今はありませんが、神戸市内のギャラリーでたまたま見かけた木版画展が、ものすごく面白くて、2度見に行きました。どちらの日にも版画家の岩田さんは在廊されておられなかったのですが、2度目に気に入った小さな版画を購入しました。そして気になったのが、ギャラリーの片隅に置かれていた、すべて手書き原稿を印刷した冊子「ヘラヘラつうしん」。それがなんと80ページもある冊子で、小さな手書き文字と挿絵がびっしり、そして内容もへらへらと書き綴ったと言われていますが、骨のある文章。それにまた感動して、すぐ夜自宅から岩田さんのご自宅に電話して、定期購読を申し込みました。
「ヘラヘラつうしん」から岩田さんの人柄や活動を知るにつれ、その魅力に引かれていきました。そんな岩田さん夫妻が、1999年に姫路市の、むかし高瀬舟の行き交った旧水上村 船場川のほとりに小さな美術館を建てられました。
久しぶりに訪れた美術館。この日は岩田さんご夫妻はおられませんでしたが、娘さんの旦那さんに、今展示中の中国金山の農民画の画集を見せてもらったり、以前ここで教えてもらった、女性の靴作家の方に作ってもらった靴の話などをしながら、楽しい時間を過ごさせてもらいました。
以前から、工房で木のスプーン製作のワークショップをやってほしい、と言うご要望をいただいていたこともあって、展示会後のイベントとして、工房にてワークショップを行いました。
5月5日、6日の2日間、延べ8名の方に体験していただきました。
ティータイムの休憩を入れて3時間のプログラムで、スプーンの形状に木取りしたクルミの木の中から、好みのものを選んでいただいて製作していきます。
道具は、すべて私が日常使用しているものと同じものを使用していただきました。しっかり研いでいますので、慣れないと少し怖いところもありますが、できるだけ良い道具を使っていただくことが、木の感触を感じながら、効率良く作業して、良い作品ができるのではないかと思っています。
彫刻刀を持つのは小学校以来、小刀を持つのは初めてと言う方が多い中で、それでも皆さん慎重に作業いただいて、それぞれに自分の手に合ったマイスプーンを作っていただくことができました。
ご参加いただいた皆さん、本当にありがとうございました。
4月26日から29日までの4日間の「木の器と織 工房えらむ展」が終了しました。
4日間という短い間でしたが、沢山の方に工房に足を運んでいただきましたことに感謝申し上げます。
最終日、最後のお客さまは、たまたま工房前の看板に興味を持って、訪ねていただいた方。
最近、北海道から転居され、私たちの工房から車で30分ほどのところに工房をもたれた木工家具作家のご家族。
作っているものは、器と家具などの違いこそあれ、お互い木工大好き、手仕事大好きということで、大いに話が盛り上がって、楽しいひと時を過ごさせていただきました。
最終日の午後からはあいにくの強い雨になりましたが、4日間多くの方に、私たちの製作フィールドとともに、作品を楽しんでいただけたことが、何よりありがたいことと感じています。
今年は、4月29日までの4日間と短い期間ですが、今日から「木の器と織 工房えらむ展」を始めました。
初日から沢山の方に、私たちの工房にお出でいただきました。
何度も迷いながらたどり着いていただいた方、途中で道を尋ねられた方が親切に、工房まで車で先導して案内してくださった方があったりと、目立たない、ささやかな工房を目指して、沢山の方に来ていただいたことに感謝したします。
そして工房をご案内していただいた方に感謝申し上げます。
今日は天候も良く、新緑の工房は、穏やかな一日となりました。
工房の2階の窓から、双眼鏡でバードウォチングを楽しまれた方、わらび取りを楽しんで帰られた方など、工房で春のひと時を楽しんでいただけたことが、また嬉しく思います。
工房での展示会は、あと3日間ですが、お時間がございましたら気軽にお立ち寄りください。
5月3日〜4日 兵庫県立丹波年輪の里 主催の「木づくりいいもの市」に出展いたします。
兵庫県内で活動されている木工家16名が、クラフトフェアのようなかたちで、屋外展示販売されます。
日頃お世話になっている、木工や木材産業の振興活動をされている施設「丹波年輪の里」さんからのお誘いで、兵庫県内で活動されている木工家の日頃の活動や、木材の活用の提案の機会にしていただきたいとのことで、参加させていただくことにしました。
会場の丹波年輪の里は、美しい木々と芝の公園で、とても気持ちのよいところです。いろいろなイベントも開催されるようです、ピクニック気分で楽しまれてはいかがでしょうか。
会 場 兵庫県立丹波年輪の里 兵庫県丹波市柏原町田路102-3
日 時 5月3日(土)10:00〜17:00 4日(火)10:00〜16:00
工房えらむ展
4月26日(土)から4月29日(火)まで工房にて「木の器と織 工房えらむ展」を開催いたします。
日頃製作しております、刳り物の木の器、カトラリー、手織り作品を展示販売いたします。
新緑の工房で、ゆったりと作品をお楽しみいただければと思います。
日 時 2014年4月26日(土)〜4月29日(火) 10:00〜17:00
会 場 工房えらむ 工房にて(アクセスを参照ください)
木のスプーン製作ワークショップ 参加者募集
工房えらむ 工房にて 木のスプーン製作ワークショップを開催いたします。
日 時 2014年5月5日(月)・6日(水) 13時から3時間程度
会 場 工房えらむ 工房にて
定 員 各日とも4名(要予約)
参加費 2.500円(材料費込 道具貸与)
申込み 参加ご希望の方は、必ず事前にお電話にてご予約ください。 工房えらむ 電話090-8930-6701
必要な道具はすべて用意します。
少人数で、初めての方でも落ち着いて、製作していただけるようにしたいと思います。
ご参加をお待ちしております。
工房の敷地の片隅に、白い花のタンポポが今年も咲きました。
元々敷地に生えていたタンポポではなく、植えたもの。
そして飛んだ種から、わずかにその株を増やしています。
「シロバナタンポポ」と呼ばれる数少なくなった、日本の在来種のタンポポ。
数年前、京都府綾部市の山間いの古民家で、吹きガラス工房をされている作家さんを訪ねた時、田んぼのあぜ道や河原に、見慣れない白い花の大きなタンポポが咲いているのに感激して、河原に生えていた株を少し持ち帰って、工房の敷地に植えたもの。
今、野原でみられる黄色い花のタンポポは、ほとんどが外来種のセイヨウタンポポで、日本の在来種は、ごく僅かしか残っていないとのことです。
外来種のセイヨウタンポポは、乾燥に強く、アルカリ性の土壌を好むなどの性質により、日本の国土が都市化したことで、その勢力を拡大し、在来種を追いやってしまったようです。
そんなタンポポの世界で、白い花を咲かせながら、種を守り続けている姿が、とても気に入っています。
工房から国道175号線を北へ車で30分ほど行ったところに、西脇市岡之山美術館があります。車で近くを通ったので、寄ってきました。
西脇市岡之山美術館は、世界的に有名な西脇市出身の美術家・横尾忠則氏の作品を収蔵している美術館で、建築家の磯崎新氏が列車をモチーフに設計された、コンパクトで個性的な美術館です。
工房から近いこともあって、横尾忠則氏の作品を常設展示しているお気に入りの場所として、近くを通る時は、時々寄っていきます。
横尾忠則氏を知ったのは、1970年後半ごろだったと思うのですが、NHKのニュース番組で、日本人のグラフィックデザイナーがギタリスト、カルロス・サンタナのLPレコードのジャケットを全面デザインしたと、ニュースで報じられた時。日本人にもすごい人がいるものだと、感心していたのですが、その後、すぐ近くの西脇市出身と言うのを知ってまた驚きました。
横尾氏がかつて兵庫県内で仕事をされておられた時には、地元のお祭りや商店街のポスターをデザインされたり、和菓子店の包装紙をデザインされたりしておられ、横尾氏を身近に感じることのできる地元西脇市の美術館がお気に入りの場所となりました。小さな美術館ですが、瞑想室と言うのが作ってあって、お客さんのいない時は、ピラミッドパワーの瞑想スペースで胡坐をかいて、瞑想タイムを楽しんでいました。
神戸市に新しくできた横尾忠則現代美術館にも行きましたが、横尾氏の故郷の空気感とともに楽しむことのできる、西脇市岡之山美術館が、なんだか落ち着きます。
西脇市岡之山美術館 Carlos Santana LP「AMIGOS」