私の作品の多くは漆塗りの作品が中心です。しかしながら漆塗りそのものはほとんど独学でやっているので、技法も表現方法も限られていることから、今年の春から漆芸家の江藤雄造先生の下で漆塗りを習うことにしました。
独学でやってきた私にとっては、本格的な漆塗り技法はすべてが初体験のようなもので、ほとんど基本の基を学んでいるレベルですが、毎回目からうろこのような新鮮な体験とその難しさに苦労しています。
今日は、漆芸家の江藤雄造先生の漆・金継ぎの個展を姫路市の三木美術館へ見に行ってきました。
蒔絵や螺鈿、乾漆、籃胎漆器など多岐にわたる高度な技法の作品。
オリジナル作品より美しく見えてくる金継ぎの作品。金継ぎの中に蒔絵や螺鈿が施してあったり、わずかに残った貴重な陶片をもとに完品の状態に復元した作品など、金継ぎの高度で奥の深い作品も素晴らしいものでした。
そして漆をもっと身近なものに感じてもらう作品として、床に置いた漆作品の上を歩いてもらえるようにしたり、漆で染めた紙の蝶を来場者が会場に張って会場を演出していくなど、ほとんど体験したことのない漆作品の個展でもありました。
伝統的なものから現代的なアート作品まで、幅広い作品と漆の可能性や新たな表現方法に、本当に感動する作品展でした。
機会がありましたらご覧いただけましたらと思います。
三木美術館 2017年11月19日まで(火曜日休館)10:00~18:00
兵庫県姫路市本町241番地