2022年の大晦日

工房えらむも2022年の大晦日を迎えました。
相変わらずの製作スピードの遅さ、技術の無さ故、納品に時間がかかるなど、順調な作品作りには程遠い一年でした。
とりわけ今年は、仕事の疲れの蓄積なのか、歳のせいなのか、肩こり、首こりに悩まされ、思うように作品作りの出来なかった1年でもありました。
来年は体を労わりながら、皆さんに楽しんでいただける質の高い作品作りに重点を置いて、活動して行きたいと思います。
工房での大晦日の締めくくりは、新年への思いを込めて、自分で作ったしめ縄を飾りました。
藁は実家の田んぼから、ウラジロや松やナンテン、マンリョウ、竹など、すべて近くの雑木林などからの頂きもの。
自然からの頂き物で仕事をさせていただいていることに感謝して、その思いをしめ縄に込めて、新年を迎えたいと思います。
この一年本当に沢山の方のお世話になりました。
皆様に心より感謝申し上げます。

 

2022年12月31日 | カテゴリー : 工房の四季 | 投稿者 : えらむ

三段入れ子箱を作る

ご注文をいただいて、栗の木を彫って、三段の入れ子箱を作りました。
今年最後の納品で、最も製作に苦労したものでした。
一番外側の箱が21㎝角で深さ6.5㎝、次の真ん中の箱が19㎝角で深さ5.5㎝、一番内側の箱が17㎝角で、深さ4.5㎝の三段の入れ子。それに23㎝角の蓋がついています。
一般的な箱モノは、板を組み合わせて作られるものが多いですが、私の作品は刳りものとして製作していますので、すべて、板を彫り抜いて製作しています。
一番大きな箱は、深さが6.5㎝ありますので、なかなか彫るのに苦労しました。
すべて黒く拭き漆塗りで仕上げています。
蓋の部分も、深さが2.5㎝ありますので、お盆や器としても使えるようにしています。
組み合わせは、自在でいろいろな使い方ができて、コンパクトに収納できるのが入れ子箱の魅力だと思います。
お届けまで1年近くお待たせしてしまったのですが、先日、納品させていただいたお客様から嬉しいメールをいただき、苦労が報われた思いです。
今年最後の製作、納品をとても気持ち良く締めくくりさせていただくことができました。ありがとうございました。

2022年12月28日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

栃の木のお椀

栃の木のお椀の製作です。
高さ約7センチ、口径約14センチの少し大ぶりなもの。
手彫りで、ゆったりとした雰囲気のお椀にしています。
手彫りと言っても、純粋に手鑿のみですべて彫り上げたものではありません。
ドリルで下穴を開けたり、グラインダー等で削ったりしてかたち作っています。
木工ろくろを使っていないと言うことに過ぎないのですが、いろいろな手道具や機械を使いながらも、できるだけ手の感覚を反映させながら、器を作っていると言うことです。
仕上げは、撥水セラミック塗装です。
お椀のように、水分のある熱いものを入れることの多い器を。木のナチュラルカラーで仕上げる場合は、ウレタン塗装やガラスコーティングなどがよく使われますが、木の自然な風合いを生かしながら、丈夫で熱に強く、匂い移りを防いでくれる、食品に安全なセラミック塗装が最適と考えています。

2022年12月22日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

硯箱を作る

お寺の住職さんからのご依頼で、硯箱を作らせていただきました。
大切にされている硯に、ぴったりに収まるサイズの硯箱を希望されていて、私の作風で表現した箱を作らせていただきました。
硯箱の下の箱部分を栗の木で、蓋の部分を栃の木で作り、拭き漆塗りで仕上げています。
蓋は、栃の木の少し表情のある杢目を生かして、拭き漆塗りで仕上げていますが、思いがけず、森の木立のような表情が出てきました。
原石をそのまま生かして加工して作られた硯の表情を、受け入れてくれているような雰囲気になったような気がします。
オーダーいただく方の思いを受け止めて作る一点ものは、作っていてやはり楽しい気がします。
昨日、オーダーいただいたお寺へ、出来上がった硯箱をお届けさせていただきましたが、住職さんには気に入っていただけて良かったです。

2022年12月17日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

木の抹茶茶碗作りに思う

栗の木を彫って作った、抹茶茶碗と棗。
栃の木を彫って作った、輪花型のお盆。
師走の日々、お茶を頂きながら、ゆったりとしたいものです。
木の抹茶茶碗も使われる方が増えてきたのでしょうか、多くはありませんが時々ご注文をいただくことがあります。
抹茶茶碗は、奥が深く、なかなか難しい世界で、納得のいくものができませんが、だからこそ作ってみたくなる器です。
陶器の抹茶茶碗には、名品と呼ばれるものが数多くありますが、木製の名品と呼ばれるものは、私が知らないだけかもしれませんが、ほとんどみかけることがありません。一生かかっても木製の名品と呼ばれような茶碗ができるとは思いませんが、陶器の茶碗と並べられるくらいのものがいつかできるようになればと思います。
最近は、日用品の器を数多く作ることが、仕事の中心になっていますが、納得できる木の茶碗作りをとことん追求するような仕事に、いつかシフトしていければいいなと思う日々です。

2022年12月13日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

2022年薪ストーブの季節

2022年、今年も工房では、薪ストーブの季節を迎えました。
ローコストで、廃材を使って手作りした工房の建物なので、荒壁だけで、断熱材の入っていない建物は、冬の寒さがとても堪えます。
冬を乗り切るには、薪ストーブは必需品です。
今年はいろいろあって、薪作りをさぼっていたため、ほとんど薪の貯えが出来ないまま、冬を迎えてしまいました。工房の仕事で出でる端材でしのいでいますが、それもすぐ尽きてしまいそうな感じです。
日頃から、こまめに薪づくりをしておけば良かったのですが、毎年この反省は生かされず、さてどうしたものかと思う日々です。
しばらくは、工房から出た端材と、稲作をやっている友達に持って来てもらった、使わなくなった稲木が同頼みの綱です。

2022年12月6日 | カテゴリー : 工房の四季 | 投稿者 : えらむ

チャリティーのためのミニアチュール展

2022年12月3日から19日まで、兵庫県姫路市のギャラリー「ルネッサンス・スクエアー」で開催される、第35回 チャリティーのためのミニアチュール展に出品いたします。
出品された作品を入札形式で、最高額の方にお譲りするオークション形式で、入札額の一部がチャリティーとして寄付されます。
兵庫県内の作家の方を中心に県内外の各分野から150名の小作品、約300点が出品されます。
私としても、脱サラで始めた木工房ですが、何とか続けて来られたのは、お客様や地域の皆さんの支援のおかげと言う思いもあり、微力ながら何かお返しさせていただく機会として、出品させていただくことにしました。
このチャリティーイベントは歴史もあり、私も以前に入札して絵画を落札購入したこともあります。良い作品を、場合によっては安価で購入できる機会でもあります。
入場無料、もちろん観覧だけでもお楽しみいただけます。
私は、木の器小品を2点出品しています。ギャラリー会場でもインターネットでも入札できますので、よろしければチャリティーにご協力ください。
【会期】
2022年12月3日(土)~18日(日) 水曜休館 10:00~18:00
【会場】
ギャラリー ルネッサンス・スクエア
兵庫県姫路市三左衛門堀西の町205-2
株式会社パナホーム兵庫1F
TEL 079-224-8772
2022年12月1日 | カテゴリー : 展示会 | 投稿者 : えらむ

阪急うめだ本店にて二人展

阪急うめだ本店10スーク暮らしのアトリエにて、2022年11月23日より29日まで、陶芸家の大杉康伸さんと工房えらむの田中陽三による二人展「大切な人と囲む、あたたかな食卓」展を開催します。
陶芸家の大杉康伸さんは、とても親しい作家さんで、何故か図らずもご一緒させていただくことの多い、陶芸家さん。使いやすい実用的な器や土鍋は、冬のこの時期にぴったりな作品ばかりです。
私は、年末の冬の食卓や年末年始のハレの日を彩る食器やお盆をメインに展示販売させていただきます。
11月23日(水・祝)と26日(土)は、大杉さんと一緒に17時前後まで在廊予定です。
大切な人と囲む、あたたかな食卓を楽しんでいただく、食器を沢山取り揃えてお待ちしております。
お時間ございましたらお立ち寄りください。

阪急うめだ本店 10階スーク暮らしのアトリエ
2022年11月23日(水・祝)〜11月29日(火)
OPEN   10:00〜20:00 (最終日は16時まで)
在廊日 11月23日(水・祝)・26日(土)10:30~17:30

 

2022年11月21日 | カテゴリー : 展示会 | 投稿者 : えらむ

映画「コットンダイアリー」上映会

私の工房に時々、立ち寄ってくれていた女子大生の尾松琴音さんが、卒業制作で作った映画が話題となり、同じ小野市内で家具工房を営まれている、オカモトカグさんのショールームで上映会がされることになり、昨日見てきました。
「コットンダイアリー」と言うタイトルの映画は、大学の卒業制作で作られた作品ですが、高い評価を受け、神戸の元町映画館で上映されるなど、NHKのテレビなどでも取り上げられました。
工房に来られた時に、いま苦労して映画を作っていていると言う話は聞いていましたが、実際に見させていただくと、ごく身の回りの日常を題材に構成されていますが、作者が感じたさまざまな思いをしっかり映像に表現した、とても好感の持てる映画でした。
この度の上映会の会場となったオカモトカグさんは、一級家具技能士の高い技術で、洗練されたデザインを取り入れたオリジナル家具、オーダー家具を作られています。
洗練された家具の並ぶショールームも、とても素敵な空間でした。
私の住む小野市にも素敵なクリエイターが増えてきたことを、とても嬉しく思います。

2022年11月14日 | カテゴリー : 作家の方々 | 投稿者 : えらむ

工房えらむの冬支度 展

2022年11月19日(土)から11月27日(日)まで、兵庫県加古川市にある「器と雑貨 moi」にて、工房えらむ の冬支度展を開催させていただきます。
今回は、田中雅子の手織り作品と関連雑貨をメインに、田中陽三の木の器の夫婦のユニットでの展示会です。
織作品を中心に、織衣、マフラー、鞄、アクセサリーなどを展示販売します。
木の器は、オイル仕上げのパン皿やカッティングボード、カトラリーなどカジュアルなものを展示販売します。
お店には、私たちの作品以外にも素敵な雑貨や器が販売されています。お気軽にお立ち寄りください。

11月20日(土)と23日(水) 13:30~約2時間 「草木染のウールマフラーを織る」ワークショップを開催します。
参加費 材料費税込み4950円 各日定員2名
参加ご希望の方は、器と雑貨 moiさん(TEL 079-422-3566) へ直接お申し込みください。

器と雑貨 moi  兵庫県加古川市北在家2482 TEL 079-422-3566
期間 2022年 11月19日(土)~11月27日(日) 休み 22日(火)  10:30~17:30

2022年11月12日 | カテゴリー : 展示会 | 投稿者 : えらむ