木の鎬鉢を彫る

厚さ2寸弱のほぼ柾目の栗材で8寸の鉢を彫りました。
柾目で彫った鉢は少し印象が弱いので、鎬(しのぎ)を入れることにしました。
鎬は、陶芸だと柔らかい粘土をカンナで削っていくので、あまり力のいらない作業ですが、木の器に鎬を入れるのは、特に器の側面となると少々大変な作業です。
良く研いだ深丸の丸鑿を、私は器の側面のカーブに添って底から縁へ彫っていきます。始めは鑿を軽く手で押しながらその後、玄能で勢いよく彫っていきますが、私には力加減に気を使う骨の折れる作業です。

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