お寺の住職さんからのご依頼で、硯箱を作らせていただきました。
大切にされている硯に、ぴったりに収まるサイズの硯箱を希望されていて、私の作風で表現した箱を作らせていただきました。
硯箱の下の箱部分を栗の木で、蓋の部分を栃の木で作り、拭き漆塗りで仕上げています。
蓋は、栃の木の少し表情のある杢目を生かして、拭き漆塗りで仕上げていますが、思いがけず、森の木立のような表情が出てきました。
原石をそのまま生かして加工して作られた硯の表情を、受け入れてくれているような雰囲気になったような気がします。
オーダーいただく方の思いを受け止めて作る一点ものは、作っていてやはり楽しい気がします。
昨日、オーダーいただいたお寺へ、出来上がった硯箱をお届けさせていただきましたが、住職さんには気に入っていただけて良かったです。