4寸しのぎ茶托を彫る

栗の木で4寸しのぎ茶托(12センチ径)を彫りました。
しのぎの茶托は、少々古典的なものになりつつあるせいか、最近ではあまり見かけなくなったような気がします。
元々木のお皿などを、器の中心に向かって手で彫っていると、自然にしのぎ模様が出来上がってきて、この雰囲気がけっこう好きで、以前はよく作っていたのですが、私も最近は、あまり彫っていませんでした。
久しぶりに彫ってみると、丸ノミとの相性がぴったりとはまると、なかなか楽しいものです。
今回は、けっこうはっきりとした板目模様が浮かび上がって、ちょっとうるさく感じるかもしれないので、拭き漆塗りの色を調整しながら、しのぎとのバランスの良い味わの茶托にしたいと思います。

しのぎ茶托しのぎ茶托 栗の木

 

 

 

 

 

 

2019年8月24日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

栃の八角鉢を彫る

栃の木を彫って八角鉢を彫りました。
栃は好きな木でですが、厚さ6センチ、直径約24センチの鉢ともなると、彫るのはけっこうしんどいです。
おおよそ、機械的に荒彫りなどはしますが、栃の木はクセの強い木で、そこが魅力と言えば魅力なのですが、部分的に刃物が入りにくいところがあったりと、彫るのが大変な木です。
この暑い時期に、汗だくになりながら、こんなものを彫らなくてもと思うのですが、最近は、茶托やお盆など平べったいものばかり彫っているので、たまには厚いものもやるかと、お気に入りの栃の木に手を伸ばしたもの、あまりの暑さでへとへとになる始末。
栃の木は、拭き漆塗りをしたときにその魅力を発揮するので、漆塗りの結果が楽しみです。

木の八角鉢

 

 

 

 

 

 

2019年8月20日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

輪花皿を彫る

先日、栗の木で5寸径の輪花皿を、展示会に向けて初めて彫りました。
最近、茶托や銘々皿のバリエーションを増やしながら、暮らしのいろいろなシーンで楽しんで使っていただけるものをと言う思いで作っています。
輪花皿の花のような輪郭と手彫りの鑿跡が、上手く馴染んでくれるといいのですが、新しいものを作るのは、それなりに不安な面もありますが、それがどのように展開していくのかと言う楽しみもあります。
黒っぽい拭き漆塗りで仕上げます。

木の輪花皿 手彫り木の輪花皿 手彫り

 

 

 

 

 

 

2019年8月17日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

桜の銘々皿の鉄染

桜の木で銘々皿を彫りました。
桜の木の硬質な感じを生かしながら、黒く拭き漆をするために、あらかじめ桜材を鉄媒染液で黒く染めました。
写真の左下にある材が染める前の桜の板ですが、鉄と反応すると黒くなるのが不思議です。
桜の木に直接、黒く拭き漆塗りをするのと、あらかじめ桜材を黒くしてから黒く拭き漆塗りをするのとでは、やはり材を黒くしてからの方が、木の中から発する奥深い黒の感じが、桜材のおとなしい杢目と彫り跡をしっかり硬質な感じに仕上げてくれるように思います。
桜材を黒く拭き漆をする場合、すべて鉄染めする訳ではありませんが、今回の銘々皿の表情には、相応しい仕上げになると考えています。
漆塗りに入る前に、匂いや成分が残らないよう、しっかり表面の鉄媒染液を洗い流します。

 

 

 

 

 

 

 

2019年7月30日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

だ円の茶托の塗り上がり

9月に予定している、磁器陶器の作家の方との展示会に向けて彫っていた、だ円の茶托の漆塗りが終わりました。
最近の、雨続きの蒸し暑い季節は、漆塗りにはもってこいの季節で、拭き漆塗りでは、漆室の必要がなく大変効率よく作業ができます。
白磁の器に合わせて、黒を基調としたつや消しの拭き漆塗りにしました。ただ、真っ黒ではなくて、写真では判りにくいですが、ところどころ、わずかに木地の白っぽさと杢目が透けて見える程度の拭き漆にしました。
器がいささか単調な作りなので、少し趣を感じさせることができればと思います。
茶托を意識して作っていますが、銘々皿としても使えればと思います。
なお、写真に写っている白い器は、ご一緒させていただく陶芸家の方のものではありません。

手彫りの茶托

 

 

 

 

 

 

 

2019年7月23日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

だ円の茶托を彫る

9月に磁器陶器の作家の方との展示会を予定しているので、それに向けての作品の制作にかかっています。
磁器に似合う木の器を一定意識しながらの制作です。
日頃は、厚くぽってりとした木の器を作ることが多いのですが、磁器の薄くて繊細な雰囲気に合わせることも考えて、少し薄目の厚さ16ミリ程度の栗の木を彫ってだ円の茶托を作りました。とは言え自分らしさも意識して彫りはおおらかな彫りにしました。
磁器の作家の方は、白を基調に優しい模様を描かれる方なので、茶托の色は、つや消しの黒い漆塗りで仕上げたいと思います。
茶托を意識して作っていますが、銘々皿としても使えると思います。

 

 

 

 

 

 

2019年7月10日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

フリーハンドのお椀を彫る

栗の木と栃の木でフリーハンドのお椀を彫りました。
材を見極めながら、フリーハンドでお椀の口を描いていきます。
口径も厚みもすべて異なります。
1点ものばかりなので、持った感じ、口当たりがみんな違うのものですが、それぞれがいつか、求める人のところに届くことを願って彫っています。
工業製品的に、使いやすく、完成度の高い器を量産して安定供給することも大切なことですが、この世にひとつしかない気まぐれな器が、いつかぴったりと合う人と出会うことがあれば、これもまた楽しいことではないかと思います。
ひとつずつ手で彫って作ると言う作業だからできる器の役割は、こんなところにあるのかもしれません。

手彫りのお椀手彫りのお椀

 

 

 

 

 

 

 

2019年6月11日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

優しいスプーンを彫る

先日、神戸三宮のさんちかホールでの合同展示会に出展していた際に、私のスプーンを気に入って使っているので、もう一本欲しくて買いに来ましたと言われる、お客様がお出でになりました。
過去にお買い求めいただき、愛用されて、スプーンを使う時はほとんどこれを使っているとおっしゃられ、本当に使い込まれたスプーンを見せてくださいました。それは、もともとベビースプーンとして作っていた、柄の短い、子供の口に合わせて、すくう部分を小さめに作ったものでした。
口当たりを優しくするために、緻密な桜の木を削り、柔らかいカーブに丸みを付けて、削り跡を丁寧に磨いて仕上げています。
このスプーンは、最近はほとんど作っていなかったので、お客様がお出でいただいた時も在庫しておらず、お渡しすることはできませんでした。
ご愛用頂いていることに感謝して、再作成をさせていただくことにしました。大人の方にも好評と言うことで、今回は柄を長くした、一般的なサイズのものも作ることにしました。
これまでと同様に、漆の抗菌作用を生かして、拭き漆塗りで仕上げます。

木のスプーン

 

 

 

 

 

 

 

 

ぶなのスポルテッドの大皿を作る

木の器作りを仕事にして、これまでで一番大きな器を作りました。
予てより、お客様から大切にしている気に入った木を持っているので、これを器にしてほしいと言うご依頼をいただいておりました。
古いぶなの木で、長い年月の間に木材を腐らせる菌糸などが広がって、スポルテッドと呼ばれる、独特の染みや色の変化が美しい景色を作っている個性的な木です。
この模様を生かして、できるだけ大きなお皿を作ってほしいとのご要望で、これまでで一番大きな、縦76㎝、横45㎝、厚さ4㎝と言う大皿の制作を行いました。
いわば朽ちる寸前の木で、なかなか扱いの難しい木でもあり、ともかく大いこともあって作業は大変ですが、これだけの大物はある意味やる気をかきたてられ、道具を駆使して、なんとか仕上げることができました。
オイルを塗って仕上げると、宇宙の広がりを感じさせるような模様の皿が出来上がりました。
お客様には、とても喜んでいただけて、嬉しく思います。

 

 

 

 

 

 

2019年4月10日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

鑿の柄のグミの木採取

私の工房の片隅に自生しているグミの木があるのですが、先日、工房に時々訪ねて来られる鍛冶師さんが、鑿の柄に少しもらえないかと。
鑿の柄は、樫の木のものが多いのですが、グミ柄の鑿は持ち手への振動が少なく、金槌の打力が素直に伝わる等として柄には、上質のものとされています。黄色味がかった柄の色もなかなか上品です。
拙い木工仕事をしている私に、いつも親身に道具の指導をしてくださる鍛冶師さんの申し出もあり、ちょうどグミの木も伸び放題で、何とかしなくてはと思っていただけに、お役に立てるとあって、一緒に柄に適した枝を落としました。
柄を採取に適する時期としては、冬が過ぎて時期が少々遅くなってしまったようですが、まあなんとかなるだろうと、手際よく適した枝を採取、私も自分用の枝を採取していきました。
切った枝は、鉈で部分的に皮をむいて、陰干ししておくと、黄色い良い色の柄になるとのこと。
金槌の柄にも良いそうで、私には、教わることすべてが新鮮で、とてもためになる話をたくさん聞かせていただいた鍛冶師さんとのひと時でした。

 

 

 

 

 

 

 

2019年3月26日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ