第58回 日本クラフト展の出品作品

2019年1月6日より、所属している公益社団法人 日本クラフトデザイン協会主催の第58回日本クラフト展が、東京六本木の東京ミッドタウン・デザインハブで始まりました。
今年の私の出品作品は、栗の木の皿にろうけつ染めで模様を描き、重曹で染めた、Morning plateです。
数年前から栗の木のタンニンを調理用重曹のアルカリで染めたこげ茶色が好きで、栗の木の染めに使っています。昨年の同展の出品作品は、栗の器に重曹で模様を描いただけのものだったのですが、今年は、木のろうけつ染めの技法をもちいて表現しました。
栗の木の皿(26×26センチ)に、養蜂を趣味でしている木工家の方からいただいた、天然のミツロウを湯煎してろうけつ染めの模様を描き、ろう描き模様以外の全体を調理用の重曹を塗布して染めています。そして、残ったミツロウにクルミオイルをブレンドしてミツロウワックスを作り、皿全体に塗布して仕上げています。
栗の木のタンニンを調理用重曹のアルカリ成分で反応させて、茶色く染めるのですが、木の素材や重曹の濃度によって、発色が異なるので、好みの色を出すのに少し苦労しました。
天然採取のミツロウで模様を描き、調理用の重曹で染め、ミツロウにクルミオイルをブレンドして作ったミツロウワックスでの仕上げ、どれも食品上問題のない素材を使って、木の自然な風合いを生かした模様のある皿にしてみました。
日本クラフト展は、1月14日まで開催されています。機会がごさいましたらご覧ください。

木のろうけつ染めの皿

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1合の片口を彫る

年末になると、良くご依頼をいただく、酒器用の片口を彫りました。
厚さ9センチの栗の木で、ゆったり1合入る片口を作りました。
私の片口は、持ちやすさを考慮して、片手で安定して持ってお酒の注げる、だ円形で細身の片口にしています。オーソドックスなスタイルの定番として永く作っているものです。
口径がやや狭くて、深いものになっているので、彫るのが少し大変ですが、深いものを彫るのが意外と面白くて、いろんな手道具を駆使しながら、底をさらえて行きます。
注ぎ口も液だれぜず、切れが良いようにしています。
木の片口は、熱燗でもやさしく持てて、冷や、燗ともに保温性があるので使いやすいかなと思います。
これから漆を塗って仕上げます。ご依頼いただいたお店の方には、年末にも松の内にも間に合わず、大変申し訳ない気持ちです。

 

 

2018年12月28日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

タモのだ円皿

予てより拭き漆塗りをしていたタモ材で作った、だ円皿が出来上がりました。
タモの木は、比較的杢目のはっきりした材で、時に特有の美しい杢目のものがあります。今回は、そんな美しい杢目を生かした、だ円皿を彫って作りました。
最近の木の食器の世界では、美しい杢目を強調した器は少なくなって、彫り目や塗装のテクスチャーや造形美を味わう器が多くなったような気がします。
とは言え、やはり美しい杢目の木と出会うと、自然が生み出した、深い表情を何とか生かしていい食器は出来ないかと、創作への思いが高鳴ります。
かと言って杢目ばかり強調すると、杢目自慢の器となってしまうように思うので、今回は、ほどよく杢目を切り取ると言う表現で、細長いだ円の形にしてみました。
そして、強い杢目の表情を少し抑えて、料理が引き立つよう、少し黒めの漆塗りで、全体のトーンを少し抑えながら仕上げました。

2018年12月の工房Open日は、あと1日となりました。
お時間ございましたらお気軽にお立ち寄りください。

 

 

 

 

 

 

 

2018年12月23日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

木木市に行ってきました

兵庫県立丹波年輪の里で春と秋の年2回開催されている材木販売市「木木市」に行って来ました。
兵庫県丹波市周辺の材木店、製材所などが、材木を持ち寄り一般に販売する機会です。
針葉樹から各種広葉樹まで、また端材などが安く販売される機会として、毎回多くの方が買いに来られます。
最近は、久しく行っていなかったのですが、今回は、展示台と什器の製作のため、地元丹波産の格安ヒノキ材を買うために行きました。
会場に行くと、親しい木工家や知り合いに会うことが多く、いろいろ近況を交わすのも楽しいものです。
もう20年ぐらい続いている材木市かと思いますが、以前は格安の端材などの掘り出し物がけっこうあったのですが、最近はお客さんも増えて、ちょっと値段も格安とはいかなくなったような気がします。それでも、いろいろな材を気軽に買える機会として利用されてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

2018年11月24日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

栗の木の角盆を彫る

きれいな杢目の栗の木があったので、角盆を彫りました。
お盆としては小ぶりですが、5寸(約15センチ径)のお皿が2枚ゆったりとのるサイズです。
コーヒーカップとソーサーを2客のせてほぼぴったり。ぴったりサイズで少し深めなので、少々乱暴に持って運んでも、何となく安心感があります。
杢目の細かい板目の板なので、そのままでも十分表情があるのですが、我谷盆風に細かい彫りを入れてみました。また杢目の表情が違って面白く感じます。
仕上げは、拭き漆塗りで仕上げる予定です。
ちょっと小さめの取り回しのいいお盆もあると便利かなと思います。

栗の木の手彫り盆

 

 

 

 

 

 

 

2018年11月15日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

木のスプーンを彫る

最近、ご依頼をいただいて木のスプーンを彫ることが多くなりました。
私の作るスプーンは、とりわけスタイリッシュでもなく、特別機能的でもなく、どちらかと言うと削り跡の残った、朴訥としたスプーンかなと思います。
ただ、使い勝手だけは、気を付けて作っているつもりです。
こんなスプーンですが、新規開店のカフェから制作のご依頼をいただいたり、小さなスプーンを少しだけですがお願いできませんか、と言ったご注文をいただいたりと、私の作るスプーンを使いたいと思っていただけると嬉しくなって、たとえ1本でも快く作らせていただいています。
どちらかと言うと、最近小さなスプーンのご依頼が多くなったような気がします。以外と小さなスプーンが市場に少ないのかもしれません。大きくても小さくても手間は、あまり変わらないのですが、喜んで作っています。
スプーンを作っていて思うのは、シンプルながら、その形状と機能性を考えると大変奥が深く、私には、本当に満足していただけるものを作るのは、なかなか難しいと感じます。

木のスプーンを作る

 

 

 

 

 

 

 

2018年10月31日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

4寸茶托の出来上がり

栗の木で彫った4寸茶托(約12センチ径)の漆塗りが終わり、出来上がりました。
高台のない薄い作りで、ざっくり手彫りして、朴訥とした雰囲気の茶托をつや消しの黒い漆で仕上げました。
陶器にもグラスにもそれなりに馴染むようです。
手彫りした彫り跡が表面に残って凸凹しているので、冷たいグラスを置いた時に、結露のしずくで茶托とグラスがくっつかないのが、ささやかな手彫りのメリットといえるかもしれません。
もちろん、置いた器がぐらぐらしないように、茶托の見込みは、安定するように作っています。
小さな、銘々皿として使っていただくこともできます。

栗の木の手彫り茶托

 

 

 

 

 

 

2018年10月27日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

お椀の出来上がり

栗の木を彫って作っていたお椀の漆塗りが出来上がりました。
直径は約11.5センチ、高さは6.5センチの、スタイリッシュとはいえませんが、私が今のところ使いやすいと感じて作っているお椀です。
お椀の径は大きくないので、片手の親指と人差し指で縁を持てるぐらいの大きさ。女性の手だとまだ少し大きいかもしれませんが、片手である程度支えられる径なので、もう一方の手を添えれば、楽に口元へ運べます。
お椀の縁をややまっすぐに立ち上げて、お椀の中身を口へ運びやすくと考えています。
ラフな手彫りなので少々いびつな丸いお椀。なので持った感じも、口を添えた感じも均質ではありません。
持つたびに少し変わる印象とともに、味わいを楽しんでいただければと思います。

木の手彫りのお椀

 

 

 

 

 

 

 

2018年10月2日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

長方形隅切盆を彫る

栗の木で長方形隅切盆を彫っています。
縦32センチ×横22センチ×高さ2センチのサイズで、一人用のお茶のお盆などとして使い勝手の良いサイズです。
薄くして軽いお盆にしていますので、反りも考慮して、栗の木の目の積んだ柾目材を使っています。
これは、1日ですべて彫ったわけではありません。
あまりに非効率な仕事ぶりで、何日かかったかは恥ずかしくて言えません。
積み重ねた時の収まりも少し考えて作っています。
単なる長方形のお盆と比べ、角を切るだけで雰囲気がぐっと違って、どことなく和風のお盆になるのが隅切盆のおもしろいところです。
仕上げは、つや消しの黒い漆塗りで仕上げます。

栗の木の隅切盆栗の木の隅切盆

 

 

 

 

 

 

2018年9月11日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

4寸茶托を彫る

定番の少し小ぶりな4寸(約直径12センチ)の茶托を彫っています。
厚さ1.8センチの栗の板を彫って作るのですが、高台のない分、薄い仕上がりで、多用途に使える茶托にしています。
薄くして、湯のみだけでなくグラスにも合わせやすいようにと作っています。
黒い漆を塗って仕上げるので、そのまま銘々皿としても使用できればと思っています。
茶托の重要なことは、茶托に器を載せて、バランスよく、しっかり親指と人先指、中指でつまんで持てるかどうかと言うこと。
この茶托では、縁をすこし立ち上げて、親指のかかりを良くして、飲み物を入れた器をバランスよく支えられるように彫っています。
高台のない薄い茶托なので、裏は指が入りやすいよう縁は少し薄くしています。
杢目を生かしながら、つや消しの黒い漆塗りで仕上げます。

 

 

 

 

 

 

2018年9月7日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ