第59回 日本クラフト展出品作品

2020年1月6日より、所属している公益社団法人 日本クラフトデザイン協会主催の第59回日本クラフト展が、東京六本木の東京ミッドタウン・デザインハブで開催され、本日終了しました。
日本クラフト展は、公募展ですが、私はクラフトデザイン協会の会員であるため、応募は無審査になります。
公募展への入選を目指して応募されてこられる作品を見るにつけ、その技量や熱量は本当に頭が下がります。
私も、入選できるまで10年ぐらいかかったと思いますが、5回の入選の後、会員に推挙していただき、無審査での応募となると、私の作品は質を落としているんじゃないかと、いつも自問します。
今年の私の出品作品は、「Swaying leaves plate」と言う名前のゆらゆら揺れるシンプルな木のお皿。
いつもの自身の木を彫って作る作品と180度趣向を変えた作品です。
人類最初の食器は、木の葉だったのではないかと言う思いを形にして、山桜の板を熱処理して曲げ、シンプルな皿にしました。
料理をどう盛付けるのか、箸を向かわせるたびに器と料理が揺れる、そんな緩やかに揺れるお皿に遊び心を盛付けて、食事やテーブルのコーディネートを楽しんでもらいたいと言う思いで作りました。
形状だけ見ると、手抜きな作りの器じゃないか、と言う声か聞こえてきそうですが、私なりにこのお皿になるまで、それなりに試行錯誤の制作を繰り返してたどり着いた器です。
大げさに言えば、エポックメイキングな器として提案してみたいと言う思いで作ってみました。こんな器を使ってみたいなと言う方がどこかにいらっしゃったら嬉しいなと思います。

 

 

 

 

山荘 竹ふえ さんの木の器制作

この度、ご縁をいただいて、熊本県の阿蘇山のふもとにある旅館「秘境 白川源泉 山荘 竹ふえ」さんで使用される食器の一部の木製食器を作らせていただきました。
私にとって、今年の最後を締めくくる仕事となりました。
竹ふえさんとは、作る器の打合せを繰り返し、サンプル制作などを経て、秋から冬にかけて制作させていただき、ようやく年末に納品させていただきました。
私は、現地を訪問したことはありませんが、打合せの際に送っていただいた、旅館の紹介冊子を見せていただくと、山荘 竹ふえさんは、約5000坪の広大で自然豊かな竹林の敷地に、わずか12室の客室が点在する旅館で、すべての部屋に自家源泉かけ流しのお風呂があり、客室はそれぞれ異なった趣のある、こだわりのプライベート空間を演出されています。
私の受けた印象は、自然と調和した芸術的とも言える癒しの空間です。
ネット等で拝見すると、施設も含め、食事、サービスにおいても大変高い評価を受けておられます。
このような、素晴らしい空間やサービスを演出する一部を担う食器を作らせていただく、この度のご縁をいただいたことに感謝いたします。

秘境 白川源泉 山荘 竹ふえ
熊本県阿蘇郡南小国町満願寺5725-1

 

 

 

 

 

 

 

 

2019年12月27日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

ウズベキスタンへの贈り物

今年もあとわずかとなりましたが、今年のちょっとした出来事として、私の作品が、中央アジアの国ウズベキスタンとの国際交流のための贈り物として、海を渡っていきました。
国際交流事業を行っている知り合いの方から、今度、日本の音楽団をウズベキスタンに派遣して、音楽の交流イベントを開催することになり、交流に際していくつかの贈り物を持って行きたいとのことで、私の漆塗りの器を贈り物として持参していただくことになりました。
渡航に際して、楽器などの荷物がかなりあるので、なるべくコンパクトで、日本らしい印象のあるものということで、いろいろ考えた結果、漆塗りの豆皿6枚を刳りものの箱に収めて、お渡しすることにしました。
私が、現地へ行く訳ではないので、現地へ行く代表の方に、日本は森林の国で、木の種類も多く、古くから木を使ったもの作りが盛んであること。とりわけ漆塗りの技法は古くから木の良さや美しさを生かす、日本の伝統技法として発展し、伝えられていることなどのメッセージを託しました。
漆塗りで栃の杢目の美しいところを蓋にした刳りものの箱に、6枚の豆皿を収めて、日本を代表する贈り物としては、何ともつたない作品ですが、コンパクトな贈り物をお渡しすることができました。
後日、ウズベキスタンの文化担当大臣の方への贈り物の贈呈時の写真が送られてきました。
私は、ウズベキスタンには行ったことはありませんが、シルクロードを連想させる、中央アジアのとても魅力的な国の印象があります。
ささやかではありますが、日本とウズベキスタンの国際交流に、お手伝いできたことを嬉しく思います。

 

 

 

 

 

 

 

木のお玉を彫る

冬は暖かい鍋料理が美味しい季節ですが、鍋物に欠かせないのがお玉。
栗の木で、お玉を彫りました。
金属やプラスチック製のお玉は、鍋料理の演出にはちょっと味気なく感じるので、やはり木製のものが合うようです。とりわけ土鍋など使うと、木製のお玉の感じが似合うように思います。
中でも栗の木は水にも強く、杢目の感じが素朴で、鍋料理に一番似合うように思います。
作っているのは、すくう部分を少し深くして、具材もお汁もしっかりすくえるようにしました。そして柄を少し細めにして、取りまわしやすくしています。
栗の木は、無塗装でも使えますが、漆を塗ると匂い移りも少なく、洗浄もしやすいので、拭き漆塗りで仕上げます。

木のお玉

 

 

 

 

 

 

 

 

2019年12月19日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

蓋物の器

蓋のある器が好きで、木を刳り抜いて時々作っています。
蓋物の器は、器の部分とふたの部分の両方、作らなければならないので、通常の器の倍の時間がかかります。容器の方は蓋が載るので、多少深い器に彫らなければいけない。そして蓋がぴったりと合わさるよう調整しなければならないので手間がかかります。とりわけ木を手で彫る刳りもので作っている私にとって、時間がかかる面倒な仕事です。
にもかかわら、蓋がぴったりと収まった時の快感と、蓋のある器のまとまり感が面白くて、つい作ってしまいます。
蓋物の代表的なものが重箱で、三段重なども作っていますが、むしろ何を入れて使うのか良く判らないような、いろいろなかたちの蓋物の器が妙に面白くて、ただひたすら時間をかけて作っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

2019年12月11日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

7寸輪花皿

栗の木で7寸径の輪花皿を彫り、拭き漆塗りで仕上げました。
輪花皿は形状的には、どちらかと言えば洋食器として扱われる場合が多いようですが、栗の木の彫り味と拭き漆塗りで仕上げたの雰囲気からすると、和食器の感じが強くなりました。
制作段階から、和食器をイメージして作っていたので、意図した通りに出来上がったと思います。
ただ実際に使うとなると、ちょっと悩ましいお皿かもしれません。
うまくコーディネートして使ってくださる方がいらっしゃると嬉しいのですが。

 

 

 

 

 

 

 

2019年12月3日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

五感で楽しむ松の酒杯台

年末も近づき、日本酒を楽しむ機会が増える季節がやって来ました。
松の木で作った酒杯台です。
松の木は、普段あまり器作りには使わないのですが、とても好きな木です。
この台は、地松と肥松を張り合わせて作っています。塗装はしていませんので、松の木の香りがしっかりします。使い込むほどに松の脂が台をコーティングして、渋い色合いに代わって行くと思います。
台には3本脚が付いて、少し台は浮いた感じになっていますので、ぐい吞みなどを置くたびに、コトリと台と触れる音が聞こえます。
この酒杯台は、松の香り、脂が包んでいく色合いの変化、松の木の柔らかい肌触り、台とぐい吞みが触れ合う音など、五感で楽しむ台にしています。
松は、おめでたい木であり、松模様をモチーフにした、ちょっと平凡なデザインの酒杯台ですが、五感とともにお酒を味わっていただければと思います。

松の酒杯台

 

 

 

 

 

 

2019年11月16日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

内錫彩角鉢

予てより、漆塗り作業をしていた、内錫彩角鉢が出来上がりました。
漆を内と外を塗り分けたりしながらの作業で、出来上がるまでにかなり時間がかかりました。
とりわけ角鉢は、丸い鉢に比べると、彫るのに倍ぐらいの時間がかるので、木地の制作からだと、完成までに相当の時間を要していると思います。作業効率的なことを考えると、ほとんど楽しみで作っているような感じです。
角鉢の内側だけに錫粉を蒔いて、今回はあまり研ぎ出さないで、金属的な質感を控えめにして、少しマットな感じにしました。
角鉢特有の、面で構成された内外それぞれの面が光の当たり具合で、表情が違って見えるのが面白く感じますが、はたして料理を盛った時にどのようになるのか、気になるところです。

 

 

 

 

 

 

 

2019年10月22日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

雑誌「月間 MOE」に豆皿を掲載していただきました

2019年10月3日発売の雑誌「月刊 MOE」11月号に、工房えらむの木の豆皿を掲載していただきました。
「月刊 MOE(モエ)」は、絵本のある暮らしを提案する月刊誌で、人気の作家さんや絵本・人気キャラクターをテーマとした巻頭特集を中心として、アート・映画・旅・ハンドメイド雑貨・スイーツなど、旬の情報をお届けされている雑誌です。
「コレクションしたくなる!かわいい豆皿」と言うタイトルで、人気の陶器の豆皿と一緒に、工房えらむのクルミと栗の木で作った豆皿を紹介していただきました。
こうした雑誌に紹介していただくことで、多くの方に木の豆皿を知っていただけることを、とても嬉しく思います。
機会がありましたら、本誌をご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

沢山の材料に囲まれて

工房には、いつになく沢山の材木を保管しています。
昨年は、日本茶専門のカフェを開業される方から、木の器やカトラリーの一部を作らさていただいたのですが、今年もありがたいことに、春に別の事業所さんから業務用の木の器のオーダーをいただき、準備を進めています。
作品のサンプル制作と打ち合わせを重ねながら、必要な材料の材木を各方面から集めていましたが、材料の確保にかなり苦労しました。おかげで工房はいつになく沢山の材木が並んでいます。
春にオーダーをいただいたのですが、すぐに制作に入れないことなど、私の方の事情を了承していただき、9月から制作に入らせていただくことにしました。
毎年、10月上旬に地元で開催される、「アート・クラフトフェスティバルinたんば」に出展していたのですが、今年は、お待ちしていただいているオーダーに、余裕を持って応えするべく、出展を見送ることにしました。
「アート・クラフトフェスティバルinたんば」は、私たちの活動の原点とも言える、もう20年ほど続けて出展しているイベントです。親しくしていただいているお客様や、出展者の方とお会い出来ないのが残念ですが、このイベントを通じて活動を展開し、こうした仕事をいただけるようになったことに感謝して、沢山の材料に囲まれながら、年内頑張って行きたいと思います。
当分は、他のイベントや展示会などもすべて取り止めると言うことではありませんので、引き続きよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

 

2019年10月3日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ