厚さ3センチの栗の木で、7寸角(約21センチ)の隅切りの器を彫っています。
彫りに使う鑿は、3分の平鑿と、あとはほとんど1寸の丸鑿が中心。
巾の広い丸鑿を多用し、そして細かい線引きはぜず、ほとんど見た目の感覚でだけで彫っていますので、彫りは全体的にざっくりとしたものです。なので同じものを彫っても少々不揃い感はあります。
栗の木のまったりとした杢目を生かしながら、黒いつや消しの漆で仕上げます。
色々な場面で、気軽に使っていただける器になれば良いのですが。
ちょうど5月の下旬の今頃になると、確か2009年に開催を終了した、「朝日現代クラフト展」が開催されていたころを思い出します。
毎年この頃になると、朝日新聞の夕刊に「朝日現代クラフト展」の受賞作品と講評が大きく記事として取り上げられていました。
初めてこの展示会に出会ったのは、20年ほど前、何のあてもなく木の器を作り続けていたころ、この夕刊に掲載された写真のクラフト作品に衝撃を受けました。そしてその作品の講評が、現代クラフトってなんだ!という出会いをもたらしてくれました。もうこれは見に行くしかないと、メイン会場の大阪梅田の阪急百貨店にでかけました。広く薄暗い会場に展示された、巨大とも思えるクラフト作品、そしてありとあらゆる技法で、強いメッセージを発して来るような作品、これは何だとまた衝撃を受け、会場の雰囲気にのまれながら、ふわふわと見て回った記憶があります。その後数年は、ちょうどバブル期の前後だった頃でもあったせいか、出展作品の購入予約も相当なもので、当時は異様な熱気に包まれていたような気がします。
作品は、決してアバンギャルドなものばかりではなく、高度な技術を駆使しながら、挑戦的で斬新な作品が入賞し、高く評価されていました。多くの公募展が東京を起点に地方へ巡回して行くのに対し、朝日現代クラフト展は、大阪を起点に東京、福岡と巡回していくのもおもしろいところでした。
やがて、百貨店の展示場所も変わり、会場も狭くなり、熱く感じていた熱気もたんだん落ち着いてきたかなと感じたころ、クラフト展は、その幕を閉じることになりました。
5月の今頃になると、あの熱い衝撃を感じさせてくれる、現代クラフトとは何か?を問うクラフト展がまた復活しないかと思います。
5月25日(月)、兵庫県多可郡多可町中区にある、多可町北播磨余暇村公園内 の「カフェ チャッタナの森」主催の木工教室「木のスプーンづくりワークショップ」で講師を担当させていただきました。
定員10名の募集ということでしたが、最終的に定員を超える11名での講習となりました。
予め木取りしておいたクルミの木の、5種類の形状のスプーンの中から好みのスプーンを選んでいただき、個々のオリジナル性を重要視しながら、マイスプーンを作っていただきました。
森の中の高台に位置するカフェから望む森は、とりわけ新緑が鮮やかで、素晴らしい風景。そして素敵なBGMをバックにゆったりとした雰囲気でワークショップを行いました。
ワークショップの最後は、出来立てのマイスプーンで、カフェ自慢のカレーを頂き、それそれの出来栄えを確認して終了しました。
参加いただいた皆さんお疲れさまでした。
栗の木で5寸径の小鉢を彫っています。
4月下旬から5月中旬まで、展示会が続き、その後も色々な方が工房へお見えになったりと、ばたばたと過ごしていましたが、最近やっと落ち着いて、製作モードに戻って来ました。とは言っても作品の製作スピードの遅さは、相変わらずです。
4センチ厚の栗の木を、15センチの円を基準にフリーハンドで下書きをします。意外とこのフリーハンドと言うのが、思うようにいかなくて、自然なラインにはなかなかなりません。
15センチ径ともなると、少し電動工具で荒彫りできるので、それから丸鑿で彫っていきます。フリーハンドのラインも丸鑿でざっくりと彫りながら、また調整しながらの製作です。
このような仕事は、数を作ることで、自然な美しい作品が出来るようになるのではないかと思います。そういう意味では、まだまだもっと作品を作り込まなければダメではないかと感じています。
工房の周りは市の中心から外れた、普通の田舎町に過ぎないところなのですが、工房で仕事をしていると、ヤギや羊の鳴き声が聞こえてきます。
鳴き声の聞こえて来る、工房のすぐご近所の西村牧場さんを訪ねてきました。
西村牧場さんは、乳牛の酪農を中心に営んでおられますが、飼っておられる動物の多さでは、本当に動物好きのユニークな牧場ではないかと思います。
乳牛は、畜舎を動き回われるようになっていて、狭いところに固定しないスタイルでゆったりと飼育されておられます。
そして乳牛以外に、ブタ、ニワトリ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、イヌ、ネコ・・・・などいろんな動物が、ゆったりと暮らしています。そのうちの馬は、東北の震災で飼育が困難になっていた馬を、引き取りに行って飼育されているそうです。卵を産まなくなったニワトリもずっと大切に飼育されておられるとのことで、 どの動物たちもストレスを感じることなく、ゆったりと暮らしているのが印象的です。本当に動物好きの方のようで、まるでムツゴロウさん(畑正憲さん)のような方に感じます。
これからもっと動物と触れ合える場所を計画されておられるようで、楽しみです。
5月9日、10日に開催された、15th FINALひめじクラフト・アートフェア は、本日をもって15年の運営に幕が下ろされました。
最終日の5月10日は、朝から快晴で、大変暑い一日となりました。お客さんも開始時間から、大勢来られ、初日以上に大変な賑わいをみせました。
私の出展ブースにも沢山のお客さまに来ていただき、いろいろな貴重なご感想、ご意見をいただき大変勉強になりました。ありがとうございました。
今回で、15年続けてこられた、ひめじクラフトフェアも終了となり、こうした貴重な機会を提供していただいた、ひめじクラフトフェアのスタッフのみなさんに、本当に感謝申し上げたいと思います。帰り際にお世話になったスタッフのみなさんに、お礼を言って会場をあとにしましたが、みなさん、やり遂げた感があって、すがすがしい別れとなりました。
そして、来年からは、「ひめじアーティストフェスティバル」となって新しいスタッフの方による、新しい企画運営により、スタートすることが決まったようです。どのような展開になるのか楽しみでもあります。
5月9日、10日に兵庫県姫路市で開催される「ひめじクラフト・アートフェア 15th FINAL」に木の器で出展いたします。
フェアのタイトルに15th FINALとある通り、今年15回目を迎えるフェアは、今回で最後となります。
姫路市在住のクラフト作家の方々が、手作りにより始められたフェアは、年々内容・規模を充実させながら、多くのクラフトマンの支えとなって15年活動してこられました。そして15年目をもって、一端その役割を終えられるようです。
今年は、約150名のさまざまなジャンルのクラフト作家の方々が全国から集まります。
多くのクラフト作家のために尽力されてこられた、運営スタッフの方々に感謝し、参加させていただきたいと思います。
出展者番号は40番。会場のおおむね中央付近です。
期間 2015年5月9日(土)〜5月10日(日) ホームページ
時間 9日 10:00〜17:00 10日 9:00〜16:00
会場 姫路城北側ひめじシロトピア記念公園
5月2日、3日と兵庫県立丹波年輪の里を会場に丹波ウッドワーカーズクラフト2015が開催され、参加してきました。
兵庫県立丹波年輪の里は、兵庫県の木材振興施設ということで、木材利用にかかわるさまざまなイベントが取り組まれています。今回地元の木工家の方のお世話により、関西を中心とした第1回の木工家のみのクラフトフェアが開催され、27名の木工作家の方が集まり、作品の展示販売、ワークショップ、製作実演などが開催されました。
初日5月2日の夜には交流会が開催され、和気あいあいとした雰囲気の中で、情報交換、交流を深めることができました。
私は、作品展示とともに、春先に工房近くの山から採取してきた天然木のクロモジを削って、香りの良い黒文字楊枝を作るワークショップを行い、来場者の方に楽しんでいただきました。
知人で、画家の小松原ケンスケさんから個展の案内をいただき、開催中の工房展の終了時間を迎えるや、早々に後片付けをして見てきました。
小松原さんが還暦を迎えるにあたり、過去から現在までの主作品を一挙に展示され、「アートで世の中おもしろく」と言うタイトルで、自身の活動を検証される、とても熱のこもった個展です。
小松原さんの作品は、過去から一貫して、ご自身の秘められたエネルギーやメッセージを、エネルギッシュに抽象表現により描かれた絵と言う印象です。
そして氏のユニークな交友関係の方々による各種パフオーマンスによるオープニングセレモニーが、会場を盛り上げていました。人形回し、詩の朗読、三線の演奏、バイオリンの演奏などとても楽しいパフォーマンスが繰り広げられ、絵とともに楽しい時間を過ごすことができました。