梅雨に豆皿を彫る

6月の工房定期Openの3日間日が終わりました。
梅雨の時期とあってか、お客様も少なく、ひたすら栗の木で豆皿を彫っていました。
それでもOpen最終日は雨も上がり、晴れ間こそ出ませんが、雑木林を渡る風が梅雨の湿度を払い、とても心地よい気分にさせてくれます。
お客様とお茶を飲みながら、お互いに「風に揺れる木を見ているのは飽きないですね」と。
工房の土地に自生していたシバグリやコナラの木は、今だ成長を続け10メートルを超えるものもあります。ゆったりと風になびく枝や葉を見ていると、地球の大気が動いているのを感じるようで、本当に時が経つのを忘れそうになります。
工房にお越しいただいたお客さまありがとうございました。

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天然の椎茸

工房の片隅に、ストーブの薪にしようとして、二股になっていたり、太かったりして割るのが大変なので、2、3年ほっておいたコナラの木数本にキノコが生えてきました。
どう見ても椎茸に見えるので、とても気になっていたのですが、食べる勇気がなくそのままにしていました。
工房を時々訪ねて来る、植物に詳しい知り合いの女性に見てもらったら、「こりゃ 椎茸だよ」と言って、すぐに焼いて食べてみて、間違いないと、「ほら 食べてごらん」と勧められ、恐る恐る食べてみると、まさしくしいたけの味と香り。
その後、腹痛をおこすこともなく、椎茸であることを確信しました。
特に近くに椎茸栽培をされているところもないことから、自然に椎茸の菌が繁殖したようです。
以来、有難く、市販のものより味濃く、香り高いと感じる天然の椎茸を頂く日々です。
決して山深いところでもない、平凡な田園地帯なのですが、野生の力が残っているのが、嬉しく感じます。

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2016年6月3日 | カテゴリー : 工房の四季 | 投稿者 : えらむ

クロモジの木

昨年から、天然木のクロモジの木を使った、黒文字楊枝作りを覚えて楽しんでいます。
楊枝に使う、クロモジの木の採取は、木の水分の吸収が少ない冬場が良いとされているので、クロモジの木のある雑木林に行ってきました。
なんと、今年はもう枝の先に丸い玉のような蕾ができていました。
この冬は、暖冬気味であったせいか、昨年よりかなり早いペースで、蕾ができ、花の準備が進んでいるようです。もう少し早く採取に来ればよかったと思いながら、少しだけ枝をいただいてきました。
クロモジの木は、切ると大変香りの良い木で、楊枝にして和菓子などに添えると、この香りが菓子の味をひきたててくれるような気がします。
黒文字楊枝は、耐久性もあり、繰り返し使用でき、経年の木肌の感じもなかなか味わい深いものがあり、本当にいいものだと思います。

明日2月20日(土)〜22日(月)まで工房ギャラリーをOpenします。
ご希望がありましたら、黒文字楊枝作りのワークショップも行います。
皆さんお気軽にお立ち寄りください。

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2016年2月19日 | カテゴリー : 工房の四季 | 投稿者 : えらむ

メジロの季節

工房にある猫の額ほどの雑木林にも、この季節になるといろいろな野鳥がやって来ます。
今年も、工房の近くでメジロの鳴き声がよく聴かれるようになりました。
スーパーで、見切り品のミカンを格安で買ってきて、仕事場の目の前の山桜の木に、輪切りにして付けておくと、メジロが食べにやって来ます。
決して珍しい光景ではないのですが、野鳥が目の前3メートルほどの位置で、ミカンを啄んでいる姿を見ながら、仕事をするのは、なかなかほほえましく、楽しいものです。
しがしながら、のんびり見ていられるかと言うとそうではなく、メジロがミカンを離れた隙に、必ずヒヨドリがやって来て、メジロより4倍はあるかと思われる図体で、ミカンをあっという間に食べてしまうか、引きちぎって地面に落としてしまうのです。
ちょっと下を向いて仕事をしている隙に、ミカンを全部食べてしまうので、しょっちゅうやって来るヒヨドリを追っ払うのが、なかなか大変。
同じ野鳥ながら、その扱いがえらく違うのですが、ささやかな楽しみのために、ヒヨドリには気の毒な思いをしてもらっています。
とは言え、いつもヒヨドリにすべて食べられて、お楽しみは終わってしまうのですが。

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2016年2月5日 | カテゴリー : 工房の四季 | 投稿者 : えらむ

薪ストーブと鋳物のアイテム

昨年末からお正月前後は、妙に暖かい日が続いて、工房の薪ストーブの出番が無い日も多かったのですが、さすがに最近は、本来の冬の姿に戻って、薪ストーブの本格的な季節となりました。
薪ストーブは、工房にとって大変重宝するアイテム。
もちろん第一に部屋を暖めてくれる。
火が燃えている姿を見ていると、心が休まる。
木工作業で出る木くずがすぐ焼却できる。
一日中湯が沸かせる。料理ができる。
なんと、すばらしいアイテムではないでしょうか。
と言うことで、薪ストーブにかかせないのが、ケトルと鍋。
愛用しているのは、東北の鋳物製のもの。ケトルは、所属している日本クラフトデザイン協会の会員の大先輩の増田尚紀氏のもの。まだ薪ストーブを使っていなかった、30年前にフォルムに惚れ込んで購入して、ずっと使っています。
鍋は、及源(oigen)ブランドのもので、これもスタイルと機能性に惚れ込んで購入したもの。
鋳物製のしっかりしたふたつのアイテムは、一日中ストーブの上にあって、スタイリッシュに空間を演出し(ちょっとストーブが小さいですが)、安らぎを与えてくれるお気に入りです。

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2015年工房の大晦日

2015年の大晦日。
午前中は、毎年恒例の野山で集めた材料でしめ縄作り。
藁は実家の田んぼでもらってきたものですが、ウラジロ、ナンテン、松、竹は、付近の雑木林などへ調達に。
工房を留守にしている間に、どなたかが紅白の葉牡丹を置いて行ってくれました。この時期、このような贈り物は、大変ありがたいものです。
午後からは、工房の掃除と、来年につなげる木の器作品をひとつ作って今年の締めくくりとしました。
自然と寄り添いながら作品を製作し、今年もいろいろな場で、沢山の方に作品を見ていただき、触れていただきました。
多くの方に支えられて、今年も活動してこれたことに感謝したいと思います。
この一年ありがとうございました。

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2015年12月31日 | カテゴリー : 工房の四季 | 投稿者 : えらむ

ご近所の牧場

工房の周りは市の中心から外れた、普通の田舎町に過ぎないところなのですが、工房で仕事をしていると、ヤギや羊の鳴き声が聞こえてきます。
鳴き声の聞こえて来る、工房のすぐご近所の西村牧場さんを訪ねてきました。
西村牧場さんは、乳牛の酪農を中心に営んでおられますが、飼っておられる動物の多さでは、本当に動物好きのユニークな牧場ではないかと思います。
乳牛は、畜舎を動き回われるようになっていて、狭いところに固定しないスタイルでゆったりと飼育されておられます。
そして乳牛以外に、ブタ、ニワトリ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、イヌ、ネコ・・・・などいろんな動物が、ゆったりと暮らしています。そのうちの馬は、東北の震災で飼育が困難になっていた馬を、引き取りに行って飼育されているそうです。卵を産まなくなったニワトリもずっと大切に飼育されておられるとのことで、 どの動物たちもストレスを感じることなく、ゆったりと暮らしているのが印象的です。本当に動物好きの方のようで、まるでムツゴロウさん(畑正憲さん)のような方に感じます。
これからもっと動物と触れ合える場所を計画されておられるようで、楽しみです。

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2015年5月19日 | カテゴリー : 工房の四季 | 投稿者 : えらむ

じゃがいもと椎茸の植え付け

最近は寒さもやわらぎ、気温の上昇とともに、工房の周辺の木々も春らしくなってきました。
自然の移ろいを肌で感じながら生活することは、とても気持ちのよいものです。
少し出遅れた感もあるのですが、じゃがいもと椎茸の植え付けをしました。
今年のじゃがいもは、定番の「メークイン」とはじめての品種「シンシア」。
「シンシア」は煮物とサラダに向いた貯蓄性の良い品種ということで、今年初めて植えてみることにしました。種芋の切り口には、工房の薪ストーブの灰をまぶして、植え付けました。
そして今年初めて椎茸の植え付けをしました。コナラの原木にドリルで穴を開け、シイタケ菌を埋め込めば完了。年内の収穫は無理かと思いますが、初めての椎茸栽培、ささやかな楽しみが増えました。
四季折々に野菜や果物を栽培し、食することは、何ら特別なことではありませんが、暮らしが自然とともにあることに、喜びを感じます。

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2015年3月20日 | カテゴリー : 工房の四季 | 投稿者 : えらむ

2015年 新年明けましておめでとうございます

新年明けましておめでとうございます。
2015年の幕開けです。工房えらむの活動も4年目を迎えます。
今年の最初の大きなイベントは、テーブルウェア・フェスティバル2015への参加になるようです。
フェスティバルの初日には、テーブルウェア大賞オリジナルデザイン部門の、書類審査を通過した作品の現物による審査発表があるので、共同製作者の芦田俊一氏と、会場の東京ドームに足を運ぶ予定にしています。
非常に規模の大きな食器と食空間コーディネートの展示会と言うことで、大切な器の勉強の機会にしたいと思います。
少しずつ活動の幅を広げながら、多くの方に喜んでいただける作品づくりを目指して、活動していきたいと思います。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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2015年1月1日 | カテゴリー : 工房の四季 | 投稿者 : えらむ

工房の大晦日

2014年の大晦日。
今日は、漆塗り中の作品の、漆研ぎを少しして、工房の掃除をして終わりました。
そして、毎年恒例の、付近の野山で集めた材料で手作りした、しめ縄を飾りました。
藁は、実家の田んぼでもらってきたものですが、あとのウラジロ、ナンテン、松、竹は、付近の山からのいただきもの。
自然とともに生活するスタイルのなかで、作品を製作し、今年もいろいろな場で、作品を見ていただき、触れていただきました。
多くの方に支えられて、今年も活動してこれたことに感謝したいと思います。
この一年ありがとうございました。

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2014年12月31日 | カテゴリー : 工房の四季 | 投稿者 : えらむ