細かい鎬(しのぎ)の器

最近、木の器に細かい鎬(しのぎ)を入れた作品を作っています。
鎬紋とは、本来は、刀剣の刃と峰の間に貫いて走る稜線のことを言うようですが、陶芸などの技法としては、素地(きじ)の表面に、凹みを付けて模様にするものです。凹みは放射状や、平行線で、連続して削ずり、その境は凸状の筋になります。この筋を鎬と言います。
これまで、鎬を入れた作品は作っていましたが、どれも比較的太い鎬でした。最近、杢目に逆らって、細かい鎬を彫って見たところ、鎬の奥に現れる杢目が何となく面白くて、ちょっとしたマイブーム的に作っています。
細い彫刻刀や丸鑿で彫るのですが、細かい分、彫る数が増えるので、時間と労力がかかるのが大変です。それでも年輪を重ねた杢目の数のように、人の手を加えていく作業もまた感慨深いものを感じます。
1月10日から東京ミッドタウン・デザインハブで始まる、第54回日本クラフト展の作品も、栗材に細かい鎬を入れた器を出品しています。機会がございましたら、ご高覧いただければと思います。

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2015年1月6日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

コナラの器

最近、近所の方からコナラの板を頂きました。
コナラは、工房の周辺地域にたくさん自生している木で、ずっと以前に伐採したコナラの木を製材して、納屋に保管しておられたようですが、もう使うこともないので、ということで頂きました。
2メートル少々の板ですが、厚さが6〜7センチもあると一人では持ち上げられないほど重量があります。
これまでほとんど使ったことのない木ですが、十分乾燥しているとは言え、緻密で堅く、とても重たい木です。
27センチ径の器を作ってみましたが、彫るのも堅く、なかなか一苦労でした。工房周辺の雑木林に多く自生している木の、野生の逞しさのようなものをひしひしと感じます。
仕事場の正面にあり、毎日ながめている、工房最大の木もコナラです。出来上がった器と工房のコナラを、無理やり重ねて写真を撮ってみました。
最初に作ったこの器は、木を頂いたご近所さんにプレゼントしようかと思っています。

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2014年12月19日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

飾台をつくる

日頃は、木の器を中心に作っていますが、お正月の時期が近付くと、いろいろな置物や花瓶などを飾る台を製作しています。
特に定番化して製作している訳ではなく、工房の中にある材料の中から気に入ったものを選び出してつくる、一点物がほとんどです。
この時の材料選びがなかなか楽しいもので、個性的な木の方がいろいろ創作意欲をかきたてられます。ひびや節のある材も器には向かなくても、飾台にはそれなりに味のある景色を創ってくれるので、どう表現するか、そこが面白いところです。
あくまで飾るものをひきたてるものであるので、シンプルにうるさくないように作るようにしています。
写真の作品は、楕円のものは栗材を使って、長方形のものは欅を使って漆塗りで仕上げています。

飾台飾台

 

 

 

 

 

 

 

 

2014年12月11日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

刳り物の重箱の仕上がり

ギャラリー住吉倶楽部さんでの、お正月用品の合同企画展「賑々しく正月迎え展」用に製作している刳り物の重箱。
納品も真近となり、漆塗りから、乾きも十分時間を取り、随時仕上がってきました。
すべて栗の木を彫って作った重箱に、拭き漆で仕上げています。
仕上がりの一部として、きれいな木目を蓋にした7寸の一ヶ重と、黒くつや消し漆で仕上げた7寸二段重。
おせちが映えるよう、シンプルなデザインと色使いにしています。

刳り物重箱刳り物重箱

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2014年11月18日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

豆皿をつくる

栗の木を彫って豆皿を作りました。
もう11月ともなり、もうすぐお正月、少しおめでたい雰囲気の和文様をモチーフに豆皿を作りました。
ひとつは松。もう一つは木瓜(もっこう)。
京都の老舗、緑寿庵清水の金平糖があったので、入れてみました。
黒く拭き漆をしていますので、いろいろなものを入れて楽しむことができればと思います。
今後、もっと豆皿のバリエーションを増やしたいと思います。

木の豆皿

 

 

 

 

 

 

 

 

2014年11月4日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

栗の重箱を彫る

予定していたクラフトフェアも終了し、これからは、お正月用品の企画展に向けて、本格製作に入ります。
お正月用品以外にも10月中に作らなければいけないもの、11月の展示会に向けて作りたいものもあるのですが、10月は、親しくしている作家さんの見たい展示会もいろいろあり、悩ましく、そして忙しい一か月になりそうです。
栗材の6寸三段重箱を彫っています。刳り物の重箱なので、一段ずつ彫って製作します。
鑿跡を残した、ざっくりとした重箱ですが、どの段もある程度治まりよくして、一段でも二段でも使えるように、作るようにしたいと思っています。ただ三段重ともなると、私には、なかなか時間がかかって大変な作業です。
重箱を彫ると、1年が終わりに近づいたことを、しみじみと感じますが、あとやり残していることを、年内にどれだけできるだろうかと、少々焦りを感じます。

刳りもの 栗 重箱

 

 

 

 

 

 

 

 

2014年10月9日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

栗の木の角皿を彫る

厚さ3センチの栗の木で、26センチ角の正方形の角皿を彫っています。
直線と平面で構成された器ということで、この場合、出来上がりとしては、きれいな直線で表現された、きりっとした雰囲気の器になると思うのですが、私は、器の内側は、ほとんど丸鑿でざっくり彫っているので、微妙に歪んだ直線で、まったりとした角皿になっています。
指物的なシャープな作品は、あまりうまくないので、自分なりの器表現のテクスチャーとして、丸鑿を多用していると言えるのかもしれません。
仕上げは、拭き漆塗りにする予定です。少し大きめの角皿で底を広くしたので、ちょっとしたお盆やトレーとしても使っていただけたらと思います。

木の器 栗の木の角皿

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2014年9月5日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

隅切り盆の仕上がり

先月、彫っていた栗の隅切り盆が塗り上がりました。
栗の木の素地が消えない程度に黒っぽく、拭き漆塗りをし、最終的につや消しにして仕上げました。
今回は、2センチ厚の栗の木を彫って、33×22センチの隅切り盆にしました。栗の木は、薄くすると反りの心配があるので、板目の板を避けて、柾目や追柾の板を使っていますので、やや木目の面白さに物足りなさを感じます。とは言え、ざっくりとした鑿跡と、一枚づつ異なる、栗の木の木目の個性を消すことなく、黒く拭き漆で仕上げ、栗の木の味わいを生かしながら、多用途に使っていただける隅切り盆になることをイメージして仕上げました。

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2014年8月19日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

栗の木のトレーを彫る

栗の板を彫って、小ぶりなトレーを彫っています。
厚さ2センチ、縦26センチ、横16センチのサイズで、カップや湯飲みにお菓子などを一緒にのせて使えるぐらいの大きさ。
栗の木を、ざっくりと丸鑿で彫って、周りを平鑿と豆鉋で、削っていきますが、全体的にざっくりとした手の跡が残った仕上がり。
最終的には、漆を塗ってトレーとしてだけでなく、器としても多用途に使えるようにします。

木の器 栗の木のトレー

 

 

 

 

 

 

 

 

2014年8月12日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

欅の角皿を彫る

刳り物の作品の多くは、自身の好みで、栗の木で作っています。
しかし最近、以前に作った欅の大皿の追加製作のご依頼をいただいたこともあって、ここ数日、欅を彫っていると、欅がおもしろくなってきました。
欅は、ちょっと自己主張が強い木の雰囲気があるのと、固いものが多いので、手で彫るのはなかなか大変なので、普段はあまり使っていません。今回、製作用に在庫の欅材を探していると、以前に買った面白い木がいくつか出てきました。
木をゆっくり眺めて、じっくりと一点ものを製作していくのは、刳り物の面白さ。この木を彫りたいと言う、衝動にかられて彫るのは、楽しいものです。
オーダーの作品が終わった後、大きな角皿を彫ってみました。木の自己主張を生かしてやることができたでしょうか。
それにしても、今日は台風の接近に伴い、閉め切った工房内での作業は、蒸し暑くて大変でした。

欅の角皿を彫る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2014年7月10日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ