蓋物の器

四角い箱などを手で彫ると、とても面倒ですが、なぜか手で彫った箱に魅かれるものがあります。
そして、箱には蓋があったほうがカッコいいと感じます。
ただでさえ、面倒な箱彫りに蓋をつけると、お椀や鉢に比べると、倍以上の手間と時間がかかります。
それでもそんな箱ものの蓋がぴったりと収まると、不思議な達成感が、疲労を帳消しにしてくれます。
昨年のクラフトフェアで、とてもいびつな形の蓋物を作って販売していたら、若いミュージシャンの方が買ってくださった。
ほとんど実用性を考えず作っていたので、売れることなどほとんど期待せずに持っていったのですが、これに色々入れたいものがあるとのこと。
蓋物の箱、それは単なる器と違って、何かストーリーが生まれる要素を持っているのかもしれません。
写真のものは、残念ながらその時のものではありません。

2023年1月13日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ