お椀を彫る

栗の木でお椀を彫っています。
刳り物なので、厚さ2寸の板だとフリーハンドで、およそ4寸径のお椀に彫っていきます。
私にとっては正直なところ、このくらいのお椀を彫るのが、一番大変な作業かなと思います。
深い器を彫る場合、大抵ドリルでおおまかに穴を開けて彫っていきます。
大きな鉢だと、鑿を玄能で叩きながら、勢いよく彫っていくことができるのですが、 お椀くらいの口径と深さだと、玄能も使いますが、最終的には、手で彫ることの方が多くなります。底をさらえるのにも力が入り、結構大変な仕事です。
そして、お椀のフォルムは、見た目も重要ですが、使い勝手に大きく影響するので、こうしたフリーハンドのお椀を作るのは、かたちが一定ではないので、なかなか納得のいくものができません。

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2014年2月9日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

廃材のコラージュ

木の器を作っていると沢山の廃材がでます。
木と言う素材は、当然のように自然なものなので、割れや節があったり、腐っていたり、虫が食っていたりするところがあります。せっかくなので、できるだけそんな部分も生かして器にすることもしていますが、大方、器に向かない部分は除いて使います。
しかし、この除いた部分になかなか味のある表情があって、捨てられない。
そんなことから始めたのが、廃材のコラージュ。
面白そうな廃材と、小さくて使い道の無くなった木を組み合わせて、絵のようなものを時々作っています。
アクリル絵の具で少し色を付けたりして、また違った木の表情を表現できればと、楽しんでやっています。

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2014年1月30日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

朽ちたブナの木の器

もう10年ほど前なりますが、ブナの木を使った家具やクラフトのコンペがあり、応募しました。
その時、私は朽ちたブナの木で器を作りました。
器は、いわゆるテッポウ虫と呼ばれる、虫が穴を開け、そして一部は朽ち、ひび割れたブナの木をなんとか器にし、腐りかけた部分を漆で固めて作ったものでした。もちろん穴が開いていますので実用的とは言えません。
最近ではあまり話題にならなくなりましたが、当時は、ブナの森の保全が叫ばれ、保水力の高いブナの森を守る運動が高まっていたころだったように思います。たまたま、手元にあった朽ちかけたブナの木を見ていると、水と関係の深いブナの木は。どの木よりも倒れると、朽ちて土に帰っていくのが早いのではないかと思い、危ういブナの木の姿をそのままを器にして、応募することにしました。
コンペではもちろん入賞することはなく、ひとりよがりの作品で、主催者の方はきっと困惑されたのではないかと思います。
昨年の工房での展示会の時に、久しぶりに朽ちたブナの木の器を展示しました。多くの方が興味を示して手に取って見てくださり、「この器は、穴が開いているから使えないね」と言う方は、なぜかほとんどおられませんでした。

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2014年1月15日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

蓮弁の皿を彫る

蓮弁の皿を彫っています。
蓮の花は、仏教の象徴的な花として大切にされ、 蓮弁は、仏像の台座や光背、装飾に用いられています。
器とは言え、蓮弁を彫るのは、少し厳かな行為として、他の器を彫っている時と気持ちが違うような気がします。
私なりの表現として、栗の板を丸鑿でざっくりと彫って、普段使いの器として、漆で仕上げようと思っています。
この皿が、こころ穏やかに、癒しのひと時の一助になればと思います。

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2014年1月11日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

木の抹茶茶碗をつくる

以前から少しずつ木の抹茶茶碗の製作依頼をいただき、作っています。
刳り物の木の器を作っていますが、茶碗はやはり特別なものという思いです。
自分なりの木へのかかわり方や、これまで見てきたいろいろな道具から得たものを、自分なりの解釈で作っています。
しかし、以前に納めさせていただいた茶碗の高台の手直しを求められたりと、何より使い手の方のご意見を大切にしながら、日々勉強です。
今回は、3寸前後の栗の木を彫りました。
陶磁器とは違った、木の味わいを生かした茶碗になれば、と言う思いで作っていますが、なかなか難しいです。
刳り物の木の器を作っている者としては、木の茶碗の製作依頼をいただけることは、本当に感謝の思いです。

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2013年12月24日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

お食い初めセットの納品

お食い初めセットのご注文をいただき、出来上がりましたので、納品させていただきました。
セット内容はおまかせいただけると言うことでしたので、楽しんで作らせていただきました。せっかくなので、お祝いごとに使用された後も、長く普段使いできるものをという思いで製作しました。
トレイは、お盆としても使えるように少し大きめのものを、椀類は少し小さめで丈夫なものにしました。
お箸、スプーン、フォークは、蓋に名前と生年月日を入れたカトラリーボックスに収納できるようにしました。これは、やがて成長とともに使わなくなったカトラリーを、小さな歯型などのついた成長の記念の品として、ボックスで保管できればと言う思いでつくりました。
すべて木を彫って作ったので、少し素朴な感じのお食い初めセットですが、お使いいただけることに感謝し、子供さんの健やかな成長を、心からお祈りしたいと思います。

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2013年12月10日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

ぐい呑みを彫る

年末に入り、ぐい呑みの製作の依頼をいただきました。
年末年始、これから機会が増えるであろうお酒の場を楽しんでいただけることを考えながら、ぐい吞みを作っています。
木は、栗、欅、栃などで製作していますが、写真のぐい呑みは、栃を彫って、漆を塗ったものです。
かたちは、おとなしいシンプルなものですが、木の質感と口あたりのよいものになるように作りました。
このぐい呑みで、お酒の場が盛り上げればうれしいのですが。

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栃の角鉢を彫る

日頃は栗の木で器を彫っていることが多いが、栃の木も好きな木のひとつ。
今回は、栃の木で角鉢を彫った。
できるだけフリーハンドで、気分に任せて彫っていく。
栃の木は一見おとなしい木の印象があるが、内に秘めた個性の強い木だと思う。
その実、拭き漆を施すと、その個性が現れる。特別なことはなにもしない、ただ漆が木にまかせて染み込んでいくだけ。
その表情には、地味なものから派手なものまでさまざま。どんな表情と出会えるのか、そこが楽しみで栃の木を彫っているような気がする。

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合鹿椀への思いを彫る

先のブログで紹介した、合鹿椀のような力強いお椀を作ってみたいと言う思いは、器づくりをする中でいつも持ち続けています。
合鹿椀は、高台の高い大ぶりのお椀で、3〜4寸近い厚みのある材からできているようです。そのくらいの厚い板になるとなかなか手に入らないので、手に入ると、合鹿椀のようなお椀を無性に作ってみたくなります。
今回、4寸近い厚みの栗の乾燥材が手に入ったので、彫ってみることにしました。
とは言え、合鹿椀は、欅などの材を、大まかに手斧で木取りしたものを、人力によるろくろで成形して作られたようですので、私のようにろくろを使わず、手で刳りぬいて作るお椀とは、異なることになります。
合鹿椀への思いを少しでも表現できればと、いつも思います。

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合鹿椀との出逢い

もうかなり以前のことですが、石川県の旧 鳳至郡柳田村に合鹿椀と呼ばれる、江戸時代以前から作られていた古椀があり、私はその写真を見て衝撃を受けました。
そのお椀には、素朴さの中に凛としたたたずまいがあり、それでいて何とも言えない力強さを感じました。
1986年ごろ、趣味の登山に明け暮れ、いつか山や自然の中で暮らしたいと思いをめぐらしながら、どこか移住者を受け入れてくれるような山村はないかと漠然と探していました。その時出会ったのが、石川県の柳田村の特別村民制度。村役場に入会の案内資料を取り寄せた中に、合鹿椀の小さな写真と紹介文がありました。その写真のお椀にこころ魅かれ、漆器の産地である輪島市に近いことから、木の器を作ってみたいと言う思いが重なって、1986年12月に柳田村特別村民となりました。
それから合鹿椀のことが気になり、いろいろ調べましたが、まだ当時はインターネットなどほとんど無い状況で、わずかに紹介された本を頼りに合鹿椀の世界を知るだけでしたが、その魅力に魅かれていきました。
恥かしながら、柳田村特別村民になりましたが、結局一度も柳田村を訪れることもなく、ましてや本物の合鹿椀を目にすることもなく、柳田村から送られてくる物産や村の広報を頼りに、村への思いをはせるだけに終わってしまいました。
しかし合鹿椀との出逢いが、自分で木の器を作るひとつのきっかけとなり、いつか合鹿椀のようなお椀を作ってみたいと強く思うようになりました。

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