欅しのぎ大皿

以前に欅(けやき)の木で作った鎬(しのぎ)の大皿です。
おおよそ縦25センチ、横45センチの美しい杢目の欅の板に、ざっくりと鎬と呼ばれる彫を斜めに入れています。
以前にこのよう陶製の板皿を見たことがあって、いつかいい板が見つかったら、木の大皿を作ってみたいと思っていました。
焼き締めの陶器のような表情が出せると思われる欅の板が見つかり、ざっくりと彫り上げてみました。
漆を塗ると、板の表情が豊かになり、いい雰囲気の板皿ができたように思います。
このサイズの陶製の板皿ですと、かなりの重さになるのですが、木で作るとずいぶん軽く、取り回しも、収納も楽になります。
この皿に料理をざっくりと盛り付けて、野趣あふれる雰囲気を味わってみたいものです。

2022年2月9日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

欅の大鉢を彫る

欅の木を彫った大鉢です。
大きな塊のような欅の木を、思いのままフリーハンドで刳り抜いて作っています。
杢目も複雑で、節のような穴もありますが、どこをどう彫るのか、木と向き合って彫る輪郭を決めていきます。
とても厚くて固い木なので、正直手ですべて彫ることはできないので、ディスクグラインダーに取り付けた、ディスクカービングで、おおよそ彫り込み、手で形を整えていきます。
手彫りと言う表現を、私自身よく使っていますが、大方はこのような作り方です。
なので、純粋な手彫りとは言えません。
とは言え、木の塊を前にして、機械の手助けを得ながらも、どう彫り抜くかという、木と向き合う思いに変わりはない思っています。
木との一期一会の器作りは、楽しく魅力的です。

2022年1月29日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

栃の輪花盆

栃の木で輪花盆を作りました。
普段あまり作ることのなかった輪花型のお盆ですが、海外からのお客さんのご注文で、作らせていただきました。
直径34センチと大きめのお盆ですが、ちょうどいい栃の板があって作ってみましたが、拭き漆塗りで仕上げると、墨絵のようなにじんだ景色の、とてもいい感じのお盆ができました。
栃の木は、木によってかなり個性のある木ですが、この度の栃の木は、輪花型のお盆の雰囲気を盛り上げてくれる、私としてはベストマッチの板でした。
幅の広く薄いお盆を作ると反りが気になるところですが、この板は時間を置いても、反りも捻じれも生じず、そう言った意味でもとても良い板でした。
何かきっかけがないと、新しい作品はなかなか生まれないのですが、とても良い機会をいただきました。

2022年1月25日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

端材の端材

先日、朽ちかけた端材で作った板皿のことを書きましたが、その板皿を作った端材が捨てられず、さらに小さな板皿の作品を作りました。
杢目が結構気に入っていたので、一定の大きさの板皿は、4枚しか取れませんでしたが、その残りを捨てるのが惜しまれて、小さな不定形な板皿を2枚作りました。
小さいなりに、小さな飾りの敷板や茶托として使えそうです。
捨ててしまうのは簡単ですが、まだ何か出来ないかと考えるのも面白いことです。
こんなことをいつまでも考えているので、端材が捨てられず、大量の段ボール箱が、工房中にあふれ、作業スペースをどんどん狭くしている状況です。
材料のどこで、捨てる端材としての一区切りをつけるか、悩ましい問題です。

2022年1月22日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

端材への思い

最近工房内の材料がとても多くなったこと、そして製作後に出来た端材が捨てられず、大量に溜まってきたこともあって、保管場所が無くなってきので、工房の片隅に仮設の材料置き場を作りました。
整理をしていると、小さかったり、薄かったりして捨てられず、いつか使うこともあるだろうと、ただため込んで忘れてしまった材料が大量に出てくる。
そんな中から出てきた、朽ちかけた栗の薄板。虫穴はあるし、部分的に腐っている。それでも杢目がなんとも魅力的。いっそこれをそのまま生かして、何かできないかと思って、小さな板皿が4枚できました。
朽ちかけた板も漆を塗ると杢目の表情が生き生きとして、朽ちた部分が漆で固まって真っ黒になって、表情にコントラストがついて、いい感じになってくれました。
虫穴も人為的でない表情が面白い。
私なりにいい板皿ができてうれしい限りです。だから端材が溜まってしかたがないのかもしれません。

 

2022年1月19日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

板皿を作る

2022年2月中旬に、兵庫県内のギャラリーでガラス、金属の作家の方、そして木工の私の3人展を予定しています。
展示会に向けて、板皿を作りました。
栗の木の味わいのある杢目を生かした、シンプルな板皿です。
表面は四方反りの豆がんなで仕上げています。表面が、きれいなフラットな状態だと、どうも落ち着かなくて、少し豆がんなで表情をつけると、杢目もやわらかく見えてくるように思います
はがきより一回り大きいぐらいの板皿で、拭き漆塗りで仕上げますので、銘々皿として、茶托として使えると思います。
また、ちょっとした飾り台にも使えそうです。
木に求める魅力はいろいろありますが、やはり木の味わいは、第一に杢目かなと、自然が作り出す美しさは魅力的です。
拭き漆塗りで、どのように仕上がるのか楽しみです。

2022年1月8日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

2021年の大晦日

工房えらむも2021年の大晦日を迎えました。
相変わらずの製作スピードの遅さ、技術の無さ故、オーダーをいただくと納期などに追われ、思うように作品作りがなかなかできなかった一年でした。
そんな中で今年は、いろいろ海外とのご縁いただき、台湾の国立台湾工芸研究発展センターで開催された、台湾・日本交流企画展に出品させていただきました。
また、私の作品はどちらかと言えば和風テイストの作品ですが、香港やデンマークからオーダーをいただき、作品が海外で販売されたり、お使いいただく機会を得ましたことを嬉しく思います。
来年も、個展や展示会の予定がいくつか入っています。できる限り自身の持ち味を引き出した、皆さんに楽しんでいただける作品を作っていきたいと思います。
大晦日も工房で終日仕事をしていましたが、締めくくりは、新年への思いを込めて、工房に自分で作ったしめ縄を飾りました。
藁は実家の田んぼから、ウラジロや松やナンテンなど、すべて近くの雑木林などからの頂きもの。
私たちは、自然からの頂き物で仕事をさせていただいていることに感謝して、その思いをしめ縄に込めて、新年を迎えたいと思います。
この一年本当に沢山の方のお世話になりました。
皆様に心より感謝申し上げます。

 

かんな仕上げの器

私の木の器作りは、木工ろくろを使用せず、おおよそ機械的に荒彫りをしたものを、手彫りで仕上げるやり方で製作しています。
手彫りの、のみ跡を残した表情が好きで、その上に拭き漆塗りなどで塗装を行っていくやり方です。
表面を滑らかにサンドペーパーなどで磨いた方が、杢目が美しく表現できるのですが、なんとなく平滑に磨かれた表情が、冷たく感じるので、あまりこの方法は行っていません。
最近、隣町の鍛冶師さんが作られた豆がんなが、とても気に入って、四方反りの豆がんなで、器を仕上げるやり方が多くなりました。
ほど良いかんな削りの手の跡と、杢目もほどよい加減で表情美しく表現できるので、手彫り一辺倒だった器づくりも、かんな仕上げにより幅が広がってきました。
これも鍛冶師さん手作りの、独特の切れ味の豆がんなとの出会いのおかげと言えると思います。

2021年12月26日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

栗の木の抹茶茶碗

栗の木を彫って作った抹茶茶碗です。
今回の茶碗は、陶芸で言えば、ヘラでざっくりと掻き落としたような表情にしてみました。
少し黒っぽい拭き漆塗りで、使い込んだ古民具のような雰囲気に仕上げています。
お茶碗を作るのは、やはり難しいです。
造形、表情など、奥が深く、私が作るお茶碗は、評価に値しないものかとい思いますが、いつかもう少しいいものができないだろうかと言う思いで、作り続けていきたいと思います。
そして茶碗と言う一点もの作品を探求していくのは、とても面白いものです。
最近は、アウトドアブームもあって、気軽に野点を楽しまれる方も増えているようです。
軽くて壊れにくく、持ち運びしやすい木の茶碗の魅力も伝えていきたいと思います。

木の抹茶茶碗

2021年12月21日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

刳りもの重箱の仕上がり

栗の木を彫って作った重箱の漆塗りが終わり、出来上がった状態です。
コンパクトな5寸(15センチ角)二段重箱と、7寸(21センチ角)一ケ重箱。
最近は、あまり大きな重箱より、少し小さめのものを好まれる方が多いようです。
拭き漆塗りで、少し黒目の方が、料理が映えるように感じて、少し黒っぽくしています。
写真が良くないので、全体的に真っ黒な感じに見えますが、栗の木の杢目の感じはしっかり味わえる感じにしています。
市販のおせち料理も、手作り感満載の刳りもの重箱に盛り付けていただけると、また雰囲気も、味わいもひとしおかなと思います。

刳りもの重箱

 

2021年12月11日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ