栗の木のお盆の彫り上がり

コロナ禍のゴールデンウイークは、特に出かけることもなく、工房で静かに仕事。
先日から取り掛かっていた、栗の木のお盆が彫り上がりました。
柾目の栗の木で、縦25センチ、横35センチのサイズのお盆で、厚さは2センチで、彫りも浅めにしているので、少し小さめですが折敷としても使えると思います。
私の作り方は、木取りの型紙は作りますが、部材のカットはバンドソーのみで、内側の彫りのラインも、フリーハンドで鉛筆の線を引いて決めるだけなので、とてもゆるいラインで構成されています。木工と言えば、正確な指物的仕事こそが、良い仕事となっているのが一般的ですが、私は、恥ずかしながらほとんど木工技術もなく、ただ、思いつくままに切って、彫っての仕事ぶりで、出来上がりも、何となくゆるいものばかりです。
このお盆兼折敷も正確とは言い難い、不揃いの集まりです。
ありがたいことに、肩の力の抜けたこんなゆるい、お盆や器がいいよと、仰っていただける方がおられるおかげで、ほとんど休みなく仕事をさせていただいています。

栗の木のお盆栗の木のお盆

2021年5月5日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

2021年のGWはお盆彫り

例年、ゴールデンウイークは、工房定期Openの代わりに、少し長めに工房をOpenして、「工房展」として皆さんに楽しんでいただいていたのですが、昨年に引き続き、コロナ禍のため、中止としました。
昨年の今頃の思いから、さすがに1年後にはコロナ禍も治まって、平常に戻るものと思っていましたが、またも兵庫県は緊急事態宣言の発令となり、それも1年前より厳しい状況となり、少々気分も滅入ります。
そんな訳で、ゴールデンウイークも休まず、ひたすら仕事の日々です。とは言え、ほとんど休日のない日々を送っていますので、何も状況は変わらないのですが。
誰も来ないゴールデンウイークは、ひたすら遅れているお盆の制作に邁進の日々です。
栗の木で、お盆兼折敷を彫っています。写真は、まだ製作途上のもので、作業工程40%ぐらいのところです。
どうすれば作業効率よくできるのか、いろいろ考えた結果、お盆のかたちは違っても、同じ工程を全部やってから、次の工程に移るという方法でやっています。
相変わらずの製作スピードの遅さから、あまり効率が良いとは言えないようです。
早くコロナ禍が収まって、晴々した気分になれば、もう少し作業効率も上がりそうに思うのですが。
一日も早くコロナ禍が終息することを願いたいと思います。

 

2021年5月2日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

道路脇のアベマキ

工房からほど近くの道路の脇に、ぽつんと一本のアベマキの木があります。
工房の周辺は、水田と雑木林に囲まれたところなので、アベマキの木があることは何も特別なことはないのですが、なぜかぽつんと一本の木が道路脇にたたずむ姿を見ると、嬉しくなります。
木がここまで大きくなるまで、切られることなく、見守ってこられた地域の方の温かさのようなものも感じます。
うす緑色だった葉も、今ではすっかい濃い緑にかわりました。秋には大きなドングリも落ちて、道端でしっかり、ひとり四季の移ろいを見せながら、たたずんでいるアベマキの前を歩くのは、妙に楽しい気分です。

 

2021年4月27日 | カテゴリー : 工房の四季 | 投稿者 : えらむ

クルミのトレイを彫る

ご注文をいただいて、クルミの木で、トレイを彫りました。
縦16センチ、横26センチ、厚さ2センチの小ぶりなサイズのものですが、一人用のトレイとしても食器としても、気軽に使える取り回しの良いサイズです。
写真のものは、まだ塗装をしていない状態ですが、食器としての使用に問題のない、衛生的なウレタンオイルで塗装します。
染みが付きにくく、匂い移りもしにくい塗装なので、トレイとしても、そのまま料理を盛りつける器としても使用できます。
収納のスタッキングにも考慮して作っていますので、複数枚揃えていただいて、いろいろコーディネートして使っていただけると楽しいかなと思います。

クルミの木のトレイクルミの木のトレイ

2021年4月25日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

創作玩具公募展への応募

岡山県美作市にある、現代玩具博物館が実施された創作玩具の公募展「小黒三郎賞・現代玩具公募展2021」に作品を応募しました。
木の器製作が仕事のメインですが、木の玩具、おもちゃ製作も活動のライフワークとして続けています。
製品化されて販売されている自身の玩具は無いのですが、シュミレーションゲームに夢中になる子供たちに、シンプルな木のおもちゃも面白いぞ!とメッセージを送りたくて、公募展を中心に、私の考えるおもちゃを提案してきました。
この度の公募展は、「アイデア・デザイン・多様性・安全性・製造可能性」を基準に上位10選が、入賞と言うものですが、残念ながら、応募49作品中の入賞には至りませんでした。

私の作品は、「森の万華鏡」と言う作品で、垂直の3本の棒に36枚の木のバーを自由にさして、いろいろな模様や表情を作って遊びます。使うバーは、全部でも、一部でもよく、自由にさして、いろいろな方向に配置して、動かしたり、交差させたりして、幾何学的な模様や自由な模様を作ります。それは、自由に枝葉を伸ばす樹木だったり、一定の秩序を持って構成される花の様相だったり。指でバーを動かしてやれば、万華鏡のように表情が変わります。
この玩具は、無塗装です。木と言う自然素材の素の手触り、触れ合う音、経年の色の変化などを、無限に広がる自由な造形を通じて、感じてほしいと言うメッセージを込めて。
私が思う玩具は、かつて寺山修司氏が言った「どんな鳥も想像力より高く飛べる鳥はいない」と言うコンセプトで、夢中になれるおもちゃが理想なのですが、私の大人の思いと、実際に遊ぶ子供の思いが、乖離しては話にならないのでしょうね。
この度の、応募作品すべては、現代玩具博物館(岡山県美作市湯郷319-2)で4月29日~5月5日まで展示されますので、機会がございましたらご覧ください。

2021年4月21日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

春蘭を頂く

工房に時々立ち寄られる隣町の鍛冶師さんから春蘭(シュンラン)をいただきました。
鍛冶師さんは、木工業界では伝説的と言えるほどの、鉋や鑿を造られる方ですが、山野草にも造詣が深い方で、これまでもいろいろ山野草についても教わってきました。
鍛冶師さんから電話で、春蘭を植えへんかと連絡があり、私も春蘭は、好きな花だったので、二つ返事でいただきますと。
庭のかたずけで、取り除くことになった沢山の春蘭の株が、私の工房の敷地にやって来ました。
春蘭は、北海道から九州に広く分布し、日本を代表する野生ランで、シンビジウムの仲間だそうで、主に里山や人里に近い山地の雑木林などに自生し、古くより季節の花や祝いの花として親しまれてきました。
春蘭は、ランとしての派手さはなく、里山に自生する、清楚な感じが魅力的です。上手く工房の日陰に根付いてくれるといいのですが。
そして、鍛冶師さんから春蘭にまつわる頂きものをもう一つ。春蘭の花を塩漬けしたもの。
塩漬けした春蘭の花を白湯にいれると、湯呑の中で、きれいに花が開きます。春蘭の香りと塩味のきいた飲み物を美味しくいただくことができます。
鍛冶師さんとは、いつもこんな感じで、感謝に堪えません。

工房えらむ外壁工事中

先日から、工房えらむの建物の外壁工事をしています。
廃材を使って、建築家の方と一緒に建てた建物ですが、外壁は、コストダウンを図るため、漆喰、土、セメントを混ぜ合わせたものを、自分でブレンドして塗っています。
しかし建設から13年が経過し、経年の劣化で、雨水がしみ込むようになり、風雨の強い時には、壁から水が大量に浸水するようになり、最近の強い台風などには、とても耐えられそうにない状況となりました。
このままでは無理と判断し、工房建設に携わっていただいた建築家の方と相談して、外壁に焼杉板を張ることにしました。焼杉は、耐久性を増すために、杉板の表面を焼き焦がし炭素層を人為的に形成したもので、焼板とも言われます。
西日本を中心に使用される伝統技法で、焼き焦がした炭素層は、丈夫で耐久性があり、ほとんどメンテナンスが不要で、化学素材を一切使用しない、完全な自然素材だけの非常にエコな外壁材です。
この度使用したのは、15ミリ厚の杉板を伝統的に素焼きした、一番丈夫で、真っ黒なものです。
焼杉は、私には張ることができず、大工さんにお願いしましたが、最近では、炭の層で服が汚れるとか、洗濯物が干しにくいとかで、焼杉を外壁に使う家は、非常に少なくなったそうで、大工さんも全身真っ黒になりながら作業していただいています。
見慣れた土壁の工房も、焼杉板の黒い外壁で、なかなかきりっとした雰囲気に変わりつつあります。

2021年4月9日 | カテゴリー : 工房のこと | 投稿者 : えらむ

木の抹茶茶碗

先日紹介させていただいた、木の抹茶茶碗の出来上がりの様子です。
栗の木を彫って作った、口径約13センチ、高さは約8.5センチの茶碗です。
拭き漆塗りですが、少し黒っぽく仕上げながら、木の質感や杢目を感じれるようにしています。
私なりに茶碗の高台もつくってみました。
陶器のものとは一味違った、軽やかで、暖か味のある手触りの木の茶碗でいただくお茶は、いかがなものでしょうか。

木の抹茶茶碗木の抹茶茶碗

2021年4月5日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ

桜とミツバツツジの開花

今年は、例年になく早く、工房の桜が開花しましたが、それを追いかけるかのように工房に自生するミツバツツジの花が開花しました。
例年は、4月上旬に桜が咲き始め、桜がほぼ咲き終わるころ、ミツバツツジが咲き始めるのが通例ですが、今年は、ほぼ同時に、それも4月に入ったと同時に満開です。
大変美しい桜とミツバツツジのツーショットが楽しめています。
気温や気象条件がもたらす、ささやかな自然現象の彩は、なんともドラマチックで感動的なものです。

 

2021年4月2日 | カテゴリー : 工房の四季 | 投稿者 : えらむ

お茶碗を彫る

折に触れ、木の抹茶茶碗を作っていますが、最近、制作のご依頼をいただくことが増えてきました。
栗の木で抹茶茶碗を彫りました。
もう既に出来上がっているものですが、まず木地の状態を紹介したいと思います。
茶碗づくりは、大変奥が深く、難しい世界ですが、私の場合は、木で作ることの良さに重点を置きながら、木の自然な表情、やさしさ、暖かさ、軽やかさなどを生かした、使いやすいお茶碗づくりをめざしています。
この度のものは、栗の木を彫って、拭き漆塗りで仕上げています。
口径は約13センチ、高さは約8.5センチで、手に収まりのよい、茶筅のふりやすいお茶碗になればと言う思いで作りました。
陶のお茶碗とは一味違う、木のお茶碗の良さを楽しんでいただければと思います。

木の抹茶茶碗

2021年3月31日 | カテゴリー : 作品づくり | 投稿者 : えらむ