2023年1月の工房Open日

今週末は2023年最初の「工房えらむ」の工房Open日です。
2023年1月の工房Open日は、1月21日(土)、22日(日)、23日(月)10:00〜16:00 の3日間です。
基本、月1回の工房Openを予定しているのですが、今年も各方面での展示会やイベントなどの予定もあり、申し訳ございませんが、1月の工房Open以降は当分の間、工房Openはお休みいたしますのでご注意ください。
なお今後の予定はホームページでご案内させていただきます。
工房Open日では、日頃製作しています木の器等の作品、織の作品と、あると楽しい古道具、古民具を展示販売いたします。とりわけ、古道具、古布類は在庫があります。
見学、おしゃべり歓迎いたします。
冬の工房へお気軽にお立ち寄りください。

 

2023年1月16日 | カテゴリー : 展示会 | 投稿者 : えらむ

蓋物の器

四角い箱などを手で彫ると、とても面倒ですが、なぜか手で彫った箱に魅かれるものがあります。
そして、箱には蓋があったほうがカッコいいと感じます。
ただでさえ、面倒な箱彫りに蓋をつけると、お椀や鉢に比べると、倍以上の手間と時間がかかります。
それでもそんな箱ものの蓋がぴったりと収まると、不思議な達成感が、疲労を帳消しにしてくれます。
昨年のクラフトフェアで、とてもいびつな形の蓋物を作って販売していたら、若いミュージシャンの方が買ってくださった。
ほとんど実用性を考えず作っていたので、売れることなどほとんど期待せずに持っていったのですが、これに色々入れたいものがあるとのこと。
蓋物の箱、それは単なる器と違って、何かストーリーが生まれる要素を持っているのかもしれません。
写真のものは、残念ながらその時のものではありません。

2023年1月13日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

豆皿を想う

2023年が明けて、工房えらむもゆっくり始動しています。
昨年12月は、体調管理に重点を置いて、ほとんどスローペースで過ごしていたこともあって、新年もペースが上がらず、なかなか本稼働とならない日々です。
まだ今日までお正月、松の内と言うこともあって、これまで作ってきた吉祥柄の豆皿について考えています。
昨年、少しバリエーションを増やしたいと、鯛やオシドリ、千鳥などを新しく作ってみました。
とりわけ、おめでたい鯛の豆皿が作りたくて、いろいろ考えた結果の豆皿なのですが、あまりにオーソドックスなデザインで、その後ほとんど作らず仕舞いとなっています。
工房にやって来た美術専攻の女子大生に鯛の豆皿を批評してもらったら、もう少しデフォルメした方がいいんじゃないかと思うと、率直に言われ、その通りと思うのですが、なかなかデザインが浮かばず、そのままになっています。
これまで作ってきた豆皿は、古くから意匠的にほとんど確立されたデザインを、そのまま豆皿に写し取ったようなものなので、恥ずかしながら、そのデザイン性に依拠しているものと言えると思います。
小さな豆皿ですが、シルエットだけで存在感が伝わるような、シンプルで面白いオリジナルの豆皿が出来ないだろうかと思う日々です。

2023年1月7日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

2023年 明けましておめでとうございます。

2023年 新年明けましておめでとうございます。
昨年は、多くの方のお世話になりありがとうございました。
これまで続けてこられたのは、皆様の方のおかげと感謝しています。
まだコロナ禍の脅威は続いていますが、私たちの作るものや工房活動を通じて、少しでも暮らしに潤いを感じていただければと思います。
今年も小さな林の工房で、自然と寄り添いながら、気負わずじっくりと作品作りに取り組んでいきたいと思います。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
(写真は、私のコレクションの古い菓子木型です。)

2023年1月1日 | カテゴリー : 工房の四季 | 投稿者 : えらむ

2022年の大晦日

工房えらむも2022年の大晦日を迎えました。
相変わらずの製作スピードの遅さ、技術の無さ故、納品に時間がかかるなど、順調な作品作りには程遠い一年でした。
とりわけ今年は、仕事の疲れの蓄積なのか、歳のせいなのか、肩こり、首こりに悩まされ、思うように作品作りの出来なかった1年でもありました。
来年は体を労わりながら、皆さんに楽しんでいただける質の高い作品作りに重点を置いて、活動して行きたいと思います。
工房での大晦日の締めくくりは、新年への思いを込めて、自分で作ったしめ縄を飾りました。
藁は実家の田んぼから、ウラジロや松やナンテン、マンリョウ、竹など、すべて近くの雑木林などからの頂きもの。
自然からの頂き物で仕事をさせていただいていることに感謝して、その思いをしめ縄に込めて、新年を迎えたいと思います。
この一年本当に沢山の方のお世話になりました。
皆様に心より感謝申し上げます。

 

2022年12月31日 | カテゴリー : 工房の四季 | 投稿者 : えらむ

三段入れ子箱を作る

ご注文をいただいて、栗の木を彫って、三段の入れ子箱を作りました。
今年最後の納品で、最も製作に苦労したものでした。
一番外側の箱が21㎝角で深さ6.5㎝、次の真ん中の箱が19㎝角で深さ5.5㎝、一番内側の箱が17㎝角で、深さ4.5㎝の三段の入れ子。それに23㎝角の蓋がついています。
一般的な箱モノは、板を組み合わせて作られるものが多いですが、私の作品は刳りものとして製作していますので、すべて、板を彫り抜いて製作しています。
一番大きな箱は、深さが6.5㎝ありますので、なかなか彫るのに苦労しました。
すべて黒く拭き漆塗りで仕上げています。
蓋の部分も、深さが2.5㎝ありますので、お盆や器としても使えるようにしています。
組み合わせは、自在でいろいろな使い方ができて、コンパクトに収納できるのが入れ子箱の魅力だと思います。
お届けまで1年近くお待たせしてしまったのですが、先日、納品させていただいたお客様から嬉しいメールをいただき、苦労が報われた思いです。
今年最後の製作、納品をとても気持ち良く締めくくりさせていただくことができました。ありがとうございました。

2022年12月28日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

栃の木のお椀

栃の木のお椀の製作です。
高さ約7センチ、口径約14センチの少し大ぶりなもの。
手彫りで、ゆったりとした雰囲気のお椀にしています。
手彫りと言っても、純粋に手鑿のみですべて彫り上げたものではありません。
ドリルで下穴を開けたり、グラインダー等で削ったりしてかたち作っています。
木工ろくろを使っていないと言うことに過ぎないのですが、いろいろな手道具や機械を使いながらも、できるだけ手の感覚を反映させながら、器を作っていると言うことです。
仕上げは、撥水セラミック塗装です。
お椀のように、水分のある熱いものを入れることの多い器を。木のナチュラルカラーで仕上げる場合は、ウレタン塗装やガラスコーティングなどがよく使われますが、木の自然な風合いを生かしながら、丈夫で熱に強く、匂い移りを防いでくれる、食品に安全なセラミック塗装が最適と考えています。

2022年12月22日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

硯箱を作る

お寺の住職さんからのご依頼で、硯箱を作らせていただきました。
大切にされている硯に、ぴったりに収まるサイズの硯箱を希望されていて、私の作風で表現した箱を作らせていただきました。
硯箱の下の箱部分を栗の木で、蓋の部分を栃の木で作り、拭き漆塗りで仕上げています。
蓋は、栃の木の少し表情のある杢目を生かして、拭き漆塗りで仕上げていますが、思いがけず、森の木立のような表情が出てきました。
原石をそのまま生かして加工して作られた硯の表情を、受け入れてくれているような雰囲気になったような気がします。
オーダーいただく方の思いを受け止めて作る一点ものは、作っていてやはり楽しい気がします。
昨日、オーダーいただいたお寺へ、出来上がった硯箱をお届けさせていただきましたが、住職さんには気に入っていただけて良かったです。

2022年12月17日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

木の抹茶茶碗作りに思う

栗の木を彫って作った、抹茶茶碗と棗。
栃の木を彫って作った、輪花型のお盆。
師走の日々、お茶を頂きながら、ゆったりとしたいものです。
木の抹茶茶碗も使われる方が増えてきたのでしょうか、多くはありませんが時々ご注文をいただくことがあります。
抹茶茶碗は、奥が深く、なかなか難しい世界で、納得のいくものができませんが、だからこそ作ってみたくなる器です。
陶器の抹茶茶碗には、名品と呼ばれるものが数多くありますが、木製の名品と呼ばれるものは、私が知らないだけかもしれませんが、ほとんどみかけることがありません。一生かかっても木製の名品と呼ばれような茶碗ができるとは思いませんが、陶器の茶碗と並べられるくらいのものがいつかできるようになればと思います。
最近は、日用品の器を数多く作ることが、仕事の中心になっていますが、納得できる木の茶碗作りをとことん追求するような仕事に、いつかシフトしていければいいなと思う日々です。

2022年12月13日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

2022年薪ストーブの季節

2022年、今年も工房では、薪ストーブの季節を迎えました。
ローコストで、廃材を使って手作りした工房の建物なので、荒壁だけで、断熱材の入っていない建物は、冬の寒さがとても堪えます。
冬を乗り切るには、薪ストーブは必需品です。
今年はいろいろあって、薪作りをさぼっていたため、ほとんど薪の貯えが出来ないまま、冬を迎えてしまいました。工房の仕事で出でる端材でしのいでいますが、それもすぐ尽きてしまいそうな感じです。
日頃から、こまめに薪づくりをしておけば良かったのですが、毎年この反省は生かされず、さてどうしたものかと思う日々です。
しばらくは、工房から出た端材と、稲作をやっている友達に持って来てもらった、使わなくなった稲木が同頼みの綱です。

2022年12月6日 | カテゴリー : 工房の四季 | 投稿者 : えらむ